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公開番号2024056738
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024009962,2020542329
出願日2024-01-26,2019-02-08
発明の名称二重特異性抗原結合分子及びその使用方法
出願人ジェネンテック, インコーポレイテッド
代理人園田・小林弁理士法人
主分類C07K 16/46 20060101AFI20240416BHJP(有機化学)
要約【課題】癌などの障害の処置に有用である二重特異性抗原結合分子を提供する。
【解決手段】一価のアーム及び二価のアームを含む二重特異性抗原結合分子であって、
(a)前記一価のアームが第1の抗原結合部分を含み、前記第1の抗原結合部分のC末端が第1のFcサブユニットのN末端に融合しており、
(b)前記二価のアームが第2の抗原結合部分及び第3の抗原結合部分を含み、前記第3の抗原結合部分のC末端が前記第2の抗原結合部分のN末端に融合しており、前記第2の抗原結合部分のC末端が第2のFcサブユニットのN末端に融合しており、かつ
(c)前記第1のFcサブユニットが前記第2のFcサブユニットと会合して、Fcドメインを形成し、
前記第1の抗原結合部分がCD3に特異的に結合可能であり、前記第2の抗原結合部分及び前記第3の抗原結合部分がそれぞれ、HER2に特異的に結合可能である、二重特異性抗原結合分子、を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一価のアーム及び二価のアームを含む二重特異性抗原結合分子であって、
(a) 前記一価のアームが第1の抗原結合部分を含み、前記第1の抗原結合部分のC末端が第1のFcサブユニットのN末端に融合しており、
(b) 前記二価のアームが第2の抗原結合部分及び第3の抗原結合部分を含み、前記第3の抗原結合部分のC末端が前記第2の抗原結合部分のN末端に融合しており、前記第2の抗原結合部分のC末端が第2のFcサブユニットのN末端に融合しており、かつ
(c) 前記第1のFcサブユニットが前記第2のFcサブユニットと会合して、Fcドメインを形成し、
前記第1の抗原結合部分がCD3に特異的に結合可能であり、前記第2の抗原結合部分及び前記第3の抗原結合部分がそれぞれ、HER2に特異的に結合可能である、二重特異性抗原結合分子。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記第2及び第3の抗原結合部分がHER2のドメインIVに結合する、請求項1に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項3】
前記第2の抗原結合部分及び前記第3の抗原結合部分のそれぞれの一価の結合親和性(K

)が10nM~100nMである、請求項1又は2に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項4】
前記第2の抗原結合部分及び前記第3の抗原結合部分のそれぞれの一価のK

が、20nM~50nMである、請求項3に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項5】
前記第2の抗原結合部分及び/又は前記第3の抗原結合部分の一価の解離速度が、10
-3
/秒~10
-1
秒である、請求項1~4のいずれか一項に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項6】
前記第2の抗原結合部分及び前記第3の抗原結合部分のそれぞれの一価の解離速度が、10
-2
/秒~30
-2
/秒である、請求項5に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項7】
前記第1の抗原結合部分の一価のK

が10nM~100nMである、請求項1~6のいずれか一項に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項8】
前記第1の抗原結合部分の一価のK

が20nM~80nMである、請求項7に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項9】
前記第1の抗原結合部分の一価のK

