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公開番号2024056742
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024010530,2021510026
出願日2024-01-26,2019-08-23
発明の名称キノリン誘導体から調製される新規な阻害剤
出願人薬捷安康(南京)科技股分有限公司,TRANSTHERA SCIENCES (NANJING), INC.
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07D 401/14 20060101AFI20240416BHJP(有機化学)
要約【課題】腫瘍、異所性子宮内膜症、血管疾患/損傷、乾癬、視覚障害/病変、腎臓疾患、リューマチ性関節炎、骨粗鬆症等の、TAMファミリーキナーゼ受容体/及びCSF1Rキナーゼ受容体及び/又はそのリガンドの異常発現によるシグナル経路異常関連疾患の治療及び/又は予防のための化合物を提供する。
【解決手段】例えば、下式の化合物が示される。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(I)に示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体
、互変異性体:
JPEG
2024056742000257.jpg
46
58
ただし、Wは水素又はC
1-6
アルキル基から選ばれる。
Rは下記一般式(a)、(b)又は(c)に示される基である:
JPEG
2024056742000258.jpg
33
105
式(a)において、環Aはフェニル基、5-6員ヘテロアリール基又は5-6員複素環基から選ばれる。
Qはそれぞれ独立的に水素、シアノ基、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニト
ロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-OC(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)OR
d
、-NR
b
C(O)R
d
、-SO
2
-NR
b
R
c
、-SO
2
R
d
、-NR
b
SO
2
R
d
、C
1-6
アルキル基、水酸基C
1-6
アルキル基、シアノ基C
1-6
アルキル基、アミノ基C
1-6
アルキル基、C
1-6
アルキル基アミノ基C
1-6
アルキル基、ハロゲン化C
1-6
アルキル基、C
1-6
アルコキシル基、ハロゲン化C
1-6
アルコキシル基、C
1-6
アルコキシル基C
1-6
アルキル基、C
1-6
アルコキシル基C
1-6
アルコキシル基、C
2-8
アルケ二ル基、C
2-8
アルキニル基、-C
1-6
アルキル基-R'、-C
1-6
アルコキシル基-R'、-O-R'、-C(O)-R'、-SO
2
-R'、-NR
b
C(O)-R'、3-12員シクロアルキル基、3-12員シクロアルケ二ル基、3-14員複素環基、6-14員アリール基、5-10員ヘテロアリール基から選ばれる。
qは0-4の整数である。
式(a)、(b)において、
続きを表示(約 9,900 文字)【請求項2】
下記一般式(II)に示される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に
許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変異性体であって、
JPEG
2024056742000264.jpg
44
69
ただし、Wは水素又はC
1-6
アルキル基から選ばれる。
X
1
、X
2
、X
3
はそれぞれ独立にCR
a
、C=O、NR
b
から選ばれ、且つ、その中の少なくとも1つはC=Oである。
X
4
、X
5
はそれぞれ独立にC又はNから選ばれる。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、シアノ基、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-OC(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)OR
d
、-NR
b
C(O)R
d
、-SO
2
-NR
b
R
c
、-SO
2
R
d
、-NR
b
SO
2
R
d
、C
1-6
アルキル基、水酸基C
1-6
アルキル基、シアノ基C
1-6
アルキル基、アミノ基C
1-6
アルキル基、C
1-6
アルキル基アミノ基C
1-6
アルキル基、ハロゲン化C
1-6
アルキル基、C
1-6
アルコキシ基、ハロゲン化C
1-6
アルコキシ基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-8員シクロアルキル基を形成できる;又
は、
JPEG
2024056742000265.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる。
