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公開番号2024071190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-24
出願番号2022182012
出願日2022-11-14
発明の名称オイルシール構造およびその製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16J 15/447 20060101AFI20240517BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】内部が連通する二つの収容部のそれぞれに封入された異なる種類のオイルの混在を抑制しつつ、オイル同士の境界部分に必要なスペースの増大を抑制することが可能なオイルシール構造およびその製造方法を提供する。
【解決手段】回転軸4上の第1収容部6と第2収容部21とが締結されている境界部分において、第1潤滑油7と第2潤滑油20との混在を抑制するオイルシール構造Sであって、境界部分に設けられたオイルシール30と、オイルシール30に隣接して設けられ、第1収容部6の内部に延出し、回転軸4の径方向で所定の隙間34を空けて回転軸4が挿入される円筒状の挿通部32cおよび境界部分における第2収容部21に締結される締結部32a,32bを有する挿通部材32と、軸線方向で締結部32a,32bとオイルシール30との間に設けられ、所定の隙間34に連通するトラップ機構31を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1潤滑油を収容する第1収容部と、
前記第1収容部に隣接して締結され、第2潤滑油を収容する第2収容部と、
前記第1収容部および前記第2収容部の締結されている部分を貫通する回転軸と、を備え、
前記回転軸上の前記第1収容部と前記第2収容部とが締結されている境界部分において、前記第1潤滑油と前記第2潤滑油とが混在することを抑制するオイルシール構造であって、
前記回転軸上の前記境界部分に設けられたオイルシールと、
前記オイルシールに隣接して設けられ、内部に前記回転軸が挿入される挿通部材と、を備え、
前記挿通部材は、
前記第1収容部の内部に延出し、前記回転軸の径方向で所定の隙間を空けて前記回転軸が挿入される円筒状の挿通部と、
前記オイルシールに隣接し、前記境界部分における前記第2収容部に締結される締結部と、を有し、
前記回転軸の軸線方向で前記締結部と前記オイルシールとの間に設けられ、前記所定の隙間に連通するトラップ機構をさらに備えている
ことを特徴とするオイルシール構造。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載のオイルシール構造であって、
前記挿通部材は、前記軸線方向で前記挿通部の前記締結部とは反対側の端部に設けられ、前記挿通部を広く開口させるテーパ部をさらに有している
ことを特徴とするオイルシール構造。
【請求項3】
請求項2に記載のオイルシール構造であって、
前記テーパ部の先端は、滞留している前記第1潤滑油の油面高さより高くなっている
ことを特徴とするオイルシール構造。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載のオイルシール構造であって、
前記挿通部材は、前記挿通部の前記締結部とは反対側の端部側における所定の範囲に形成され、前記挿通部における他の範囲より内径の寸法誤差が小さい二次加工部をさらに有している
ことを特徴とするオイルシール構造。
【請求項5】
第1潤滑油を収容する第1収容部と、
前記第1収容部に隣接して締結され、第2潤滑油を収容する第2収容部と、
前記第1収容部および前記第2収容部の締結されている部分を貫通する回転軸と、を備え、
前記回転軸上の前記第1収容部と前記第2収容部とが締結されている境界部分において、前記第1潤滑油と前記第2潤滑油とが混在することを抑制するオイルシール構造の製造方法であって、
前記回転軸上の前記境界部分に設けられたオイルシールと、
前記オイルシールに隣接して設けられ、内部に前記回転軸が挿入される挿通部材と、を備え、
前記挿通部材は、
前記第1収容部の内部に延出し、前記回転軸の径方向で所定の隙間を空けて前記回転軸が挿入される円筒状の挿通部と、
前記オイルシールに隣接し、前記境界部分における前記第2収容部に締結される締結部と、を有し、
前記回転軸の軸線方向で前記締結部と前記オイルシールとの間に設けられ、前記所定の隙間に連通するトラップ機構をさらに備え、
前記第1収容部、前記第2収容部、前記オイルシールおよび前記挿通部材を組み付けた後に、前記挿通部の前記締結部とは反対側から前記挿通部の内周面における下側に沿わせて前記回転軸を挿入して前記第2収容部に組み付ける
ことを特徴とするオイルシール構造の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載のオイルシール構造の製造方法であって、
前記挿通部材には、プレス加工によって前記挿通部材を成形した後、前記挿通部材の前記挿通部における前記締結部とは反対側の端部側における所定の範囲に対して、内径の寸法誤差を前記挿通部における他の範囲より小さくする切削もしくは研磨による加工を行う
