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公開番号2024056750
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024011597,2020552354
出願日2024-01-30,2019-03-29
発明の名称改善された貯蔵安定性を有する光硬化付加型シリコーン印象材
出願人デンツプライ シロナ インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 6/896 20200101AFI20240416BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】硬化性1液型シリコーン組成物を提供する。
【解決手段】硬化性1液型シリコーン組成物は、少なくとも2つの不飽和基を有する有機ポリシロキサン化合物と、少なくとも2つのSi-H基を有する有機水素ポリシロキサン化合物と、ケイ素に結合された水素原子を不飽和基に付加できるようにする触媒と、少なくとも1つの表面処理された微粒子フィラーを含む。硬化性1液型シリコーン組成物は、歯科用印象材として有用である。より具体的には、表面処理されたフィラーを含む硬化性1液型シリコーン組成物は、歯科用印象材の貯蔵安定性を延長する。本開示はまた、このような硬化性1液型シリコーン組成物を調製する方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
歯科用印象材のための硬化性1液型シリコーン組成物であって、
(a)少なくとも2つの不飽和基を有する有機ポリシロキサン化合物と、
(b)少なくとも2つのSi-H基を有する有機水素ポリシロキサン化合物と、
(c)前記有機水素ポリシロキサン化合物のケイ素に結合された水素原子を前記有機ポリシロキサン化合物の不飽和基に付加できるようにする触媒と、
(d)コーティングされたアルミノケイ酸カルシウムフィラーと、
を含み、前記硬化性1液型シリコーン組成物は、22℃~27℃の温度で少なくとも125日にわたる貯蔵安定性を有する、
硬化性1液型シリコーン組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記少なくとも2つの不飽和基を有する有機ポリシロキサン化合物が、ビニル末端ポリジメチルシロキサン、三官能性シロキサン(trifunctional siloxanes)、四官能性シロキサン(quadrifunctional siloxanes)、及びフェニル基を有する有機ポリシロキサンからなる群から選択される、請求項1に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項3】
前記少なくとも2つの不飽和基を有する有機ポリシロキサン化合物が、ビニル末端ポリジメチルシロキサンを含む、請求項2に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項4】
前記少なくとも2つのSi-H基を有する有機水素ポリシロキサン化合物が、水素官能性ポリジメチルシロキサン(HPDMS)である、請求項1に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項5】
前記HPDMS中の水素化物量が3.5mmol/g~4.9mmol/gである、請求項4に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項6】
前記触媒が、Pt(acac)

、白金(II)ビス(ベンゾイルメタナート)、及び白金(II)ビス(ジベンゾイルアセトナート)、及び(Me-Cp)Pt(Me)

からなる群から選択される、請求項1に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項7】
前記触媒がPt(acac)

である、請求項6に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項8】
前記少なくとも2つの不飽和基を有する有機ポリシロキサン化合物が、前記シリコーン組成物の総重量に基づいて10重量%~90重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項9】
前記少なくとも2つのSi-H基を有する有機水素ポリシロキサン化合物が、前記シリコーン組成物の総重量に基づいて1重量%~20重量%の濃度で存在する、請求項1に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
【請求項10】
前記触媒が、前記シリコーン組成物の総重量に基づいて20~500ppmの量で添加される、請求項1に記載の硬化性1液型シリコーン組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、硬化性1液型シリコーン組成物に関する。硬化性1液型シリコーン組成物は、少なくとも2つの不飽和基を有する有機ポリシロキサン化合物と、少なくとも2つのSi-H基を有する有機水素ポリシロキサン化合物と、有機水素ポリシロキサン化合物のケイ素に結合された水素原子を有機ポリシロキサン化合物の不飽和基に付加できるようにする触媒と、少なくとも1つの表面処理された微粒子フィラーとを含む。この硬化性1液型シリコーン組成物は、歯科用印象材、義歯用の軟質リライニング材、プロビジョナルクラウン及びブリッジ修復用のテンプレート材の調製に有用である。より具体的には、表面処理されたフィラーを含む硬化性1液型シリコーン組成物は、歯科用印象材の貯蔵安定性を延長する。本開示はまた、このような硬化性1液型シリコーン組成物を調製する方法を提供する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
歯科学では、付加型シリコーンは最も広く用いられている印象材である。付加硬化型シリコーンは、その高い精度及び寸法安定性のために歯科学で印象材として広く用いられている。これらは、普通は2液型であり、ヒドロシリル化反応により硬化され、ミキシングチップに通され、正確な印象を与えるべく口内で数分以内に固められる。これらは、補強をもたらし、硬度を高めるために、シリカフィラーも含有する。この反応によく用いられる触媒は、白金(0)とジビニルテトラメチルジシロキサン(DVTMDS)との錯体であるKarstedt触媒である。しかしながら、印象をとるための総時間が短縮されるので、要望に応じて単一成分の材料を硬化させることが有利であろう。
【0003】
工業用途で用いられる光硬化性シリコーンは、普通は、露光を除いて水素官能性ポリジメチルシロキサン(HPDMS)の存在下でヒドロシリル化反応を触媒しない白金ベースの触媒によって硬化される。本出願で用いられる一般的な触媒は、白金ジアセトアセテート(Pt(acac)

