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公開番号2024098778
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-24
出願番号2023002479
出願日2023-01-11
発明の名称包装原紙
出願人北越コーポレーション株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類D21H 27/10 20060101AFI20240717BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本発明は、紙が折れても破れにくく、鋭利物や突起物と接触しても破れにくく、さらには突き刺し強度が均一な包装原紙を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の課題は、パルプを主成分とする包装原紙であって、前記パルプの70質量%以上が針葉樹パルプであり、離解フリーネスが550~690ml(CSF)であり、β線地合計で測定した地合指数が1以下であり、米坪量が50~150g/m2であることを特徴とする包装原紙によって解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
パルプを主成分とする包装原紙であって、前記パルプの70質量%以上が針葉樹パルプであり、離解フリーネスが550~690ml(CSF)であり、β線地合計で測定した地合指数が1以下であり、米坪量が50~150g/m

であることを特徴とする、包装原紙。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
原紙が2層以上の抄き合わせであることを特徴とする、請求項1に記載の包装原紙。
【請求項3】
紙力増強剤および/またはサイズ剤を含むことを特徴とする、請求項1に記載の包装原紙。
【請求項4】
突き刺し強度の最小値が6.50N以上であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一つに記載の包装原紙。
【請求項5】
パルプ中70質量%以上が針葉樹パルプであるパルプスラリーを調整し、その後、抄紙機入口原料の濃度(原料濃度)を0.1~0.9質量%として、抄紙機により抄紙することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一つに記載の包装原紙の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は包装原紙に関し、紙が折れても破れにくく、鋭利物や突起物と接触しても破れにくく、さらには突き刺し強度が均一な包装原紙に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックゴミ問題が深刻化している。世界のプラスチックの生産量は4億トン/年を超えると言われ、その中でも包装容器セクターでのプラスチック生産量が特に多く、プラスチックゴミの主な原因になっている。包装容器に使用されるプラスチックとしては、飲料のボトル等に使用されるポリエチレンテレフタレート(PET)、レジ袋や容器のラミネートに使用されるポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)が最も多く使用されている。プラスチックは半永久的に分解せず、そのゴミは自然環境下でマイクロプラスチック化して生態系に深刻な悪影響を与えており、特にマイクロプラスチックによる海洋の汚染は著しく、そのプラスチックゴミは回収不可能と言われている。今後、プラスチックの使用を低減することが地球環境にとって必要である。
【0003】
この問題に対し、プラスチック包装を紙素材の包装に置き換える動きが盛んである。例えば、密封包装であれば、紙基材にラミネートやヒートシール層を設けた形態の製品が種々発売されている。しかし、紙はプラスチック素材と比べて折れやすいため、折り曲げに対する強度が不十分であれば折り目から破れやすく、また流通時に鋭利物や突起物との接触により穴が開きやすく破れやすいといった問題がある。このような問題が発生すると、内容物が漏れてしまうため、密封容器としては不適切である。
【0004】
このような問題を回避するためには、紙の強度、特に耐折強度や鋭利物や突起物との接触に対する抵抗性を高める必要があるが、前述の抵抗性を高める技術はこれまで報告されていない。
【0005】
紙基材に強度を付与する技術として、特許文献1では優れたサイズ性と、湿潤および乾燥時の紙力を有するために、置換度0.3~0.6のカルボキシメチルセルロースを0.01~3.0質量%添加することを特徴とする包装紙についての提案されている。また、特許文献2では優れた内部結合強度および耐折強度を得るため、10~100質量%のアクリル酸メチルと0~90質量%のメタクリル酸メチルおよび/またはアクリル酸エチルとに由来する構成単位を75~98質量%、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドのN-アルキル置換体および(メタ)アクリル酸から選ばれた1種以上の単量体に由来する構成単位を2~15質量%、各々含有し、且つ、ガラス転移温度(Tg)が-30~+30℃であるアクリル酸エステル系共重合体からなることを特徴とする含浸用樹脂を含浸させた含浸紙について提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-027399号公報
特開2005-281431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の包装紙は、鋭利物や突起物との接触に対する抵抗性(突き刺し強度)が低く、流通時等に穴が開きやすく破れやすいといった問題があった。また、特許文献2に記載の発明は、優れた強度を得るために樹脂を多く含浸する必要があり、プラスチック使用量が多すぎるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、折れ曲げに対する強度が高く、鋭利物や突起物との接触に対する抵抗性に優れ、さらには鋭利物や突起物に対してより均一な強度を有し、内容物を包装した後の流通時等でも破れにくい強度を保持した包装原紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の包装原紙は、パルプを主成分とする包装原紙であって、前記パルプの70質量%以上が針葉樹パルプ(以下、「Nパルプ」とも示す)であり、包装原紙の離解フリーネスが550~690ml(CSF)であり、β線地合計で測定した地合指数が1以下であり、米坪量が50~150g/m

であることを特徴とする。このような構成によれば、高い耐折強度が得られ、折れ曲げに対する強度が高くなる。また、鋭利物や突起物との接触に対する抵抗性(突き刺し強度)が高く、内容物を包装した後も破れにくい密封容器を得ることができる。なお、本発明において、密封容器とは、食品用のレトルトパウチなど比較的気密性の高い容器だけではなく、気体は透過するものの、通常の取り扱い、運搬または保存状態において、固体や液状の異物が侵入せず、内容物の損失、風解、潮解または蒸発を防ぐことのできる容器をも含む。
【0010】
また、本発明の包装原紙は、原紙が2層以上の抄き合わせであってもよい。このような構成によれば、地合の良い原紙としやすく、より鋭利物や突起物との接触に対する抵抗性(突き刺し強度)を高くしやすくなる。また、本発明の包装原紙は、紙力増強剤および/またはサイズ剤を含有していても良い。これによって、突き刺し強度の高い包装原紙を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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