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公開番号2024056181
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022162906
出願日2022-10-11
発明の名称送信回路、通信装置、通信方法、及びプログラム
出願人日本電気株式会社,NECプラットフォームズ株式会社
代理人個人
主分類H04B 1/04 20060101AFI20240416BHJP(電気通信技術)
要約【課題】送信時の無線特性の低下を抑制すること。
【解決手段】周波数変換部21は、データが送信される期間はベースバンド信号を第1の無線周波数信号に変換する。周波数変換部21は、データが送信されない期間はベースバンド信号を第2の無線周波数信号に変換する。増幅器22は、GaNデバイスを含み、第1の無線周波数信号又は第2の無線周波数信号を増幅する。帯域通過フィルタ23は、所定の通過帯域内の信号を通過させる。第1の無線周波数信号は帯域通過フィルタ23の通過帯域内の帯域の信号であり、第2の無線周波数信号は帯域通過フィルタ23の通過帯域外の帯域の信号である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の発振信号、及び該第1の発振信号の周波数とは周波数が異なる第2の発振信号が選択的に入力され、前記入力された前記第1の発振信号又は前記第2の発振信号を使用して、ベースバンド信号を無線周波数信号に変換する周波数変換部と、
増幅素子として窒化ガリウムデバイスを含み、前記無線周波数信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器で増幅された無線周波数信号が入力され、所定の通過帯域内の信号を通過させる帯域通過フィルタとを備え、
前記周波数変換部には、データが無線送信される期間は前記第1の発振信号が入力され、データが無線送信されない期間は前記第2の発振信号が入力され、
前記周波数変換部は、前記第1の発振信号が入力される場合は前記ベースバンド信号を第1の無線周波数信号に変換し、前記第2の発振信号が入力される場合は前記ベースバンド信号を第2の無線周波数信号に変換し、
前記第1の無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域内の帯域の信号であり、前記第2の無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域外の帯域の信号である、送信回路。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記帯域通過フィルタは、前記第1の無線周波数信号をアンテナに向けて通過させ、前記第2の無線周波数信号を全反射する、請求項1に記載の送信回路。
【請求項3】
前記送信回路は、時分割複信方式の無線通信で使用される送信回路であり、前記データが無線送信されない期間は、時分割複信方式の無線通信において前記アンテナを介してデータが受信される期間である、請求項2に記載の送信回路。
【請求項4】
前記第1の無線周波数信号は、前記帯域通過フィルタの通過帯域内の帯域の信号、かつ前記増幅器の増幅帯域内の信号であり、
前記第2の無線周波数信号は、前記帯域通過フィルタの通過帯域外の帯域の信号、かつ前記増幅器の増幅帯域外の信号である、請求項1から3何れか1項に記載の送信回路。
【請求項5】
前記増幅器は、飽和状態で第2の無線周波数信号を増幅する、請求項4に記載の送信回路。
【請求項6】
前記周波数変換部は、前記第1の発振信号又は前記第2の発振信号を切り替えて出力する切替スイッチと、該切替スイッチから出力される前記第1の発振信号又は前記第2の発振信号と前記ベースバンド信号とをミキシングするミキサとを含む、請求項1から3何れか1項に記載の送信回路。
【請求項7】
前記データが送信される期間と、前記データが送信されない期間とにおいて、前記増幅器の前記窒化ガリウムデバイスのドレイン電流は一定である、請求項1から3何れか1項に記載の送信回路。
【請求項8】
前記増幅器の前段に、増幅素子として、窒化ガリウムデバイスとは異なるデバイスを含む別の増幅器を更に有する、請求項1から3何れか1項に記載の送信回路。
【請求項9】
通信装置であって、
送信ベースバンド信号の生成、及び受信ベースバンド信号に対する信号処理を実施するベースバンド部と、
第1の発振信号を出力する第1の発振器と、
前記第1の発振信号の周波数とは周波数が異なる第2の発振信号を出力する第2の発振器と、
前記送信ベースバンド信号を送信無線周波数信号に変換する送信回路と、
前記送信無線周波数信号を送信し、受信無線周波数信号を受信するアンテナと、
前記受信無線周波数信号を前記受信ベースバンド信号に変換する受信回路とを備え、
