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公開番号2024063140
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-10
出願番号2024030315,2022089651
出願日2024-02-29,2014-12-26
発明の名称トホグリフロジンを含有する固形製剤及びその製造方法
出願人中外製薬株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/7048 20060101AFI20240501BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】低融点化合物であるトホグリフロジンの崩壊性及び溶出性が改善された固形製剤の製造方法を提供する。
【解決手段】デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルスターチからなる群より選ばれる1種以上の崩壊剤及び/又はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、蔗糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム及び硬化油からなる群より選ばれる1種以上の滑沢剤およびトホグリフロジンを混合して粉末混合物を調製する工程、および直接混合打錠により粉末混合物から錠剤を得る工程、を含む、製造方法とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
トホグリフロジンを有効成分として含有する錠剤である医薬組成物の製造方法であって
添加剤およびトホグリフロジンを混合して粉末混合物を調製する工程;および
直接混合打錠により粉末混合物から錠剤を得る工程;
を含み、添加剤が1種以上の賦形剤を含む、前記製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トホグリフロジン、すなわち、スピロケタール誘導体である1、1-アンヒドロ-1-C-[5-(4-エチルフェニル)メチル-2-(ヒドロキシルメチル)フェニル]-β-D-グルコピラノースを含有する固形製剤及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特定の構造を有するスピロケタール誘導体が、糖尿病の予防または治療に有用であることが知られている(特許文献1~2)。例えば、WO2006/080421(特許文献1)には、式(I)
【0003】
TIFF
2024063140000002.tif
38
60
で示される化合物:一般名トホグリフロジン(化学名1、1-アンヒドロ-1-C-[5-(4-エチルフェニル)メチル-2-(ヒドロキシルメチル)フェニル]-β-D-グルコピラノース)が開示されており、この化合物が優れたSGLT2阻害活性を有することが記載されている。
【0004】
またWO2009/154276(特許文献2)には、式(I)で表される化合物の1水和物結晶、酢酸ナトリウム共結晶および酢酸カリウム共結晶が開示されており、この1水和物結晶(以下、I型結晶と称する)は、粉末X線回折パターンにおいて、3.5°、6.9°、10.4°、13.8°、16.0°、17.2°、18.4°、20.8°、21.4°、および24.4°付近の回折角(2θ)にピークを有することが記載されている。さらに当該文献には、酢酸ナトリウム共結晶が粉末X線回折パターンにおいて、4.9°、8.7°、9.3°、11.9°、12.9°、14.7°、16.0°、17.1°、17.7°、19.6°、21.6°、および22.0°付近の回折角(2θ)にピークを有すること、および酢酸カリウム共結晶が粉末X線回折パターンにおいて、5.0°、10.0°、10.4°、12.4°、14.5°、15.1°、19.0°、20.1°、21.4°、および25.2°付近の回折角(2θ)にピークを有することが記載されている。
【0005】
またWO2012/115249(特許文献3)には、式(I)で表される化合物の1水和物結晶が開示されており、この1水和物結晶(以下、II型結晶と称する)は、粉末X線回折パターンにおいて、4.0°、7.5°、10.8°、12.7°、14.0°、14.7°、18.0°、18.8°、19.5°、および22.7°付近の回折角(2θ)にピークを有することを特徴とすることが記載されている。さらに当該文献には、アセトン・水溶媒和結晶(以下、III型結晶と称する)が粉末X線回折パターンにおいて、11.0°、12.3°、19.2°、20.2°および21.6°付近の回折角(2θ)にピークを有することが記載されている。
【0006】
低融点薬物を含有する製剤では、高温保存時の薬物溶融に起因する品質の著しい低下が
問題となり、薬物の溶融が原因となって、散剤や顆粒剤では凝集が発生する。また、錠剤においても保存時の薬物溶融に起因する薬物の染み出し、斑点の発生や変色、打錠時の薬物溶融に起因する打錠機への付着(スティッキング)が問題となる。特開2006-160730(特許文献4)では、高温保存時の低融点物質の沁み出しや粉粒体の凝集、およびスティッキングなどの打錠障害に対処する手段として、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミナマグネシウム、合成ヒドロタルサイトなどの吸着担体と低融点薬物とを造粒すること開示している。特開平10-287561では、低融点のイブプロフェンを、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸など多孔質賦形剤に吸着させて得られる固形製剤について報告されている。
【0007】
特開昭56-145214(特許文献6)では、低融点物質にケイ酸類を安定化剤として添加することにより、共融点を上昇させ融解を抑制することで、1錠内の含量のばらつきや、溶出・硬度などの変化の抑制された錠剤が開示されている。特開昭63-243034(特許文献7)では、ケイ酸カルシウムに低融点物質を配合・吸着させ、杵付着が抑制された固形剤が開示されている。特開2000-239185(特許文献8)では、軽質無水ケイ酸を用いて造粒し、杵付着や刺激成分(苦味など)への影響が抑制された医薬組成物が記載されている。特開2005-104934(特許文献9)では、低融点物質を予めケイ酸カルシウムと混合・溶融させてしまうことで、打錠時の融解における1錠内の含量のばらつきや崩壊時間延長を防いだ(保存性も高めた)組成物が記載されている。
【0008】
製造の観点から錠剤は、医薬品を一定の形状に圧縮して製造したもの(圧縮製剤)か、または溶媒で湿潤させた医薬品の練合物を一定の形状にするか、もしくは一定の型に流し込んで成型して製造したもの(湿製製剤)に大別できる。圧縮製剤は剤形の中で最も生産量が多い。圧縮製剤の代表的な製法として、例えば、直接粉末圧縮法(直接混合打錠法)や湿式顆粒圧縮法が挙げられる。直打法は、薬剤と添加剤の粉末を混合し、そのまま圧縮して製する方法であり、最も工程数が少なく経済的である。一方で充分な硬度が得られにくい、表面が粉化しやすい、錠剤間および錠剤内で不均一になりやすいなどの欠点がある。湿式造粒法は、薬剤と添加剤を湿式法で造粒し、打錠して製する方法である。工程数は多いが、薬剤が錠剤中に均一に分散しやすく、また難水溶性の薬剤の表面を親水性の高分子(結合剤)で処理することにより溶出性の改善、錠剤の硬度が高くなり、錠剤表面の粉化も抑制されるなどの利点が多く、汎用されている方法である(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開WO2006/080421
国際公開WO2009/154276
国際公開WO2012/115249
特開2006-160730
特開平10-287561
特開昭56-145214
特開昭63-243034
特開2000-239185
特開2005-104934
【非特許文献】
【0010】
基礎から学ぶ製剤化のサイエンス、山本恵司監修、エルゼビアジャパン、2008.12.05, pp.126-129
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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