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公開番号
2024070668
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-23
出願番号
2022181294
出願日
2022-11-11
発明の名称
杖
出願人
イズミ工業株式会社
代理人
主分類
A45B
9/00 20060101AFI20240516BHJP(手持品または旅行用品)
要約
【課題】1)市販の木製あるいはアルミ製などの伸縮式の杖と同形状であり、おしゃれな外観を大きく損ねないこと。
2)カウンターテーブルの天面位置が杖の長さより低く、テーブル天板の端部に杖のシャフトの上部を接触させて立てかける場合に、杖が滑って転倒したり、回転して転倒することを抑制できること。
【解決手段】杖のシャフトの上部外周面に、長手方向に伸びる柱状のすべり止め材を、シャフトの周方向に間隔を空けて配置する。さらに、石突き部の底部の形状を、前記の柱状のすべり止め材の形状に対応した多角形とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
シャフトと、前記シャフトの上部に設けられたグリップとを備え、
前記シャフトは、上部外周面に、長手方向に沿って延びる、柱状のすべり止め材を備え、
前記すべり止め材は、シャフトの周方向に間隔を空けて、複数配置された杖。
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
前記すべり止め材の横断面の形状が正方形、長方形、台形、一部が欠けた円形である請求項1の杖。
【請求項3】
前記すべり止め材の横断面の形状が長手方向で周期的に変化する請求項1の杖。
【請求項4】
前記シャフトの下部に石突をさらに備え、
前記石突の下部は、底面の形状が多角形状とし、
前記シャフトを長手方向から見たとき、隣接する前記すべり止め材の接線が、前記石突の底面の多角形状のいずれかの辺と平行になる請求項1の杖。
【請求項5】
前記すべり止め材は帯状部材に間隔を空けて複数設けられ、前記帯状部材が、前記シャフトの表面に巻き付けられている請求項1の杖。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャフトの上端から中段の位置に、柱状のすべり止め材をシャフトの長手方向に、筋状に全周にわたって配置した杖・ステッキに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
高齢者や下肢を負傷した人などの歩行の助けや転倒防止、あるいはリハビリのため、一本杖・ステッキが広く用いられている。
特に近年は、軽量で、伸縮や折りたたみが可能な杖が安価で販売されており、任意の長さに調節できるばかりか、シャフトの表面に美しい木目調や花柄などがプリントされ、使用者、特に高齢者などにとっては、歩行の補助器具としてばかりでなく、おしゃれアイテムのひとつとなっている。
【0003】
一本杖の使用者は、銀行や役所などを訪れるとき、片手で杖を握り、杖に頼りながら歩行し、目的地に到着して用事をするときには、手を空けるため、杖を立てかけるなどして、杖から手を離す。
この際、立位で使用されるカウンターでは、カウンターの天板位置が杖の長さよりも高いことが多いため、グリップの先端などを天板端部に引掛けて杖を吊り下げることができるが、椅子に座って対面するような応接式のカウンターや、応接テーブルなどではテーブル天面が杖の長さより低く、杖を吊り下げることができないため、カウンターテーブルの天板端部に杖のシャフト部分を接触させるようにして立てかけざるを得ない。
【0004】
ところが、立てかけた杖が滑り落ちたり、シャフトを軸に回転して倒れたりすることがあると、高齢者や身体障害者にとっては倒れた杖を拾い上げることが身体的に困難だったり、膝や腰などに痛みを伴ったりと、苦痛や苦労を強いられることが多い。
【0005】
これに対し、特許文献1ではシャフトの横断面形状を四角形あるいはグリップの長い方の下面を平面状にし、その平面上に滑りづらい素材を装着することで立てかけた杖が滑って転倒したり、回転して転倒したりすることを減少させる提案がなされている。さらに石突きの底部を四角形状として回転して転倒しづらくすることが併せて提案されている。
【0006】
ある程度の幅をもった面を接触させて立てかけることで回転の抑止効 果が高まり、さらにグリップの長い側に平面部を設けることで、重心が下がって回転抑止の効果が高まることが期待されるものの、杖の使用者は通常グリップの長い方を後ろに向けて歩行するので、立てかける際は、杖を握り直して向きを変えた上で立てかける必要があるため、面倒であり、片手が塞がっている際は、杖の向きを変えるときに杖を取り落としてしまうなど、本末転倒となる場合も考えられる。さらに、現在市販されている杖のシャフト部分はほとんどが円柱状であり、角柱状の杖は外観上奇異に映る。
【0007】
また、特許文献2では、端縁に立てかけた杖が滑り落ちないよう、杖のグリップ部およびシャフト部表面全体を樹脂や熱可塑性エラストマー材で被覆し、さらに杖がシャフトの軸を中心に回転して転がり落ちるのを防止するためシャフトの断面形状を円形以外に三角~八角形状(すなわち円柱、三角柱、八角柱)などとすることが提案されている。
【0008】
該特許では、石突を除くグリップとシャフト部分全体にすべり止め素材が一体成形されており、どの部分がテーブル端縁と接触した場合でもすべりにくいものと思われるが、杖の長さより天板位置が低いカウンターテーブルの天板端縁に立てかける場合は、シャフトの内、グリップの直下からシャフト全長の半分より上の部分を接触させて立てかけることから、滑り止め素材がシャフト全体を覆っている必要はなく、また、滑り止め素材は硬度が低いほどすべり止め効果が高いと考えられるが、低硬度のゴム、エラストマーはタック性があるため、グリップ全体を被覆したときには、グリップを握る手の平にべたつきが感じられ、不快である。ゴム、エラストマーの硬度をべたつきが感じられないほど高く設定すると今度はすべり止め効果が低減し、当初の目的が達成できないなどの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2002-306217号公報
特開2006-280837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
1)市販の木製あるいはアルミ製などの、一本杖や伸縮式の杖と同形状であり、おしゃれな外観を大きく損ねないこと。
2)カウンターテーブルの天面位置が杖の長さより低く、テーブル天板の端部に杖のシャフトの上部を接触させて立てかける場合に、杖が滑って転倒したり、回転して転倒することを抑制できること。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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