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公開番号2024031947
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2023136026
出願日2023-08-24
発明の名称摺動部材用成形体及び摺動部材
出願人中越パルプ工業株式会社
代理人個人,個人
主分類D21J 1/00 20060101AFI20240229BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本発明は、世界的な環境問題の潮流を鑑み、従来のプラスチック系摺動部材の代替として、従来の石油資源由来の摺動部材と較べて同等、若しくは、さらに摩擦係数を低減可能なセルロースナノファイバーから構成される低摩擦摺動部材を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の低摩擦摺動部材は、CNFを含有する成形体或いはCNF及び固体潤滑剤を含有するスラリーから形成されてなる成形体であって、前記成形体中の水分率が20%以下である摺動部材用成形体である。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
CNFを含有する成形体であって、
前記成形体中の水分率が20%以下である、摺動部材用成形体。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
CNF及び固体潤滑剤を含有するスラリーから形成されてなる成形体であって、
前記成形体中の水分率が20%以下である、摺動部材用成形体。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の摺動部材用成形体によって、形成された摺動部材。
【請求項4】
潤滑油環境下で摺動する摺動部材であって、
請求項1又は請求項2に記載の摺動部材用成形体によって、形成された摺動部材。
【請求項5】
潤滑油環境下で摺動する摺動部材であって、
潤滑油環境下での摺動時において、
固液界面に、
トライボフィルムが形成される、
請求項1又は請求項2に記載の摺動部材用成形体によって、形成された摺動部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、摺動部材用成形体及び摺動部材に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、滑り軸受や歯車のような機械摺動部品には、所要の摺動性能を保持しつつ部材の軽量化を図る必要性から、樹脂(プラスチック)が採用されている。樹脂(プラスチック)は、それ自身が低摩擦性、耐摩耗性等の摺動特性を備えているものが好ましく、例えば、ポリアミド、ポリアセタールなどが用いられている。
なかでも、ポリアセタール(以下,POMということもある。)は高い機械強度のみならず摩擦係数で0.04~0.1程度の低摩擦係数を示す素材として知られている。
【0003】
一方、環境負荷低減の取組の一環として、穀類、豆類、イモ類などに含まれる炭水化物を分解して得られる糖等を原料として、これを乳酸発酵させることによって製造される乳酸系重合体や、とうもろこし等を原料に製造されるバイオエタノールから取り出したエチレンを元に製造される植物由来ポリエチレン樹脂等が、石油使用量低減の観点から注目されている。
【0004】
特許文献1には、摺動部品として使用することができ、かつ、生分解性を有する潤滑性樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、成形性及び摺動特性に優れた植物由来ポリエチレン樹脂を主成分とする摺動部材用樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-212400号公報
特開2021-172705号公報
【非特許文献】
【0006】
Rice Straw Cellulose Nanofibrils via Aqueous Counter Collision and Differential Centrifugation and Their Self-Assembled Structures
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の潤滑性樹脂組成物の主成分であるポリ乳酸樹脂は、ポリアセタール等のエンジニアリングプラスチックと比較して機械的強度、摩擦及び摩耗特性に劣る事が知られている。
また、一般的に、摺動部材は摩擦熱により摩擦面が高温化する為、「低熱膨張率」、「高融点」等の温度特性も重要となる。
また、特許文献2に記載の振動部材用樹脂組成物の主成分である植物由来ポリエチレン樹脂は、サトウキビやトウモロコシ等の植物を原料として得られるバイオエタノールから誘導された植物由来エチレンの単独重合体等であるが、サトウキビやトウモロコシ等の可食性素材を原料とすることから,非可食性素材を利用したプラスチックの代替となる機械摺動部材の開発が求められている。
【0008】
そこで、本発明は、世界的な環境問題の潮流を鑑み、従来のプラスチック系摺動部材の代替として、従来の石油資源由来の摺動部材と較べて同等、若しくは、さらに摩擦係数を低減可能なセルロースナノファイバー(以下、CNFということもある。)から構成される低摩擦摺動部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、セルロースナノファイバーを含有する成形体(以下、摺動部材用成形体という。)を使用し,当該摺動部材用成形体及びこれから形成された衝動部材が油性向上剤を含有した潤滑油の存在下で相手部材と摺動する際に,優れた低摩擦・耐摩耗特性を発現することを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、CNFを含有する成形体であって、成形体中の水分率が20%以下である摺動部材用成形体である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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