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公開番号2024059449
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2022167129
出願日2022-10-18
発明の名称古紙パルプ原料の製造方法
出願人株式会社片山化学工業研究所
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類D21B 1/32 20060101AFI20240423BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】 本開示は、ラミネート古紙から当該古紙に含まれる古紙原料となるパルプ成分を回収するにあたり、回収されるパルプ成分へのダメージを抑制しつつ、十分な離解率を保持した状態で、ラミネート加工されたプラスチックフィルムの剥離効率を向上可能な方法を提供する。
【解決手段】 本開示は、一態様として、古紙パルプ原料の製造方法であって、紙基材の少なくとも一方の面にプラスチックフィルムが積層されたラミネート古紙を含む古紙原料を、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を含む処理液中で離解処理を行うこと、及び前記離解処理により前記ラミネート古紙から分離した前記紙基材のパルプを回収することを含み、前記処理液のpHが7.0~8.5である方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
古紙パルプ原料の製造方法であって、
紙基材の少なくとも一方の面にプラスチックフィルムが積層されたラミネート古紙を含む古紙原料を、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を含む処理液中で離解処理を行うこと、及び
前記離解処理により前記ラミネート古紙から分離した前記紙基材のパルプを回収すること、を含み、
前記処理液のpHが7.0~8.5である、方法。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記離解処理は、前記ラミネート古紙の紙基材とプラスチックフィルムとを分離することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記離解処理により得られたパルプスラリーから前記プラスチックフィルム由来成分を除去することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記離解処理における処理液の温度は、20℃~65℃である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
古紙原料からパルプ成分を回収する方法であって、
前記古紙原料は、紙基材の少なくとも一方の面にプラスチックフィルムが積層されたラミネート古紙を含み、
該方法は、
前記古紙原料を、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を含む処理液中で離解処理を行うこと、及び
前記離解処理後に前記紙基材由来のパルプ成分を回収すること、を含み、
前記処理液のpHが7.0~8.5である、方法。
【請求項6】
紙基材の少なくとも一方の面にプラスチックフィルムが積層されたラミネート古紙から、前記プラスチックフィルムの剥離を促進する方法であって、
前記ラミネート古紙を、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を含む処理液中で攪拌することを含み、
前記処理液のpHが7.0~8.5である、方法。
【請求項7】
モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を有効成分とする、ラミネート古紙における紙基材から該基材を覆うプラスチックフィルムの剥離を促進するための剥離促進剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ラミネート古紙を含む古紙原料から古紙パルプ原料を製造する方法、該古紙原料からセルロース成分を回収する方法、及びラミネート古紙の離解を促進する方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、紙は様々な加工がなされており、古紙パルプの原料となる古紙には様々な物質が含まれている。その一つとして、ミルクカートンをはじめとする液体用紙パック原料や、工程紙といったラミネート紙がある。ラミネート紙は、パルプ繊維を主体とする紙基材の一方の面又は両方の面にプラスチックフィルムがラミネート加工することによって、耐水性や防湿性などが付与されている。通常、このようなラミネート紙は、全体の80~90重量%程度を紙基材が占めている。この紙基材となる紙の原料は、白色度の高い針葉樹の晒クラフトパルプが多くを占めており、有効な処理方法があれば利用価値の高いパルプとすることができる。
【0003】
このため、ラミネート古紙からパルプを回収して再利用するための様々な方法が提案されている。特許文献1は、微細に断裁されたラミネート古紙を離解し、パルプ濃度10重量%以上に濃縮した後、70℃以上の温度下において機械的な剪断力を加えることを開示する。特許文献2は、セルロースを分解可能な酵素の水溶液中にラミネート紙(カートン材)を浸漬し、攪拌処理することを含むラミネート紙から紙基材とラミネート材料(プラスチックフィルム)とを分別回収する方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-96182号公報
特開2011-120962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の方法では、紙基材とラミネート材料(プラスチックフィルム)との十分な分離と、紙基材の十分な離解との双方を実現しつつ、ラミネート古紙から良質なパルプを回収することが難しいという問題がある。
【0006】
本開示は、ラミネート古紙から当該古紙に含まれる古紙原料となるパルプ成分を回収するにあたり、回収されるパルプ成分へのダメージを抑制しつつ、十分な離解率を保持した状態で、ラミネート加工されたプラスチックフィルムの剥離効率を向上可能な方法、及びそれに用いる薬剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、一態様として、古紙パルプ原料の製造方法であって、紙基材の少なくとも一方の面にプラスチックフィルムが積層されたラミネート古紙を含む古紙原料を、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を含む処理液中で離解処理を行うこと、及び前記離解処理により前記ラミネート古紙から分離した前記紙基材のパルプを回収すること、を含み、前記処理液のpHが7.0~8.5である方法に関する。
【0008】
本開示は、その他の態様として、古紙原料からパルプ成分を回収する方法であって、前記古紙原料は、紙基材の少なくとも一方の面にプラスチックフィルムが積層されたラミネート古紙を含み、該方法は、前記古紙原料を、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を含む処理液中で離解処理を行うこと、及び前記離解処理後に前記紙基材由来のパルプ成分を回収することを含み、前記処理液のpHが7.0~8.5である方法に関する。
【0009】
本開示は、その他の態様として、紙基材の少なくとも一方の面にプラスチックフィルムが積層されたラミネート古紙から、前記プラスチックフィルムの剥離を促進する方法であって、前記ラミネート古紙を、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を含む処理液中で攪拌することを含み、前記処理液のpHが7.0~8.5である方法に関する。
【0010】
本開示は、その他の態様として、モノクロラミン及びモノブロマミンの少なくとも一方を有効成分とする、ラミネート古紙における紙基材から該基材を覆うプラスチックフィルムの剥離を促進するための剥離促進剤に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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