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公開番号2024055128
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161796
出願日2022-10-06
発明の名称耐水紙
出願人日本製紙株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類D21H 19/64 20060101AFI20240411BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本発明の課題は、優れた耐水性を有する紙を提供することである。
【解決手段】本発明によって、防水剤とテトラポット形状の酸化亜鉛を含有する塗工層を有する耐水紙が提供される。本発明によれば、優れた撥水性を備えた耐水紙を得ることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
防水剤とテトラポット形状の酸化亜鉛を含有する塗工層を有し、水と接触して5秒後の動的接触角が115°以上である耐水紙。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記動的接触角が125°以上である、請求項1に記載の耐水紙。
【請求項3】
紙表面の30分後のCobb吸水度が10.0g/m

以下である、請求項1に記載の耐水紙。
【請求項4】
前記防水剤が、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂の少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の耐水紙。
【請求項5】
前記防水剤が、スチレン・アクリル系樹脂を含んでなる、請求項1に記載の耐水紙。
【請求項6】
前記塗工層が、ワックスをさらに含む、請求項1に記載の耐水紙。
【請求項7】
前記塗工層がサイズ剤を含有し、サイズ剤/防水剤の重量比率が0.3以下である、請求項1に記載の耐水紙。
【請求項8】
前記サイズ剤がAKD系サイズ剤を含む、請求項7に記載の耐水紙。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の耐水紙を製造する方法であって、
防水剤とテトラポット形状の酸化亜鉛を含有する塗工液を紙基材に塗工することを含む、上記方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撥水性と耐水性を有する紙およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
種々の物品を包装するために、紙基材を用いた種々の形態からなる紙製容器や梱包材などが使用されている。一般に、紙製の容器や梱包材は、紙基材をベース素材とすることから、水分によって強度低下などが生じることがある。
【0003】
このため、紙基材の表面に、ワックスを塗工して紙に防湿性や防水性を付与することが提案されている。例えば、特許文献1には、最表面に位置する塗工層にワックスを封入したマイクロカプセルを含有させることによって、防湿ライナーを製造することが記載されている。また、特許文献2には、塗工層表面における直径50μm以上のブリスターを少なくすることによって紙の防湿性や防水性を向上させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-162899号公報
特開2020-165039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、優れた撥水性と耐水性を備えた紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討したところ、特定の形状を有する酸化亜鉛と防水剤を配合した顔料塗工層を原紙上に設けることによって十分な撥水性と耐水性を備えた紙を開発することに成功した。
【0007】
以下に限定されるものではないが、本発明は、下記の態様を包含する。
[1] 防水剤とテトラポット形状の酸化亜鉛を含有する塗工層を有し、水と接触して5秒後の動的接触角が115°以上である耐水紙。
[2] 前記動的接触角が125°以上である、[1]に記載の耐水紙。
[3] 紙表面の30分後のCobb吸水度が10.0g/m

以下である、[1]または[2]に記載の耐水紙。
[4] 前記防水剤が、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂の少なくとも1つを含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の耐水紙。
[5] 前記防水剤が、スチレン・アクリル系樹脂を含んでなる[1]~[4]のいずれかに記載の耐水紙。
[6] 前記塗工層が、ワックスをさらに含む、[1]~[5]のいずれかに記載の耐水紙。
[7] 前記塗工層がサイズ剤を含有し、サイズ剤/防水剤の重量比率が0.3以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の耐水紙。
[8] 前記サイズ剤がAKD系サイズ剤を含む、[7]に記載の耐水紙。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の耐水紙を製造する方法であって、防水剤とテトラポット形状の酸化亜鉛を含有する塗工液を紙基材に塗工することを含む、上記方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、十分な撥水性と耐水性を備えた紙が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、優れた耐水性を有する紙(耐水紙)に関する。本発明において耐水性とは、比較的長い時間水が接触していても水に耐えて破れない性質を意味し、具体的には、本発明に係る耐水紙は、吸水度試験方法(コッブ法:JIS P 8140)に基づき、水に30分接触後の吸水量(Cobb1800)が15.0g/m

以下である。本発明の耐水紙は、好ましい態様においてCobb1800は12.5g/m

以下や10.0g/m

以下であり、7.5g/m

以下や5.0g/m

以下としてもよい。吸水量の下限は特に制限されないが、例えば、Cobb1800が0.5g/m

以下であれば、防水性(水分子が紙層内部に吸水されにくい性質)を有するといえる。
【0010】
本発明に係る耐水紙は、紙基材(原紙)と紙基材上に設けられた耐水塗工層(耐水層)を有しており、耐水層は、防水剤および顔料を含んでなる。本発明において、顔料塗工層に特定の形状を有する酸化亜鉛と防水剤を配合することによって、耐水性だけでなく、優れた撥水性を実現している。一般に、耐水剤やサイズ剤と白色顔料を併用すると、顔料によって耐水剤やサイズ剤の効果が発現しにくくなるため、顔料塗工紙の耐水性や撥水性を高くすることは難しいところ、本発明によれば、優れた撥水性を備えた耐水紙を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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