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公開番号2024051980
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158396
出願日2022-09-30
発明の名称消泡剤の添加方法
出願人レンゴー株式会社
代理人個人,個人
主分類D21H 21/12 20060101AFI20240404BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】抄紙する銘柄の変更など運転条件の変化に対応して迅速に、且つ安定的に白水に発生する泡の量を抑制することができる、消泡剤の添加方法を提供すること。
【解決手段】消泡剤添加量に対して重要度が高い抄紙系の運転条件のうち、2つ以上を抽出すること、抽出した運転条件を説明変数、消泡剤添加量を目的変数として回帰式を決定すること、及び回帰式に従って、白水に添加する消泡剤の添加量を調節すること、を含む、抄紙系の白水に消泡剤を添加する方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
消泡剤添加量に対して重要度が高い抄紙系の運転条件のうち、2つ以上を抽出すること、
抽出した運転条件を説明変数、消泡剤添加量を目的変数として回帰式を決定すること、及び
回帰式に従って、白水に添加する消泡剤の添加量を調節すること、
を含む、抄紙系の白水に消泡剤を添加する方法。
続きを表示(約 56 文字)【請求項2】
前記抽出した運転条件は、坪量、抄造速度及び白水温度を含む、請求項1に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は抄紙系の白水に消泡剤を添加する方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
段ボール原紙及びコピー用紙等の紙製品は、高品質の製品を安定して安価に供給するために、自動化された大規模な設備を使用して製造されている。本明細書では、紙原料から紙製品を製造する製造設備を抄紙系という。
【0003】
紙原料は、主成分である木材や古紙等のパルプを水に分散して、紙力剤、染料、サイズ剤等の製紙用薬品を添加したスラリーである。紙原料中のパルプ等の固形分が積層して湿紙が形成されるとともに、紙原料の水分は、白水として固形分から分離される。白水とは、紙原料から紙を抄いた後に残される濾水をいう。白水は、様々な製紙用薬品などを含んだまま抄紙系を循環し、再利用される。また、抄紙系の白水流路は開放系で、白水は高速で流動する。そのために、白水には空気が混入し、発泡しやすい性質がある。
【0004】
一方、白水は、湿紙を形成する紙原料のキャリヤである。白水が発泡した場合は、白水の泡が湿紙に混入して、製品に穴開き等の欠陥が発生する問題がある。そのため、白水の発泡は抑制することが所望されている。白水の発泡を抑制する方法としては、一般に消泡剤を添加する方法が行われている。
【0005】
特許文献1及び2には、液体における発泡の程度を定量的に検出し、検出された発泡の程度に基づいて、消泡剤の添加量を調節する工程を有する、消泡剤を添加する方法が記載されている。特許文献1及び2の方法では、液体の表面に形成された泡の高さ又は液面の高低差に基づいて、前記発泡の程度を定量している(特許文献1の図2、特許文献2の図2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-27853号公報
特開2012-76059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、消泡剤を添加して白水の発泡を抑制する方法では、白水に実際に発生した泡の量を確認し、その泡の量に基づいて消泡剤の添加量を決定し、白水に添加している。そのため、抄紙系の規模が大きくなるにつれて、白水に泡が発生してから消泡剤が添加されるまでの時間差も大きくなり、泡の量が大幅に増大した後に消泡剤が機能を発現するために製品の欠陥数も大幅に増加し、製品品質を安定させることができないという問題があった。また、白水の泡の量を定量的に検出する場合、その測定値に依存し過ぎると、それを検出する測定装置の設置環境によっては、結露や埃の付着による測定誤差が発生し易いため、適切な消泡剤の添加量を決定できないおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、抄紙する銘柄の変更など運転条件の変化に対応して迅速に、且つ安定的に白水に発生する泡の量を抑制することができる、消泡剤の添加方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明には、以下の態様が含まれる。
【0010】
[態様1]
消泡剤添加量に対して重要度が高い抄紙系の運転条件のうち、2つ以上を抽出すること、
抽出した運転条件を説明変数、消泡剤添加量を目的変数として回帰式を決定すること、及び
回帰式に従って、白水に添加する消泡剤の添加量を調節すること、
を含む、抄紙系の白水に消泡剤を添加する方法。
(【0011】以降は省略されています)

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