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公開番号2024062213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-09
出願番号2022170067
出願日2022-10-24
発明の名称耐油紙及びその製造方法
出願人北越コーポレーション株式会社
代理人個人,個人
主分類D21H 21/14 20060101AFI20240430BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本開示は、フッ素樹脂を使用せず、耐油塗工層の塗工量が少なくとも高い耐油性を有する耐油紙及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示に係る耐油紙は、基紙の少なくとも一方の面に、ポリビニルアルコールとポリオレフィンを含む耐油塗工層を有することを特徴とする。耐油塗工層と基紙との間にバインダーを含むアンダー塗工層を有していてもよい。本開示に係る耐油紙の製造方法は、基紙の少なくとも一方の面に、ポリビニルアルコールとポリオレフィンを含む耐油塗工液を塗工して耐油塗工層を形成する工程を有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基紙の少なくとも一方の面に、ポリビニルアルコールとポリオレフィンを含む耐油塗工層を有することを特徴とする耐油紙。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記耐油塗工層と前記基紙との間にバインダーを含むアンダー塗工層を有することを特徴とする請求項1に記載の耐油紙。
【請求項3】
前記アンダー塗工層がさらに無機顔料を含むことを特徴とする請求項2に記載の耐油紙。
【請求項4】
前記アンダー塗工層に含まれる前記バインダーの質量比率が前記無機顔料100部に対して8~100部であることを特徴とする請求項3に記載の耐油紙。
【請求項5】
前記耐油塗工層の塗工量が片面当たり固形分換算で0.1~5g/m

であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の耐油紙。
【請求項6】
前記耐油塗工層に含まれる前記ポリオレフィンの質量比率が前記ポリビニルアルコール100部に対して5~200部であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の耐油紙。
【請求項7】
前記ポリビニルアルコールが変性ポリビニルアルコールでないことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の耐油紙。
【請求項8】
前記耐油塗工層が前記ポリビニルアルコールを前記基紙の質量を基準として0.03~1.5質量%含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の耐油紙。
【請求項9】
基紙の少なくとも一方の面に、ポリビニルアルコールとポリオレフィンを含む耐油塗工液を塗工して耐油塗工層を形成する工程を有することを特徴とする耐油紙の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、食品容器等に使用される耐油紙及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
食品容器用の紙では食品が接触した際に油が染み出さないよう、耐油性が求められている。耐油紙は、例えば、パーチメント紙、アルミ箔、フィルム等を基紙の片面に貼り合わせたもの、耐油剤を基紙に塗工又は含浸したものが挙げられる。このうち、貼り合わせ加工を行ったものは分離して廃棄ができないため、リサイクルが困難であり、環境の観点で問題が生じる。
【0003】
耐油剤を使用した耐油紙として、フッ素系耐油剤が用いられているものがある。(例えば、特許文献1を参照。)しかし、フッ素系耐油剤を構成するパーフルオロアルキル化合物(PFAS)は難分解性且つ生物蓄積性が高いため、世界的にその使用を規制する動きがある。
【0004】
フッ素系耐油剤を使用しない耐油紙として、エチレン変性ポリビニルアルコールを塗工した耐油紙(例えば、特許文献2を参照。)、カルボキシ基変性ポリビニルアルコール及び顔料を含むことを特徴とする耐油紙が挙げられる(例えば、特許文献3を参照。)。
【0005】
カルボキシ変性でないポリビニルアルコールを使用した耐油紙として、ポリビニルアルコールを対パルプ固形分含有量2重量%以上含浸するオンマシンでサイズプレスしてなる坪量35~110g/m

の耐油紙が挙げられる(例えば、特許文献4を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-154369号公報
特開2010-275647号公報
特開2014-218755号公報
特開2004-332132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献3の耐油紙では耐油性を得るためにはポリビニルアルコールを変性のものに限定する必要があった。変性のものに限定することで、原料の供給が限られる。さらに、特許文献4に示す耐油紙はポリビニルアルコールの含浸量が対パルプ2wt%以上と多いため、坪量が高くなるほどコストが高くなる。
【0008】
そこで、本開示は、フッ素樹脂を使用せず、耐油塗工層の塗工量が少なくとも高い耐油性を有する耐油紙及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討した結果、耐油塗工層にポリビニルアルコールとポリオレフィンとを含ませることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係る耐油紙は、基紙の少なくとも一方の面に、ポリビニルアルコールとポリオレフィンを含む耐油塗工層を有することを特徴とする。この構成とすることで、フッ素樹脂を使用せずとも高い耐油性を得ることができる。
【0010】
本発明に係る耐油紙では、前記耐油塗工層と前記基紙との間に、バインダーを含むアンダー塗工層を有することが好ましい。このような構成とすることで、より高い耐油性を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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