)及びトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金((Me-Cp)Pt(Me)

)である。しかしながら、これらの触媒は、架橋剤又はHPDMSとシリカフィラーの存在下では不安定である。ポットライフは、数時間から数日間のオーダーである。したがって、これらは使用直前の数時間に予混合される。この不安定性は歯科用印象材には容認できないが、室温での貯蔵寿命は1年以上になると予想される。
【0004】
Oxman及びBoardmanの米国特許第5,145,886号には、主に白金(II)アセチルアセトネート{Pt(acac)

}を触媒として用いることに基づく歯科用印象LCシリコーン調製物が記載されている。アセチレンアルコール及び亜リン酸塩などの抑制剤が言及されているが、抑制剤の使用なしに150日を超える安定性が主張されている。我々の手では、言及された例示的な調製物のうちの1つで数時間の安定性が認められ、Wacker社によるUvisil及びMomentiveによる同様の材料などの、工業用途向けに現在販売されている光硬化シリコーンにより類似している。
【0005】
Irmerらの米国特許出願公開US2008/0033071には、随意的に抑制剤としてアルキノール及びビニルシロキサンを含有する2液型LCシリコーン調製物が記載されている。これらは、意図される用途のために混合物のポットライフを数時間延長する。
【0006】
Marrotらの米国特許出願公開S2014/0004359には、包装用途の剥離紙のフィルムとして用いられる2液型LCシリコーン系が記載されている。これはさらに、アセチレンジオールを酸と一緒に使用して、混合後のポットライフを約24時間に延長することを開示している。
【0007】
ヒドロシリル化反応によって硬化可能なすべての1液型光硬化性シリコーンは、望ましい強度及び粘度特徴を得るためにシリカをフィラーとして用いる。しかしながら、対照研究に基づいて、シリカが白金ゼロ種Pt(0)の形成を触媒し、劣化につながる可能性があることが示唆されている(JC Kenvin et al,Langmuir Vol.7,1198(1991)及びM.Womes et al,Catalysis Letters Vol.85,pg.25(2003))。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述のように、シリカフィラーを含有し、且つより安定した、良好な硬化性を有する硬化性印象材調製物が引き続き必要とされている。また、印象をとるための総時間を短縮するので、要望に応じて単一成分の材料を硬化させることが有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の目的は、歯科用印象材の貯蔵安定性を延長することができる、歯科用印象材のための硬化性1液型シリコーン組成物を提供することである。これは、表面処理された微粒子フィラーを組成物に含めることによって達成される。表面処理された微粒子フィラーは、表面シラノール基の反応性を低下させることになる。
【0010】
本開示の第1の態様では、歯科用印象材のための硬化性1液型シリコーン組成物が開示される。このシリコーン組成物は、(a)少なくとも2つの不飽和基を有する有機ポリシロキサン化合物と、(b)少なくとも2つのSi-H基を有する有機水素ポリシロキサン化合物と、(c)有機水素ポリシロキサン化合物のケイ素に結合された水素原子を有機ポリシロキサン化合物の不飽和基に付加できるようにする触媒と、(d)少なくとも1つの表面処理された微粒子フィラーとを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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