前記送信回路は、
前記第1の発振信号、及び前記第2の発振信号が選択的に入力され、前記入力された前記第1の発振信号又は前記第2の発振信号を使用して、前記送信ベースバンド信号を送信無線周波数信号に変換する周波数変換部と、
増幅素子として窒化ガリウムデバイスを含み、前記送信無線周波数信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器で増幅された送信無線周波数信号が入力され、所定の通過帯域内の信号を通過させる帯域通過フィルタとを有し、
前記周波数変換部には、データが無線送信される期間は前記第1の発振信号が入力され、データが無線送信されない期間は前記第2の発振信号が入力され、
前記周波数変換部は、前記第1の発振信号が入力される場合は前記送信ベースバンド信号を第1の送信無線周波数信号に変換し、前記第2の発振信号が入力される場合は前記送信ベースバンド信号を第2の送信無線周波数信号に変換し、
前記第1の送信無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域内の帯域の信号であり、前記第2の送信無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域外の帯域の信号である、通信装置。
【請求項10】
前記帯域通過フィルタは、前記第1の送信無線周波数信号を前記アンテナに向けて通過させ、前記第2の送信無線周波数信号を全反射する、請求項9に記載の通信装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、送信回路、通信装置、通信方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
関連技術として、特許文献1は、電力増幅器(PA:Power Amplifier)を開示する。特許文献1において、電力増幅器は、時分割複信(TDD:Time Division Duplex)方式で無線信号の送信及び受信を行う無線通信基地局において、送信用ハイパワーアンプとして使用される。高効率な増幅器を実現するために、送信用ハイパワーアンプの信号増幅用トランジスタには、窒化ガリウム(GaN)-高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)が使用される。送信用ハイパワーアンプにおいて、GaN-HEMTには、所定の繰返し周期で間欠的に高周波信号が供給される。すなわち、送信期間においてGaN-HEMTに高周波信号が供給され、受信期間においてはGaN-HEMTには高周波信号が供給されない。
【0003】
GaN-HEMTなどのGaNデバイスは、送信と受信との切替えにおいて、高周波信号が供給される状態から、高周波信号が供給されない状態に切り替わると、ドレイン電流の低下が起こり、利得低下などが発生する。ドレイン電流の過渡応答は、Idqドリフトとも呼ばれる。特許文献1に記載の送信用ハイパワーアンプは、GaN-HEMTのゲート端子に印加されるゲートバイアス電圧を、高周波信号が供給されない期間、つまり受信期間において一時的に浅く設定する。このようにすることで、出力信号に影響を与えずに、GaN-HEMTをIdqドリフト状態から回復させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2012/111451号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、GaN-HEMTをIdqドリフト状態から回復させるために、高周波信号が供給されない受信期間において、ゲート端子に印加されるゲートバイアス電圧が一時的に浅く設定される。しかしながら、Idqドリフト状態から通常状態への回復に要する時間はデバイスごとに異なり得る。従って、特許文献1において、Idqドリフトを抑制できない場合があり得る。Idqドリフトが発生した場合、利得低下や無線信号の位相の変動が発生し、無線特性が低下する。
【0006】
本開示は、上記事情に鑑み、データ送信が間欠的に実施される場合において、送信時の無線特性の低下を抑制することができる送信回路、通信装置、通信方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示は、第1の態様として、送信回路を提供する。送信回路は、第1の発振信号、及び該第1の発振信号の周波数とは周波数が異なる第2の発振信号が選択的に入力され、前記入力された前記第1の発振信号又は前記第2の発振信号を使用して、ベースバンド信号を無線周波数信号に変換する周波数変換部と、増幅素子として窒化ガリウムデバイスを含み、前記無線周波数信号を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅された無線周波数信号が入力され、所定の通過帯域内の信号を通過させる帯域通過フィルタとを含む。