ことを特徴とするオイルシール構造の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、封入された異なる種類のオイル同士が混在することを抑制するためのオイルシール構造およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、スロットルシャフトに一体化され、スロットルバルブを固定する樹脂製の固定部にウエルドが生じることを抑制するために、スロットルシャフトの樹脂成形部を補強する金属部材をシャフト部とシャフト部の外周に設けられたパイプ部とに二分割して形成した内燃機関用スロットルバルブ装置が開示されている。特許文献1の装置では、そのシャフト部およびパイプ部を、スロットルシャフトを製造するための樹脂成形型内にセットし、シャフト部の外周面とパイプ部の内周面との間に形成された円筒状の隙間にゲートから溶融樹脂を流し込むようにしている。そのため、その隙間がフィルムゲートとして機能するため、ウエルドの発生を抑制することができる、としている。また、特許文献1の装置では、スロットルシャフトの外周に、オイルがスロットルバルブ側に浸入することを防ぐオイルシールが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-251232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オイルシールには、オイルが封入されている側とは反対側(外側)からオイルが封入されている側(内側)にオイルを引き寄せる、いわゆるポンプ力(ポンプ効果)がある。そのため、異なる種類のオイルが封入されている二つの収容部同士の境界部分では、各オイルのそれぞれに対してオイルシールを設けるとともに、オイルシール同士の間にはいずれの油種も存在しない所定の隙間を空けるように構成することがある。そのため、二つのオイルシールおよび所定の隙間の分だけ必要なスペースが大きくなり、他の部品を配置するスペースが減ってしまうなどの不都合が生じる可能性があった。
【0005】
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、内部が連通する二つの収容部のそれぞれに封入された異なる種類のオイルの混在を抑制しつつ、オイル同士の境界部分に必要なスペースの増大を抑制することが可能なオイルシール構造およびその製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記の目的を達成するために、第1潤滑油を収容する第1収容部と、前記第1収容部に隣接して締結され、第2潤滑油を収容する第2収容部と、前記第1収容部および前記第2収容部の締結されている部分を貫通する回転軸と、を備え、前記回転軸上の前記第1収容部と前記第2収容部とが締結されている境界部分において、前記第1潤滑油と前記第2潤滑油とが混在することを抑制するオイルシール構造であって、前記回転軸上の前記境界部分に設けられたオイルシールと、前記オイルシールに隣接して設けられ、内部に前記回転軸が挿入される挿通部材と、を備え、前記挿通部材は、前記第1収容部の内部に延出し、前記回転軸の径方向で所定の隙間を空けて前記回転軸が挿入される円筒状の挿通部と、前記オイルシールに隣接し、前記境界部分における前記第2収容部に締結される締結部と、を有し、前記回転軸の軸線方向で前記締結部と前記オイルシールとの間に設けられ、前記所定の隙間に連通するトラップ機構をさらに備えていることを特徴とするものである。
【0007】
また、前記挿通部材は、前記軸線方向で前記挿通部の前記締結部とは反対側の端部に設けられ、前記挿通部を広く開口させるテーパ部をさらに有していてよい。
【0008】
また、前記テーパ部の先端は、滞留している前記第1潤滑油の油面高さより高くなっていてよい。
【0009】
また、前記挿通部材は、前記挿通部の前記締結部とは反対側の端部側における所定の範囲に形成され、前記挿通部における他の範囲より内径の寸法誤差が小さい二次加工部をさらに有していてよい。
【0010】
この発明の製造方法は、第1潤滑油を収容する第1収容部と、前記第1収容部に隣接して締結され、第2潤滑油を収容する第2収容部と、前記第1収容部および前記第2収容部の締結されている部分を貫通する回転軸と、前記回転軸上の前記第1収容部と前記第2収容部とが締結されている境界部分で、前記第1潤滑油と前記第2潤滑油とが混在することを抑制するオイルシール構造の製造方法であって、前記回転軸上の前記境界部分に設けられたオイルシールと、前記オイルシールに隣接して設けられ、内部に前記回転軸が挿入される挿通部材と、を備え、前記挿通部材は、前記第1収容部の内部に延出し、前記回転軸の径方向で所定の隙間を空けて前記回転軸が挿入される円筒状の挿通部と、前記オイルシールに隣接し、前記境界部分における前記第2収容部に締結される締結部と、を有し、前記回転軸の軸線方向で前記締結部と前記オイルシールとの間に設けられ、前記所定の隙間に連通するトラップ機構をさらに備え、前記第1収容部、前記第2収容部、前記オイルシールおよび前記挿通部材を組み付けた後に、前記挿通部の前記締結部とは反対側から前記挿通部の内周面における下側に沿わせて前記回転軸を挿入して前記第2収容部に組み付けることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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