【請求項3】
請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変
異性体であって、
ただし、X
1
、X
2
、X
3
はそれぞれ独立にCR
a
、C=O、NR
b
から選ばれ、且つ、その中の少な
くとも1つはC=Oである。
X
4
はC又はNから選ばれ、X
5
はCから選ばれる。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-8員シクロアルキル基を形成できる;又は
JPEG
2024056742000267.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる。
Cy
2
は任意に一個乃至複数のR
2
に置換されるフェニル基、5-6員ヘテロアリール基から選ばれ、R
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基、水酸基C
1-6
アルキ
ル基、アミノ基C
1-6
アルキル基、ハロゲン化C
1-6
アルキル基、C
1-6
アルコキシ基、ハロゲン化C
1-6
アルコキシ基から選ばれる。
Cy
3
は任意に一個乃至複数のR
3
に置換される5-6員ヘテロアリール基、3-6員シクロアル
キル基から選ばれ、R
3
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
【請求項4】
請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変
異性体であって、
X
1
、X
2
、X
3
はそれぞれ独立にCR
a
、C=O、NR
b
から選ばれ、且つ、その中の少なくとも1つはC=Oである。
X
4
はC又はNから選ばれ、X
5
はCから選ばれる。
Cy
2
は任意に一個乃至複数のR
2
に置換されるフェニル基、5-6員ヘテロアリール基から選ばれる。
Cy
3
は任意に一個乃至複数のR
3
に置換される
JPEG
2024056742000269.jpg
14
27
を示す。
Y
2
、Y
3
、Y
6
及びY
7
はそれぞれ独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNであ
る。
Cy
4
は任意に一個乃至複数のR
4
に置換される
JPEG
2024056742000270.jpg
21
22
から選ばれ、Y
4
とY
5
は独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNであり、環Bはフェニル基又は5-6員ヘテロアリール基である。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-6員シクロアルキル基を形成できる;又は
JPEG
2024056742000271.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる。
R
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
【請求項5】
一般式(III)に示される構造を有する、請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変異性体であって、
JPEG
2024056742000272.jpg
51
80
ただし、X
1
、X
2
、X
3
はそれぞれ独立にCR
a
、C=O、NR
b
から選ばれ、且つ、その中の少な
くとも1つはC=Oである。
Cy
2
はフェニル基、5-6員ヘテロアリール基から選ばれる。
Y
2
及びY
3
はそれぞれ独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNである。
Cy
4

JPEG
2024056742000273.jpg
21
22
から選ばれ、Y
4
及びY
5
は独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNであり、環Bはフェニル基又は5-6員ヘテロアリール基である。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基から選ばれれ、又は
、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-6員シクロアルキル基を形成できる;又は
JPEG
2024056742000274.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる;好ましくは、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子とシクロプロピル基を形成できる。
R
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基、水酸基C
1-6
アルキル基
、アミノ基C
1-6
【請求項6】
一般式(IV)に示される構造を有する、請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容