前記周波数変換部には、データが無線送信される期間は前記第1の発振信号が入力され、データが無線送信されない期間は前記第2の発振信号が入力される。前記周波数変換部は、前記第1の発振信号が入力される場合は前記ベースバンド信号を第1の無線周波数信号に変換し、前記第2の発振信号が入力される場合は前記ベースバンド信号を第2の無線周波数信号に変換する。前記第1の無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域内の帯域の信号であり、前記第2の無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域外の帯域の信号である。
【0008】
本開示は、第2の態様として、通信装置を提供する。通信装置は、送信ベースバンド信号の生成、及び受信ベースバンド信号に対する信号処理を実施するベースバンド部と、第1の発振信号を出力する第1の発振器と、前記第1の発振信号の周波数とは周波数が異なる第2の発振信号を出力する第2の発振器と、前記送信ベースバンド信号を送信無線周波数信号に変換する送信回路と、前記送信無線周波数信号を送信し、受信無線周波数信号を受信するアンテナと、前記受信無線周波数信号を前記受信ベースバンド信号に変換する受信回路とを含む。前記送信回路は、前記第1の発振信号、及び前記第2の発振信号が選択的に入力され、前記入力された前記第1の発振信号又は前記第2の発振信号を使用して、前記送信ベースバンド信号を送信無線周波数信号に変換する周波数変換部と、増幅素子として窒化ガリウムデバイスを含み、前記送信無線周波数信号を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅された送信無線周波数信号が入力され、所定の通過帯域内の信号を通過させる帯域通過フィルタとを含む。前記周波数変換部には、データが無線送信される期間は前記第1の発振信号が入力され、データが無線送信されない期間は前記第2の発振信号が入力される。前記周波数変換部は、前記第1の発振信号が入力される場合は前記送信ベースバンド信号を第1の送信無線周波数信号に変換し、前記第2の発振信号が入力される場合は前記送信ベースバンド信号を第2の送信無線周波数信号に変換する。前記第1の送信無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域内の帯域の信号であり、前記第2の送信無線周波数信号は前記帯域通過フィルタの通過帯域外の帯域の信号である。
【0009】
本開示は、第3の態様として、通信方法を提供する。データが無線送信される期間において、第1の発振信号を使用して、ベースバンド信号を、帯域通過フィルタの通過帯域幅内の信号である第1の無線周波数信号に変換し、前記第1の無線周波数信号を、増幅素子として窒化ガリウムデバイスを含む増幅器で増幅し、前記帯域通過フィルタに前記増幅器で増幅された第1の無線周波数信号を入力し、前記帯域通過フィルタを通過した第1の無線通信信号をアンテナに向けて出力し、データが無線送信されない期間において、前記第1の発振信号の周波数とは周波数が異なる第2の発振信号を使用し、ベースバンド信号を、前記帯域通過フィルタの通過帯域外の信号である第2の無線周波数信号に変換し、前記第2の無線周波数信号を、前記増幅器で増幅し、前記帯域通過フィルタに前記増幅器で増幅された第2の無線周波数信号を入力し、前記帯域通過フィルタにおいて第2の無線通信信号を全反射させることを含む。
【0010】
本開示は、第4の態様として、プログラムを提供する。プログラムは、データが無線送信される期間において、第1の発振信号を使用して、ベースバンド信号を、帯域通過フィルタの通過帯域幅内の信号である第1の無線周波数信号に変換し、前記第1の無線周波数信号を、増幅素子として窒化ガリウムデバイスを含む増幅器で増幅し、前記帯域通過フィルタに前記増幅器で増幅された第1の無線周波数信号を入力し、前記帯域通過フィルタを通過した第1の無線通信信号をアンテナに向けて出力し、データが無線送信されない期間において、前記第1の発振信号の周波数とは周波数が異なる第2の発振信号を使用し、ベースバンド信号を、前記帯域通過フィルタの通過帯域外の信号である第2の無線周波数信号に変換し、前記第2の無線周波数信号を、前記増幅器で増幅し、前記帯域通過フィルタに前記増幅器で増幅された第2の無線周波数信号を入力し、前記帯域通過フィルタにおいて第2の無線通信信号を全反射させる処理をプロセッサに実行させるためのものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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