が40nM~60nMである、請求項8に記載の二重特異性抗原結合分子。
【請求項10】
表面プラズモン共鳴を使用して測定した、前記第2の抗原結合部分の一価のK

が、Fabフォーマットにおける前記第2の抗原結合部分のK

であり、表面プラズモン共鳴を使用して測定した、前記第3の抗原結合部分の一価のK

が、Fabフォーマットにおける前記第3の抗原結合部分のK

である、請求項1~9のいずれか一項に記載の二重特異性抗原結合分子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
配列表
本出願には、ASCII形式にて電子的に提出されており、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれる配列表を含む。2019年2月6日に作製した上記ASCIIのコピーは、名前が50474-162WO2_Sequence_Listing_02.06.19_ST25であり、サイズが293,645バイトである。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
本発明は概して、二重特異性抗原結合分子、その組成物、及び、癌などの疾患の処置方法に関する。
【背景技術】
【0003】
患者の特定の細胞型間での、細胞どうしの接触を操作することは、様々な病状を処置するための有望なアプローチを示している。例えば、それぞれが異なる標的抗原に特異的な2つのアームを有する二重特異性抗原結合分子(例えば、二重特異性抗体)は、免疫細胞を標的細胞と接触させるための能力の開発が行われている。このような二重特異性抗体は、癌などの様々な障害での有望性を示しており、強力な腫瘍標的細胞の免疫媒介殺傷が、臨床試験で観察されている。腫瘍特異性を付与するために、二重特異性抗体の腫瘍標的化アームが、腫瘍細胞で過剰発現する抗原を標的とするように設計されている。
【0004】
既存の二重特異性抗体は、健全な組織に対する短い半減期及び毒性を含む、いくつかの制限を有する可能性がある。標的抗原の腫瘍細胞過剰発現に依存する二重特異性抗体は多くの場合、健全で、通常量の抗原を発現する非腫瘍細胞を殺傷する。このような、オンターゲット・オフ腫瘍効果は、対象が許容する最大投与量を制限することにより、二重特異性抗体の治療指数を制限する。したがって、当分野においては、標的細胞又は組織に対する選択性が向上した、二重特異性抗原結合分子(例えば二重特異性抗体)の開発に対する、満たされていないニーズが存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、一価のアーム及び二価のアームを有する二重特異性抗原結合分子(例えば、一価のアーム及び二価のアームを有するT細胞依存性二重特異性(TDB)抗体に関する。
【0006】
一態様では、本発明は、一価のアーム及び二価のアームを含む二重特異性抗原結合分子であって、(a)一価のアームが第1の抗原結合部分を含み、第1の抗原結合部分のC末端が第1のFcサブユニットのN末端に融合しており、(b)二価のアームが第2の抗原結合部分及び第3の抗原結合部分を含み、第3の抗原結合部分のC末端が第2の抗原結合部分のN末端に融合しており、第2の抗原結合部分のC末端が第2のFcサブユニットのN末端に縮合しており、かつ(c)第1のFcサブユニットが第2のFcサブユニットと会合してFcドメインを形成し、第1の抗原結合部分が第1の標的抗原に特異的に結合可能であり、第2の抗原結合部分及び第3の抗原結合部分がそれぞれ、第2の標的細胞抗原に特異的に結合可能である、二重特異性抗原結合分子を特徴とする。いくつかの実施形態では、第1の標的抗原は、CD3などの活性化T細胞抗原であり、かつ/又は、第2の標的細胞抗原は腫瘍抗原(例えばHER2)である。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、(a)対象の腫瘍細胞にて、及び(b)対象の、少なくとも一種の非腫瘍細胞にて発現する。
【0007】
いくつかの実施形態では、腫瘍細胞に対する非腫瘍細胞の、腫瘍抗原コピー数の比は、1:10~1:1,000(例えば1:100~1:200)である。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原コピー数は、非腫瘍細胞にて10

~10

個、そして、腫瘍細胞にて10

~10

個である。
【0008】
いくつかの実施形態では、腫瘍細胞(例えば、HER2陽性腫瘍細胞)での腫瘍抗原コピー数(例えば、平均の腫瘍抗原コピー数、例えばHER2コピー数、例えば平均のHER2コピー数)は、細胞1個当たり、10

より大きい(例えば細胞1個当たり10

~10

個、又は、細胞1個当たり10

~10

個)いくつかの実施形態では、腫瘍抗原コピー数(例えば、平均の腫瘍抗原コピー数、例えばHER2コピー数、例えば平均のHER2コピー数)は、腫瘍細胞(例えば、HER2陽性腫瘍細胞)1個当たり200,000個以上である。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原コピー数(例えば、平均の腫瘍抗原コピー数、例えばHER2コピー数、例えば平均のHER2コピー数)は、非腫瘍細胞(例えば、非癌性細胞、例えば健常な細胞)1個当たり200,000個以下である。
【0009】
いくつかの実施形態では、第2の抗原結合部分及び/又は第3の抗原結合部分の一価の結合親和性(K

)は、10nM~100nM(例えば、20nM~90nM、30nM~80nM、40nM~60nM、例えば25nM~55nM)である。一実施形態では、第2の抗原結合部分及び/又は第3の抗原結合部分の一価の結合親和性(K

)は、20nM~50nMである。一実施形態では、第2の抗原結合部分及び第3の抗原結合部分の一価の結合親和性(K

)は、20nM~50nMである。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2の抗原結合部分の一価のK

は、表面プラズモン共鳴(例えば、BIACORE(登録商標)表面プラズモン共鳴)を使用して測定した、Fabフォーマットにおける第2の抗原結合部分のK

であり、第3の抗原結合部分の一価のK

は、表面プラズモン共鳴(例えば、BIACORE(登録商標)表面プラズモン共鳴)を使用して測定した、Fabフォーマットにおける第3の抗原結合部分のK

である。
(【0011】以降は省略されています)

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