可能な塩、エステル、立体異性体、互変異性体であって、
JPEG
2024056742000276.jpg
42
89
ただし、X
1
、X
2
、X
3
はそれぞれ独立にCR
a
、C=O、NR
b
から選ばれ、且つ、その中の少な
くとも1つはC=Oである。
Cy
2
はフェニル基、5-6員ヘテロアリール基から選ばれる。
Y
6
及びY
7
はそれぞれ独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNである。
Cy
4

JPEG
2024056742000277.jpg
21
22
から選ばれ、Y
4
及びY
5
は独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNであり、環Bはフェニル基又は5-6員ヘテロアリール基である。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-6員シクロアルキル基を形成できる;又は
JPEG
2024056742000278.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる;好ましくは、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子とシクロプロピル基を形成できる。
R
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基、水酸基C
1-6
アルキル基
、アミノ基C
1-6
【請求項7】
請求項4に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変
異性体であって、
ただし、Rは下記の基を示し、
JPEG
2024056742000280.jpg
23
28
X
1
、X
2
、X
3
はそれぞれ独立にCR
a
、C=O、NR
b
から選ばれ、且つ、その中の少なくとも1つはC=Oである。
Cy
2
は任意に一個乃至複数のR
2
に置換されるフェニル基、5-6員ヘテロアリール基から選ばれる。
Cy
3
は任意に一個乃至複数のR
3
に置換される
JPEG
2024056742000281.jpg
14
27
を示す。
Y
2
、Y
3
、Y
6
及びY
7
はそれぞれ独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNであ
る。
Cy
4
は任意に一個乃至複数のR
4
に置換される
JPEG
2024056742000282.jpg
21
22
から選ばれ、Y
4
とY
5
は独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNであり、環Bはフェニル基又は5-6員ヘテロアリール基である。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-6員シクロアルキル基を形成できる;又は
JPEG
2024056742000283.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる。
R
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
【請求項8】
請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変
異性体であって、
ただし、X
1
、X
2
はそれぞれ独立的にCR
a
又はNR
b
から選ばれ、X
3
はC=Oである。
Cy
2
は任意に一個乃至複数のR
2
に置換されるフェニル基から選ばれる。
Cy
3
は任意に一個乃至複数のR
3
に置換される
JPEG
2024056742000285.jpg
14
27
を示す。
Y
2
及びY
3
は独立的にCH又はNから選ばれ、且つ少なくとも1つはNであり、Y
6
及びY
7
はそ
れぞれ独立的にCH又はNから選ばれる。
Cy
4
は任意に一個乃至複数のR
4
に置換される
JPEG
2024056742000286.jpg
19
125
から選ばれる。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、C
1-6
アルキル基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-6員シ
クロアルキル基を形成できる;又は
JPEG
2024056742000287.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる。
R
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、-NR
b
R
c
、-C(O)R
d
、-C(O)NR
b
R
c
、-NR
b
C(O)R
d
、C
1-6
アルキル基、水酸基C
1-6
アルキル基
、アミノ基C
【請求項9】
請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変異性体であって、
ただし、Wは水素から選ばれる。
X
