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公開番号2024070235
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-22
出願番号2023185495
出願日2023-10-30
発明の名称閉断面リブ鋼床版
出願人JFEスチール株式会社
代理人弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
主分類E01D 19/12 20060101AFI20240515BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】閉断面リブ鋼床版のデッキ貫通き裂を的確に抑制できる鋼床版を提供する。
【解決手段】略板状に形成されたデッキプレート(11)と、デッキプレート(11)の裏面側に溶接されて橋軸方向に延びる閉断面リブ(12)と、を備え、閉断面リブ(12)は、橋軸直交方向で閉断面形状に形成される閉空間(9)と、溶接金属(15)を溶融することでデッキプレート(11)の裏面側に取り付けられる端面(13)と、を有し、閉断面リブ(12)の端面(13)の一長辺が面取りされた平面(13a)を持ち、面取りされた平面(13a)をデッキプレート(11)の裏面に略平行に接触させ、前記接触している平面の一部または全部に未溶着部を有し、閉断面リブ(12)の端面(13)とデッキプレート(11)の裏面とが開先溶接されている、閉断面リブ鋼床版(1)である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
略板状に形成されたデッキプレートと、
前記デッキプレートの裏面側に溶接されて橋軸方向に延びる閉断面リブと、を備え、
前記閉断面リブは、橋軸直交方向で閉断面形状に形成される閉空間と、溶接金属を溶融することで前記デッキプレートの裏面側に取り付けられる端面と、を有し、
前記閉断面リブの端面の一長辺が面取りされた平面を持ち、
面取りされた前記平面を前記デッキプレートの裏面に略平行に接触させ、接触している前記平面の一部または全部に未溶着部を有し、前記閉断面リブの端面と前記デッキプレートの裏面とが開先溶接されている、閉断面リブ鋼床版。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記閉断面リブの端面が前記デッキプレートの裏面とのなす角度の異なる2段以上の開先形状をなし、
面取りされた前記平面に最も近い段の開先と前記デッキプレートの裏面とのなす角度が、他の段の開先と前記デッキプレートの裏面とのなす角度より小さく、
前記閉断面リブの端面と前記デッキプレートとが開先溶接されている、請求項1に記載の閉断面リブ鋼床版。
【請求項3】
さらに、前記閉断面リブの端面では、隣り合う2段のうち、面取りされた前記平面に近い一の段の開先と前記デッキプレートの裏面とのなす角度が、他の段の開先と前記デッキプレートの裏面とのなす角度より小さい、請求項2に記載の閉断面リブ鋼床版。
【請求項4】
前記デッキプレートに耐疲労鋼を用いている、請求項1~3のいずれか1項に記載の閉断面リブ鋼床版。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼製の橋梁に用いられ、デッキプレートの下面にリブを溶接してなる閉断面リブ鋼床版に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
橋梁には数多くの種類が知られているが、その分類の仕方によって挙げられる種類は異なる。例えば、橋梁の用途別に分類すると、道路橋、鉄道橋、管路橋などが挙げられる。越えるものに着目すると、河川橋、跨道橋、跨線橋などが挙げられる。構造形式別に分類すると、桁橋、トラス橋、アーチ橋、吊り橋などが挙げられる。また、床版形式で分類されることもあり、この場合、コンクリート系床版橋、鋼・コンクリート合成床版橋、鋼床版橋に大別される。
【0003】
鋼床版橋は、図6に示すように主に鋼床版1と主桁2によって構成され、鋼床版1の上に直接アスファルト等の舗装6が敷設される。また、鋼床版1は、デッキプレート3(例えば、鋼板)と、このデッキプレート3を補剛する縦リブ4、横リブ5によって形成され、さらに、主桁2には主桁2のウェブを補剛する垂直補剛材が溶接されることもある。
【0004】
鋼床版1は一般的にデッキプレート3の下面に縦リブ4や横リブ5を溶接して取り付ける構造となる。縦リブ4が閉断面となる閉断面リブ鋼床版は比較的に剛性が高く、塗装の施工性が良いため、主流となっている。しかし、近年、上記のような閉断面リブ鋼床版において、デッキプレートとリブとの間の溶接ルート部を起点とした疲労き裂が発生してデッキプレートを貫通するデッキ貫通き裂が多数発見されている。このデッキ貫通き裂は発見しにくいため、路面陥没による通行車両のトラブルの懸念があることから、対策技術の確立が必要とされている。そこで、このような鋼床版1のデッキ貫通き裂発生課題に対しては、様々な技術が提案されている。
【0005】
例えば、特許文献1に開示された鋼床版は、デッキプレートとリブで形成される閉断面空間の内側に、デッキプレートとリブを連結する板状の内側補強材が配置された構造である。
【0006】
また、特許文献2に開示された鋼床版は、デッキプレートと、デッキプレートの裏面側に溶接されて橋軸方向に延びるリブと、デッキプレートの裏面側に形成される溝部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-133320号公報
特開2016-205024号公報
【非特許文献】
【0008】
伊木 聡、他:「造船用高機能鋼―JFEスチールのライフサイクルコスト低減技術」、JFE技報、No.5、2004年8月、p.13-18
伊木 聡、他:「疲労亀裂伝播速度に及ぼすミクロ組織の影響」、JFE技報、No.33、2014年2月、p.55-61
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来技術では、以下のような課題があった。
特許文献1に開示された鋼床版は、デッキプレートとリブだけではなく、さらに別の補強部材を取り付ける必要がある。補強部材を加えることによって全体重量が増加し、鋼床版の優位性の一つである軽量性が損なわれる。
【0010】
特許文献2に開示された鋼床版は、デッキプレートの裏側に溝を設ける必要があるため、施工性が低下する。また、デッキプレートの裏側に設ける溝が新たな応力集中箇所となり、溝から疲労き裂が発生することが懸念される。
(【0011】以降は省略されています)

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