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公開番号2024057523
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022164338
出願日2022-10-12
発明の名称摩擦攪拌接合工具
出願人テクノエイト株式会社
代理人個人,個人
主分類B23K 20/12 20060101AFI20240417BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】被接合部材に接近離隔させられる回転治具と回転治具のショルダ面から突出し可能に回転治具に挿通されたピンとを備えた、小型の摩擦攪拌接合工具を提供する。
【解決手段】円筒状の本体44内に収容された電動モータ46により回転駆動される送りねじ軸58の螺進によりピン42の回転治具40のショルダ面38からピン突出量Pが調節される。これにより、油圧シリンダを用いてピンの回転治具のショルダ面から突出し量が調節される場合に比較して、油圧シリンダ、油圧シリンダから作動油を還流させる油圧タンク、油圧タンク内の作動油を油圧シリンダへ供給する油圧ポンプ、油圧ポンプから油圧シリンダへの作動油をそれぞれ制御する電磁制御弁、回転体に油圧を供給するシール機構などが不要となるので、摩擦攪拌接合工具10が大幅に小型となる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
被接合部材に接近離隔させられる軸状の回転治具と、前記回転治具の先端に形成されたショルダ面から突出し可能に前記回転治具に設けられたピンとを備え、軸まわりに回転駆動され且つ軸方向に移動する工具チャックにより把持される摩擦攪拌接合工具であって、
前記工具チャックにより基端部が把持され、先端部には前記回転治具が同心に連結された筒状の本体と、
前記本体内に軸まわりの相対回転不能に挿入された電動モータと、
前記電動モータに連結され、前記本体に固定されたナット部材に螺合された状態で前記回転治具を縦通する送りねじ軸と、を備え、
前記ピンは、前記送りねじ軸の先端部と共に軸方向に移動させられて、前記回転治具のショルダ面からの突出し量が変化させられる
ことを特徴とする摩擦攪拌接合工具。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記筒状の本体の前記先端部に開く開口には、外に向かうほど大径となるテーパ状内周面が形成され、
前記回転治具の基端部には、前記テーパ状内周面に密着するテーパ状外周面が形成され、
前記筒状の本体の前記先端部の外周面に形成された雄ねじに螺合された環状ナットにより、前記回転治具の基端部が前記本体の前記先端部に固定されている
ことを特徴とする請求項1の摩擦攪拌接合工具。
【請求項3】
前記回転治具の基端部には、前記回転治具の基端部の端面に開き且つ前記回転軸の基端部の内周面から外周面へ貫通する径方向のスリットが形成され、
前記回転治具の基端部の内周面には、前記ナット部材が嵌合されている
ことを特徴とする請求項1の摩擦攪拌接合工具。
【請求項4】
前記ピンは、小径部と大径部とを備え、
前記回転治具は、前記送りねじ軸を収容し、且つ前記ピンの大径部を前記送りねじ軸の先端が接触可能に摺動可能に嵌め入れる縦通穴と、
前記小径部が前記ショルダ面の中央から突き出すように前記縦通穴の底面に貫通させられた貫通穴とを、備える
ことを特徴とする請求項1の摩擦攪拌接合工具。
【請求項5】
前記ピンの大径部と前記回転治具の貫通穴周縁部との間に、圧縮コイルスプリングが介挿されている
ことを特徴とする請求項4の摩擦攪拌接合工具。
【請求項6】
前記回転治具の縦通穴内には、前記送りねじ軸の先端部が摺動可能に嵌め入れられる軸受メタルが嵌め入れられている
ことを特徴とする請求項4の摩擦攪拌接合工具。
【請求項7】
前記電動モータ、前記ナット部材、前記送りねじ軸、前記ピンは、前記本体と同心であり、前記本体よりも小径である
ことを特徴とする請求項1の摩擦攪拌接合工具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被接合部材同士を摩擦攪拌接合により接合する際に用いる摩擦攪拌接合装置に関し、特に、被接合部材の厚みの組み合わせに応じてショルダ面からのピンの突出し量を変更可能な摩擦攪拌接合工具に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