1
、X
2
はそれぞれ独立的にCR
a
又はNR
b
から選ばれ、X
3
はC=Oである。
X
4
はCH又はNから選ばれる。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、C
1-4
アルキル基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-6員シクロアルキル基を形成でき
る;又は
JPEG
2024056742000288.jpg
19
19
部分は水素原子に形成できる。
Cy
2
は任意に一個乃至複数のR
2
に置換される
JPEG
2024056742000289.jpg
12
28
から選ばれ、R
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、フッ素、塩素、臭素、C
1-4
アルキル基から選ばれる。
Cy
3
は任意に一個乃至複数のR
3
に置換される
JPEG
2024056742000290.jpg
14
94
から選ばれ、R
3
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、フッ素、塩素、臭素、C
1-4
アルキル基から選ばれる。
Cy
4
は任意に一個乃至複数のR
4
に置換される
JPEG
2024056742000291.jpg
19
125
から選ばれる。
R
4
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、ハロゲン原子、C
1-4
アルキル基、ハロゲン化C
1-4
アルキル基、C
1-4
アルコキシ基、ハロゲン化C
1-4
アルコキシ基、3-14員複素環基から選ばれ、又は、二個のR
4
はそれらと結合する原子と5-6員含酸素環状基を形成できる。
Lは-O-である。
R
a
は存在せず、又は出現する度に、それぞれ独立的に水素、C
1-6
アルキル基、ハロゲン化C
1-6
アルキル基から選ばれる。
【請求項10】
請求項9に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互変
異性体であって、
ただし、Wは水素から選ばれる。
X
1
、X
2
はCR
a
又はNR
b
から選ばれ、X
3
はC=Oである。
X
4
はCから選ばれる。
M
1
、M
2
はそれぞれ独立的に水素、水酸基、C
1-4
アルキル基から選ばれ、又は、M
1
及びM
2
はそれらと結合する原子と3-6員シクロアルキル基を形成できる;又は
JPEG
2024056742000292.jpg
19
18
部分は水素原子に形成できる。
Cy
2
は任意に一個乃至複数のR
2
に置換される
JPEG
2024056742000293.jpg
11
12
から選ばれ、R
2
はそれぞれ独立的に水素、フッ素、塩素、C
1-4
アルキル基から選ばれる。
Cy
3
は任意に一個乃至複数のR
3
に置換される
JPEG
2024056742000294.jpg
14
94
から選ばれ、R
3
はそれぞれ独立的に水素、フッ素、塩素、C
1-4
アルキル基から選ばれる。
Cy
4
は任意に一個乃至複数のR
4
に置換される
JPEG
2024056742000295.jpg
19
17
から選ばれ、R
4
はそれぞれ独立的に水素、ハロゲン原子、C
1-4
アルキル基、C
1-4
アルコキシ基から選ばれ、又は、二個のR
4
はそれらと結合する原子と5-6員含酸素環状基を形成で
きる。
Lは-O-である。
R
a
は存在せず、又は出現する度に、それぞれ独立的に水素、C
1-4
アルキル基、ハロゲン化C
1-6
アルキル基から選ばれる。
R
b
は存在せず、又は出現する度に、それぞれ独立的に水素、C
1-4
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は医薬分野に属し、具体的に一般式(I)に示されるTAMファミリーキナーゼ/及
びCSF1Rキナーゼ阻害剤化合物、その薬学的に許容可能な塩、エステル、立体異性体、互
変異性体及びそれらを含む薬物組成物、薬物製剤及び使用に関する。本発明に係る化合物はチロシンキナーゼTAMファミリー/及びCSF1Rキナーゼを選択的に抑制でき、TAMファミリーキナーゼ/及びCSF1Rキナーゼ受容体及び/又はそのリガンドの異常発現を介する疾患の
治療及び/又は予防に用いられる。それにより、本発明に係る化合物はNTRKにより誘発さ
れる関連疾患の治療及び/又は予防に用いられ、より具体的に、NTRK変異による薬物耐性
型の関連疾患の治療及び/又は予防に用いられる。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
TAMファミリーはAxl、Mer、Tyro-3という3つのメンバーを含み、該ファミリーは細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン及び保守的な細胞内キナーゼドメインを含む。そのうち、細胞外ドメインは2つの免疫グロブリン様ドメインにより2つのIII型フィブロネクチン繰り返
