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公開番号2024033026
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2021007820
出願日2021-01-21
発明の名称フィルタ用基材
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類D21H 13/24 20060101AFI20240306BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【解決手段】多孔質膜を熱融着により貼り合わせてフィルタ用濾材として使用するためのフィルタ用基材において、二以上の層からなる湿式不織布であり、少なくとも一層が合成繊維と熱融着性バインダー繊維を含む層であり、多孔質膜に接する側の最外層における熱融着性バインダー繊維の配合比率が50質量%以上であり、多孔質膜に接しない側の層における熱融着性バインダー繊維の配合比率が50質量%未満であり、多孔質膜と接する側の最外層の坪量が5g/m2以上60g/m2以下であり、多孔質と接しない側の層の坪量が25g/m2以上120g/m2以下であることを特徴とするフィルタ用基材。
【効果】本発明によれば、熱融着による貼り合わせの際に高密度になり難く、且つ、多孔質膜と基材との間で高い剥離強度が得られるフィルタ用基材が得られる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質膜を熱融着により貼り合わせてフィルタ用濾材として使用するためのフィルタ用基材において、二以上の層からなる湿式不織布であり、少なくとも一層が合成繊維と熱融着性バインダー繊維を含む層であり、多孔質膜に接する側の最外層における熱融着性バインダー繊維の配合比率が50質量%以上であり、多孔質膜に接しない側の層における熱融着性バインダー繊維の配合比率が50質量%未満であり、多孔質膜と接する側の最外層の坪量が5g/m

以上60g/m

以下であり、多孔質と接しない側の層の坪量が25g/m

以上120g/m

以下であることを特徴とするフィルタ用基材。
続きを表示(約 55 文字)【請求項2】
多孔質膜の素材がポリテトラフルオロエチレンである請求項1記載のフィルタ用基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ用基材に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、エアフィルタ用濾材、液体フィルタ用濾材として、多孔質膜が使用されている。多孔質膜の素材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE);ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;等が挙げられる。特に、これらの多孔質膜は高い捕集効率と低い圧力損失を達成できるため、高い捕集効率が求められるクリーンルーム用フィルタやサイクロン式掃除機用フィルタ等において、エアフィルタ用濾材として使用されている。また、高い耐薬品性を備えていることから、水酸化ナトリウム等の強アルカリにより清浄作業が行われることがある浄水処理用フィルタ、産業廃水、工業用水等の濾過用フィルタにおいて、液体フィルタ用濾材としても広く使用されている。しかしながら、非特許文献1にあるように、多孔質膜は機械的強度が低く、寸法安定性にも問題があることから、多孔質膜単体で使用することが難しい。そのため、フィルタ用基材と多孔質膜とを複合化したフィルタ用濾材が必要とされている。しなやかさや気孔率の観点から、フィルタ用基材として不織布が使用されることが多い。以下、「フィルタ用基材」を「基材」と略記する場合があり、「フィルタ用濾材」を「濾材」と略記する場合がある。
【0003】
基材と多孔質膜との複合化は、熱融着による貼り合わせ、接着剤による貼り合わせ等によって行われる。接着剤による貼り合わせは、接着剤が多孔質膜の孔を塞ぐことから、圧力損失の上昇や捕集効率の低下が懸念されるため好ましくない。そのため、熱融着による貼り合わせによって複合化することが好ましい。熱融着による貼り合わせは、熱圧処理によるラミネート加工が施されるが、熱圧処理によって基材が高密度となるため、圧力損失が上昇する場合があった。また、熱圧処理による剥離強度が不十分であることにより、フィルタ使用中に、多孔質膜が基材から剥離する問題が生ずる場合があった。そのため、フィルタ用基材には、熱融着による貼り合わせの際に高密度となりにくく、且つ高い剥離強度が求められる。
【0004】
多孔質膜と複合化させるための基材としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂からなり、目付量が40g/m

~120g/m

、厚みが0.3mm~0.9mm、破裂強さが199kPa~600kPa、突刺強さが8N~24N、気孔率が65%~90%である不織布が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1で開示されている基材では、熱融着による貼り合わせの際に基材が高密度となり圧力損失が上昇する懸念や、多孔質膜と基材との剥離強度が十分ではないため、多孔質膜が基材から剥離するなどの問題が発生する懸念があった。
【0005】
特許文献2では、基材として、ポリエステル/ポリエチレンの芯鞘複合繊維からなるスパンボンド不織布が開示されている(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2の基材においても、熱融着による貼り合わせの際に基材が高密度となり、圧力損失が上昇する懸念や、基材と多孔質膜との剥離強度が十分でなく、多孔質膜が基材から剥離するなどの問題が発生する懸念があった。
【0006】
そのため、熱融着による貼り合わせの際に、圧力損失が上昇し難く、且つ、多孔質膜と基材との間で高い剥離強度が得られるフィルタ用基材が求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
北島 賢宏著、「ふっ素樹脂フィルムとその高機能化」、バルカー技術誌、Winter、2015、No.28、第6頁
【特許文献】
【0008】
特開2014-240047号公報
特開平10-211409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、熱融着による貼り合わせの際に、圧力損失が上昇し難く、且つ、多孔質膜と基材との間で高い剥離強度が得られるフィルタ用基材を得ることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、この課題を解決するため研究を行い、以下の発明を見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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