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公開番号2024065513
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174422
出願日2022-10-31
発明の名称断熱シート、組電池
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類D21H 13/36 20060101AFI20240508BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本発明は断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シート;および前記断熱シートを備えた組電池を提供する。
【解決手段】本発明の断熱シートは、無機繊維と、珪藻土と、セピオライトとを含む。珪藻土の含有量は無機繊維、珪藻土およびセピオライトの総量に対して30質量%以上である。珪藻土およびセピオライトの合計含有量は無機繊維、珪藻土およびセピオライトの総量に対して50~90質量%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
無機繊維と、珪藻土と、セピオライトとを含み、
前記珪藻土の含有量が、前記無機繊維、前記珪藻土および前記セピオライトの総量に対して30質量%以上であり、
前記珪藻土および前記セピオライトの合計含有量が、前記無機繊維、前記珪藻土および前記セピオライトの総量に対して50~90質量%である、断熱シート。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記セピオライトに対する前記珪藻土の質量比が、50/50以上である、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項3】
前記無機繊維の繊維径が、3~13μmである、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項4】
前記断熱シートを450℃で2時間加熱したときの熱質量減少率が、20質量%以下である、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項5】
前記断熱シートの坪量が、20~500g/m

であり、かつ、前記断熱シートの厚さが、0.05~3mmである、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項6】
前記断熱シートの通気度が、50cc/cm

/sec以下である、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項7】
積層された複数の単電池と、
前記複数の単電池の間に挿入された断熱シートと、
を備え、
前記断熱シートの少なくとも一つが、請求項1~6のいずれか一項に記載の断熱シートである、組電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱シート、組電池に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池等の高出力、高容量の充電池がモバイル機器、工具、自動車、鉄道、航空機等に広く用いられている。高出力、高容量の充電池では、損傷、内部の不純物によって短絡が生じると、内部エネルギーが熱として瞬間的に放出される。結果、電池の劣化が加速し、また、発火することもある。
例えば、自動車等の高容量の蓄電量を搭載する用途には、高電圧、高出力が求められる。そのため、多数の単電池が積層されるように隣接した単電池がパッキングされた組電池(バッテリーパックまたは集合体と呼ばれることもある。)が使用されることが多い。かかる組電池においては、1つの単電池の不具合が隣接する単電池に及ぶことが懸念される。
そこで、1つの単電池の不具合が隣接する単電池に及ぶことを防止するために、単電池間に不燃性の断熱シートを配置することが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/129274号
特開2006-310274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
断熱シートには優れた断熱性に加えて、搬送時の便宜や生産性を考慮し、できるだけ小さい径で丸めて巻き取れること(巻き取り加工性)も求められる。
本発明は、断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シート;および前記断熱シートを備えた組電池を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、断熱性および巻き取り加工性に優れ、また、単電池の発火や発熱による形状変化に追従できる形状追従性にも優れる難燃性の断熱シートを得るために、無機繊維、珪藻土およびセピオライトを含むスラリーを抄紙することを試みた。
ところが、これらを含むスラリーは塗膜形成能が高く、抄紙時には繊維間から水が抜けず、湿式ウェブの形成が困難となることがあった。また、該スラリーを抄紙した湿式ウェブから得られた断熱シートにあっては、シートの表面から粉が落ちることがあり、その表面強度が不充分であり、また、引張強度も不充分であった。シートから落ちた粉は、搬送時の作業性の低下の原因となり、また、生産設備に付着することで故障や不具合の原因となり得る。
そこで、本発明者らは無機繊維、珪藻土およびセピオライトの配合比を鋭意検討することで、これらの不具合を解決した上で、断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シートが得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
本発明は、下記の態様を有する。
[1]無機繊維と、珪藻土と、セピオライトとを含み;前記珪藻土の含有量が、前記無機繊維、前記珪藻土および前記セピオライトの総量に対して30質量%以上であり;前記珪藻土および前記セピオライトの合計含有量が、前記無機繊維、前記珪藻土および前記セピオライトの総量に対して50~90質量%である、断熱シート。
[2]前記セピオライトに対する前記珪藻土の質量比が、50/50以上である、[1]に記載の断熱シート。
[3]前記無機繊維の繊維径が、3~13μmである、[1]または[2]に記載の断熱シート。
[4]前記断熱シートを450℃で2時間加熱したときの熱質量減少率が、20質量%以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の断熱シート。
[5]前記断熱シートの坪量が、20~500g/m

であり、かつ、前記断熱シートの厚さが、0.05~3mmである、[1]~[4]のいずれかに記載の断熱シート。
[6]前記断熱シートの通気度が、50cc/cm

/sec以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の断熱シート。
[7]積層された複数の単電池と;前記複数の単電池の間に挿入された断熱シートと;を備え;前記断熱シートの少なくとも一つが、[1]~[6]のいずれかに記載の断熱シートである、組電池。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シート;および前記断熱シートを備えた組電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
組電池の一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
本明細書に開示の数値範囲の下限値および上限値は任意に組み合わせて新たな数値範囲とすることができる。
【0010】
<断熱シート>
本発明の断熱シートは、無機繊維と珪藻土とセピオライトとを含む。
本発明の断熱シートは、発明の効果を損なわない範囲内であれば、無機繊維、珪藻土およびセピオライト以外の他の成分を任意成分としてさらに含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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