し単位を接続することで構成される。その細胞内キナーゼドメインの保存されたアミノ酸配列KW(I/L)A(I/L)ESはTAMファミリーならではの構造特徴である。当該ファミリーは1つの共同のリガンドである成長停止特異的タンパク質6(Gas6)を有し、当該リガンドはあらゆるTAM受容体と結合できるが、結合の強さにばらつきがある。そのほかに、TAMファミリーはさらにビタミンK依存性タンパク質S(vitamin K dependent protein S, ProS)
、タビー様タンパク質Tubby、組換えヒトタビー様タンパク質1(Tulp1)、ガレクチン-3
(galectin-3)などの関係受容体(呉彦君, 中国新薬雑誌, 2016;盧萍, 中華実用診断及び治療雑誌, 2016)がある。
【0003】
そのうちAxl(別名UFO、Ark、Tyro-7、JTK1)、Mer(別名c-Mer、Mertk、Eyk、Nyk、Tyro-12)、Tyro-3(別名Sky、Byk、Rse、Dtkなど)、galectin-3、Gas6、ProSは肺癌、胃
癌、肝癌などという複数種類の固形腫瘍及びAML、ALL、CMLなどという複数種類の血液腫
瘍においていずれも異常発現があり、しかも疾患の不良予後、疾患進行、腫瘍転移及び腫瘍の耐薬性などと比較的に強い関連性がある(Douglas K, Nature reviews, 2014)。特
にAxlはチロシンキナーゼとして、NSCLCにおけるEGFR阻害剤の耐薬性の1つの原因である
と証明され、多種の固形腫瘍の転移と深く係わっている。これを標的として開発された薬物もAxlを抑制することによりEGFR阻害剤の耐薬性及び腫瘍転移を遅延させる効果がある
ことが証明された(T. Jimbo, Annals of Oncology, 2017;Sacha J. Holland, American Association for Cancer Research, 2010)。同時に、Axl、Mer、Tryo-3及びTAMリガンドは腫瘍免疫においても重大な作用がある。TAMファミリー及びそのリガンドの抑制はマク
ロファージのM1型マクロファージへの分極を促進、エフェクターT細胞の活性化及び効果
を増加、NK細胞の抗腫瘍活性を強化するなどの手段で、腫瘍の免疫抑制環境を逆転させ、免疫システムが腫瘍細胞を攻撃する能力を強化できる(Yemsratch T. Akalu, Immunological Reviews, 2017;Greg Lemke, Nature Reviews Immunology, 2008)。従い、このような阻害剤を開発することで例えば肺癌、肝癌、乳癌、脳グリオーマ、メラノーマ、AML、ALL、CMLなど、当該ファミリーが誘導した多種の固形及び血液腫瘍に対して強い抑制及び
治療作用がある。
【0004】
上記腫瘍疾患分野の他、TAMファミリー受容体及びリガンドは血管平滑筋の恒常性、血
小板の凝集、血栓の安定化、赤血球の生成、希突起膠細胞の生存、破骨細胞の機能、アポトーシス細胞の貪食、炎症、先天性免疫などの複数の生理学的機能を調整できる。従ってTAMファミリー阻害剤はTAMファミリーシグナル経路の紊乱による異所性子宮内膜症、血管疾患/損傷、乾癬、視覚障害/病変(黄斑変性、糖尿病及び早産などの原因によるもの)、
腎臓疾患、リウマチ性関節炎、骨粗鬆症などという関連疾患の治療にも用いられる。
【0005】
コロニー刺激因子1受容体(CSF1R, Colony Stimulating Factor 1 Receptor)は、別名がc-FMS、FMS、FIM2、MCSF及びCD115であり、972個のアミノ酸残基からなる単鎖膜貫通糖タンパク質であり、それがFLT-3、PDGFR及びKITとともにIII型受容体チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーに属する。CSF1Rは単球系のみ、例えばマクロファージの表面に発現する。現在では報道されたCSF1Rリガンドはコロニー刺激因子1(CSF1,macrophage colony-stimulating factor、別名M-CSF)及びインターロイキン-34(IL-34,Interleukin-34)を含
む。CSF1はCSF1Rと結合することにより単球系の各種の細胞機能に影響を与え、IL-34は強固にCSF1Rに結合することにより単球系の生存、増殖及び分化を促進できる。これらからCSF1/IL-34/CSF1R経路が構成される。
【0006】
CSF1/CSF1R経路において、CSF1とCSF1Rがシグナル軸を形成して生体中のマクロファー
ジの成長を促進するとともに、組織器官の正常発育及び内部恒常性を調整できるが、生体の恒常性が崩れると複数種類の疾患例えば炎症、免疫システム疾患、及び腫瘍などを誘発する。マクロファージが腫瘍細胞を攻撃する潜在能力を持っているが、腫瘍組織浸潤領域のマクロファージ(tumor-associated macrophages, TAMs)はよりに免疫抑制作用を発揮するものである。特に骨髄由来免疫抑制細胞(MDSCs, myeloid-derived suppressor cells)はCSF1R高発現によりマクロファージに選択的に腫瘍細胞の存在を無視させ、さらに腫瘍の進展と転移を促進する。現在では既に乳癌、卵巣癌、結腸直腸癌、前立腺癌、肺癌及びホジキンリンパ腫などという複数種類の腫瘍においてCSF1/CSF1Rの発現が高まることが分かった(O'Brien J, Am J Pathol, 2010)。過剰発現のCSF1/CSF1Rは腫瘍の悪性侵攻性及び不良予後と関連する。CSF1に誘導される線維芽細胞及び上皮細胞においてCSF1Rの高
