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公開番号2024073226
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022184325
出願日2022-11-17
発明の名称電磁弁制御装置および作業車
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人R&C
主分類F16H 61/435 20100101AFI20240522BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】エンジンの始動直後においても電磁弁を精度良く制御することを目的とする。
【解決手段】駆動部4から出力される動力を変速する静油圧式無段変速装置28から出力される動力を、ギヤミッション31で駆動部4から出力される動力と合成すると共に変速して出力する際に、電磁弁(52A,52B)によって静油圧式無段変速装置28の斜板の角度を制御する電磁弁制御装置であって、目標電流値92に応じた電磁弁(52A,52B)に対する制御信号を、環境係数95を用いたフィードバック制御により生成する制御信号生成部88と、駆動部4の始動時から所定の時間が経過するまでの学習期間に環境係数95を決定する係数決定部86と、学習期間に電磁弁(52A,52B)およびギヤミッション31の動作を制限する動作制限部89とを備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
駆動部から出力される動力を変速する静油圧式無段変速装置から出力される動力を、ギヤミッションで前記駆動部から出力される動力と合成すると共に変速して出力する際に、電磁弁によって前記静油圧式無段変速装置の斜板の角度を制御する電磁弁制御装置であって、
目標電流値に応じた前記電磁弁に対する制御信号を、環境係数を用いたフィードバック制御により生成する制御信号生成部と、
前記駆動部の始動時から所定の時間が経過するまでの学習期間に前記環境係数を決定する係数決定部と、
前記学習期間に前記電磁弁および前記ギヤミッションの動作を制限する動作制限部とを備える電磁弁制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御信号はパルス信号であり、
前記係数決定部は、前記目標電流値と前記パルス信号のデューティー比とを可変させた際に、前記目標電流値と前記制御信号の現在電流値との差が所定の値以下となる前記環境係数を求める請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項3】
前記制御信号はパルス信号であり、
前記係数決定部は、前記目標電流値、前記パルス信号のデューティー比、および前記制御信号の現在電流値が入力されると前記環境係数が出力されるように機械学習された学習済みモデルに、前記目標電流値、前記デューティー比、および前記現在電流値を入力することにより前記環境係数を求める請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項4】
前記ギヤミッションは複数のクラッチを用いて動力を変速し、
前記係数決定部は、前記駆動部が動作し、かつ、前記クラッチの全てが出力停止状態である際に前記環境係数を決定する請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項5】
前記静油圧式無段変速装置および前記ギヤミッションは外部操作に応じて動作し、
前記動作制限部は、前記学習期間に前記外部操作の受け付けを停止させる請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項6】
前記係数決定部は、前記学習期間の経過後にも前記環境係数の決定を継続し、前記環境係数を更新する請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項7】
前記電磁弁は、前記斜板を正回転方向に回動させる第1電磁弁と、前記斜板を逆回転方向に回動させる第2電磁弁とを有する請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項8】
前記フィードバック制御は、前記環境係数としてFF項を用いたPWM方式のPI制御である請求項1から7のいずれか一項に記載の電磁弁制御装置。
【請求項9】
駆動部と、
前記駆動部から出力される動力を変速して出力する静油圧式無段変速装置と、
前記駆動部から出力される動力と前記静油圧式無段変速装置から出力される動力とを合成すると共に、合成された動力を変速して出力するギヤミッションと、
前記静油圧式無段変速装置の斜板を制御する電磁弁と、
環境係数を用いたフィードバック制御により前記電磁弁を制御する制御信号生成部と、
前記駆動部の始動時から所定の時間が経過するまでの学習期間に前記環境係数を決定する係数決定部と、
前記学習期間に前記電磁弁および前記ギヤミッションの動作を制限する動作制限部とを備え、
前記ギヤミッションから出力される動力により走行する作業車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁を介して静油圧式無段変速装置を制御する電磁弁制御装置、および、電磁弁制御装置により静油圧式無段変速装置を制御する作業車に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に示される作業車(トラクタ)は、静油圧式の無段変速装置(無段変速部)と、遊星変速装置(複合遊星伝動部、変速出力部)と、前後進切換装置と、変速操作具(変速レバー)と、前後進切換具(前後進レバー)とを備える。無段変速装置は、エンジンから出力された動力が入力され、入力された動力を変速して出力する。遊星変速装置は、エンジンから出力された動力および無段変速装置から出力された動力を合成して合成動力として出力する。また、遊星変速装置は、無段変速装置が変速されることによって出力する合成動力を変速する。前後進切換装置は、遊星変速装置から出力された合成動力を前進動力に切換えて走行装置(前車輪、後車輪)に向けて出力する前進伝動状態と、遊星変速装置からの合成動力を後進動力に切換えて走行装置に向けて出力する後進伝動状態とに切り換える。変速操作具は、無段変速装置を変速操作することにより車速を操作する。前後進切換具は前後進切換装置を切り換え操作する。
【0003】
このような構成の作業車(トラクタ)において、車速は合成動力の回転速度(回転数)、つまり、エンジン回転数と出力軸の回転数の比(ギヤ比)によって定まる。合成動力の回転速度は、遊星変速装置の変速レンジと、無段変速装置から出力する動力(斜板角)によって定まる。変速レンジは、遊星変速装置のクラッチの操作により決定される。無段変速装置の斜板角は、中立位置を挟んで、一方側に最大に傾斜した状態(-MAX)と他方側に最大に傾斜した状態(+MAX)との間を往復して傾転される。つまり、無段変速装置は、正回転と逆回転とを交互に繰り返す。そして、変速レンジが変速される毎に、斜板角の傾転方向が切り替わって正回転と逆回転とが切り替わることにより、合成動力の回転速度が徐々に変化していく。
【0004】
無段変速装置の斜板角は油圧シリンダから供給される操作油によって制御される。油圧シリンダは2つの電磁弁によって制御される。電磁弁は制御信号の電流値によって制御される。制御信号は、パルス幅変調(PWM:Pulese Width Modulation)された信号のデューティー比として制御される。
【0005】
電磁弁はコイルの内部抵抗等に製造ばらつきがあり、制御信号の目標電流値に対して実際に電磁弁に入力される電流値(現在電流値)がばらつき、電磁弁毎で動作がばらつく場合がある。また、周囲温度等の環境や電流の印加によって作業中にコイルの内部抵抗等が変化する場合もある。
【0006】
そのため、目標電流値に対する現在電流値が、FF項(環境係数)を用いたPWM方式のPI制御により制御され、走行中にFF項が学習機能により最適化されて更新される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-95058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、一旦走行を停止する(エンジンをオフにする)と、次回の走行開始時に環境が変化している可能性を考慮してFF項が初期化される。そのため、走行開始時にはFF項が周囲の環境に合致しないおそれがあり、適切なPI制御を行うことができず、精度良く電磁弁を制御することができない場合があった。
【0009】
本発明は、エンジンの始動直後においても電磁弁を精度良く制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る電磁弁制御装置は、駆動部から出力される動力を変速する静油圧式無段変速装置から出力される動力を、ギヤミッションで前記駆動部から出力される動力と合成すると共に変速して出力する際に、電磁弁によって前記静油圧式無段変速装置の斜板の角度を制御する電磁弁制御装置であって、目標電流値に応じた前記電磁弁に対する制御信号を、環境係数を用いたフィードバック制御により生成する制御信号生成部と、前記駆動部の始動時から所定の時間が経過するまでの学習期間に前記環境係数を決定する係数決定部と、前記学習期間に前記電磁弁および前記ギヤミッションの動作を制限する動作制限部とを備える。
(【0011】以降は省略されています)

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