同種金属又は異種金属製の被接合部材同士を摩擦攪拌接合(FSW)により接合するに際しては、被接合部材に面接触して摩擦熱を発生させことで被接合部材を軟化させるショルダ面と、そのショルダ面の中央部から突き出して被接合部材の接合部を塑性変形させながら練り混ぜて被接合部材の原子同士を接合させることで被接合部材同士の接合を行なうピンとを備えた摩擦攪拌接合工具が用いられる。たとえば、特許文献1に記載された摩擦攪拌接合工具がそれである。
【0003】
この摩擦攪拌接合工具は、作動装置内の電動モータの回転駆動により軸心まわりに回転駆動され、且つ作動装置内の第一のシリンダにより上方および下方へ移動させられて被接合部材に接近離隔させられる回転治具と、回転治具のショルダ面から下方へ突出し可能に回転治具に挿通され、上方への突出し部位が作動装置内に付き入れられて第二の油圧シリンダに連結されたピンとを、備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-000901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1に記載の従来の摩擦攪拌接合工具では、回転治具が作動装置内の第一のシリンダにより上方および下方へ移動させられ、回転治具に挿通されたピンが作動装置内の第二のシリンダにより回転治具のショルダ面から下方へ突出し可能とされているが、作動装置内の電動モータにより回転駆動される回転治具およびピンと、第一の油圧シリンダおよび第二の油圧シリンダとの機構的な関係の開示がなく、摩擦攪拌接合工具の実現可能性が不明であるという課題があった。
【0006】
また、仮に、上記の摩擦攪拌接合工具が実現され得たとしても、第一の油圧シリンダおよび第二の油圧シリンダ、それらから作動油を還流させる油圧タンク、油圧タンク内の作動油を第一の油圧シリンダおよび第二の油圧シリンダへ供給する油圧ポンプ、油圧ポンプから第一の油圧シリンダおよび第二の油圧シリンダへの作動油をそれぞれ制御する複数個の電磁制御弁、回転体に油圧を供給するシール機構などを必要とし、摩擦攪拌接合工具が大型となるという欠点がある。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、被接合部材に接近離隔させられる回転治具と、回転治具のショルダ面から突出し可能に回転治具に挿通されたピンとを備えた、小型の摩擦攪拌接合工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の要旨とするところは、(a)被接合部材に接近離隔させられる軸状の回転治具と、前記回転治具の先端に形成されたショルダ面から突出し可能に前記回転治具に設けられたピンとを備え、軸まわりに回転駆動され且つ軸方向に移動する工具チャックにより把持される摩擦攪拌接合工具であって、(b)前記工具チャックにより基端部が把持され、先端部には前記回転治具が同心に連結された筒状の本体と、(c)前記本体内に軸まわりの相対回転不能に挿入された電動モータと、(d)前記電動モータに連結され、前記本体に固定されたナット部材に螺合された状態で前記回転治具を縦通する送りねじ軸と、を備え、(e)前記ピンは、前記送りねじ軸の先端部と共に軸方向に移動させられて、前記回転治具のショルダ面からの突出し量が変化させられ
ことにある。
【発明の効果】
【0009】
本発明の摩擦攪拌接合工具によれば、筒状の本体内に収容された電動モータにより回転駆動される送りねじ軸の螺進によりピンの回転治具のショルダ面から突出し量が調節される。これにより、油圧シリンダを用いてピンの回転治具のショルダ面からの突出し量が調節される場合に比較して、油圧シリンダ、油圧シリンダから作動油を還流させる油圧タンク、油圧タンク内の作動油を油圧シリンダへ供給する油圧ポンプ、油圧ポンプから油圧シリンダへの作動油をそれぞれ制御する電磁制御弁、回転体に油圧を供給するシール機構などが不要となるので、摩擦攪拌接合工具が大幅に小型となる。
【0010】
ここで、好適には、前記筒状の本体の前記先端部に開く開口には、外に向かうほど大径となるテーパ状内周面が形成され、前記回転治具の基端部には、前記テーパ状内周面に密着するテーパ状外周面が形成され、前記筒状の本体の前記先端部の外周面に形成された雄ねじに螺合された環状ナットにより前記回転治具の基端部が前記本体の前記先端部に固定されている。これにより、本体と回転治具との間の心出し精度が高められる。
(【0011】以降は省略されています)

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