発現、しかも結果的にヌードマウスの体内に腫瘍が形成されることが検出され、それによりCSF1/CSF1R軸が腫瘍細胞の増殖及び生存を促進し、腫瘍の発生及び進行において重要な役目を果たすことが分かる。また、骨転移において、CSF1Rが溶骨性骨破壊に役割を果た
している(Ohno, Mol .Cancer Ther, 2006)。従ってCSF1/IL-34/CSF1Rシグナル経路を抑制することで、腫瘍の免疫抑制作用を緩和させ、免疫システムの活性を向上させることにより、腫瘍の進行及び転移を抑制できる;またCSF1R阻害剤は腫瘍、例えば膠芽細胞腫な
どの腫瘍体積を顕著に低減させ、腫瘍の侵攻性及び増殖を減少させることができると報道された(Pyonteck Stephanie M, Nature Medicine, 2013)。以上のように、CFS1R経路を抑制することはすでに癌の主要治療目標の1つになっている。
【0007】
TAMとCSF1R阻害剤はいずれも腫瘍の免疫抑制環境を改善でき、免疫システムが腫瘍細胞を攻撃する能力を強化できるが、腫瘍発症機序の複雑性に基づき、同時に2つの標的を狙
えれば、腫瘍免疫治療に対する二重作用を発揮することができる。現在では臨床上でCSF1R阻害剤は主にPD-1との併用であり、同時にTAM/及びCSF1Rを標的とする阻害剤がまだ市販されていない。
【0008】
NTRK遺伝子はNTRK1、NTRK2及びNTRK3を含み、それぞれトロポミオシン受容体キナーゼ
(Tropomyosin-related kinase, TRK)ファミリータンパク質TRKA、TRKB及びTRKCの合成
を果たす。遺伝子発現の研究により、NTRK遺伝子が主に神経システムにおいて発現し、それが胎芽の発育過程及び成体のいずれにおいても発現する。シグナルに誘導されて活性化すると、TRKは自身でリン酸化可能であり、しかも下流のシグナル経路を活性化させて各
種類の生理学的機能を実現させる。TRKの下流シグナル分子はSHC、FRS2、PLCγ、MAPK、PI3K及びPKCなどを含み、これらのシグナル分子は多く細胞のエネルギー交換、生存及び増殖などという機能と緊密に関連し、TRKの機能が失調すると、細胞の生理学的機能が制御
不能になり、癌細胞になる可能性もある。従って染色体が変異してNTRK遺伝子融合が発生すると、TRK融合タンパク質は持続的に活発状態になり、下流シグナル経路の永久性カス
ケード反応を誘発することにより、TRK融合腫瘍を拡散し及び成長するように誘導する(Y
ekaterina B. Khotskaya,Pharmacology & Therapeutics,2017)。
【0009】
NTRK遺伝子融合は体のいずれかの部位に発生可能、成人及び児童の複数種類の固形腫瘍のいずれにおいても発現し、乳腺類似体分泌癌(MASC)、結腸癌、肺癌、膵癌、甲状腺癌、及び各種類の肉腫を含む。NTRK融合は一般的な癌タイプ例えば結腸癌及び肺癌において発現する頻度が非常に低く、いずれも5%以下である;しかし、先天性腎臓腫瘍、乳児肉腫、唾液腺癌及び分泌型乳腺癌などという一部の希少癌タイプにおいて極めて高い変異率があり、ある癌タイプにおいての発現頻度が90%以上である(臨床薬物雑誌、2017年第15巻
第12期)。従ってNTRK阻害剤を開発することが極めて高い臨床上の価値を有する。
【0010】
現在、NTRK遺伝子融合に対する第一世代NTRK阻害剤、例えばLarotrectinib、Entrectinibなどがあるが、NTRKを標的とするTKI(tyrosine kinase inhibitor、チロシンキナーゼ)治療法は後天性薬物耐性の問題を直面する。現在ではTRK阻害剤の治療を受ける患者か
ら、NTRK1-LMNA-G667C、NTRK1-LMNA-V573Mなど、一部のTRKがキナーゼ部位において変異
することが発見され、結腸癌、MASCなどを含む癌細胞に二級薬物耐性が出るように致した(Mariangela Russo,American Association for Cancer Research,2015;A. Drilon,Annals of Oncology,2016)。新たに出たこれらの変異により、第一世代NTRK阻害剤Entrectinib及びLarotrectinibがキナーゼと結合できなくなり、その薬効が効かなくなる。従って第一世代NTRK阻害剤による治療の後天性薬物耐性は持続的なチャレンジであり、第二世代NTRK阻害剤を開発し幾つかの薬物耐性問題を解決することが至急である。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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