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公開番号2024060819
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168348
出願日2022-10-20
発明の名称原子発振器
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H03L 7/26 20060101AFI20240425BHJP(基本電子回路)
要約【課題】照射光の状態が変動した場合に発振周波数が安定しないこと。
【解決手段】本開示の原子発振器100は、アルカリ金属原子が封入されたガスセル101と、照射光をガスセルに照射する光発生部102と、ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部103と、検出した透過光の光量に基づいて照射光の共鳴周波数を決定する制御装置104と、を備え、制御装置104は、透過光スペクトルの特徴量と照射光の状態とが対応付けられた対応情報を記憶しており、検出した透過光から透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した透過光スペクトルの特徴量に対応する照射光の状態を対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した照射光の状態に基づいて照射光の照射状態を制御する。
【選択図】図14

特許請求の範囲【請求項1】
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を前記ガスセルに照射する光発生部と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部と、
検出した前記透過光の光量に基づいて前記照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
予め設定された前記照射光の差周波数と前記透過光の光量とを対応付けた透過光スペクトルの特徴量と、前記照射光の状態と、が対応付けられた対応情報を記憶しており、
検出した前記透過光から前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記透過光スペクトルの特徴量に対応する前記照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した前記照射光の状態に基づいて前記照射光の照射状態を制御する、
原子発振器。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の原子発振器であって、
前記制御装置は、推定した前記照射光の状態に基づいて、前記共鳴周波数のシフト量を補正するよう前記照射光の照射状態を制御する、
原子発振器。
【請求項3】
請求項1に記載の原子発振器であって、
前記制御装置は、推定した前記照射光の状態が予め設定された許容範囲に無い場合に、前記照射光の照射状態を制御する、
原子発振器。
【請求項4】
請求項1に記載の原子発振器であって、
前記制御装置は、前記照射光の状態として少なくとも前記照射光の強度と波長とを推定し、推定した前記照射光の状態に基づいて少なくとも前記照射光の強度と波長とを制御する、
原子発振器。
【請求項5】
請求項1に記載の原子発振器であって、
前記光発生部の位置における予め設定された環境を測定するセンサを備え、
前記制御装置は、前記センサにより測定された前記環境の変動が検出された場合に、前記推定処理を行う、
原子発振器。
【請求項6】
請求項5に記載の原子発振器であって、
前記センサは、前記環境として温度又は磁場を測定し、
前記制御装置は、前記センサにより測定された前記温度又は磁場の変動が予め設定された閾値以上である場合に、前記推定処理を行う、
原子発振器。
【請求項7】
請求項1に記載の原子発振器であって、
第1の前記照射光を照射する第1の前記光発生部と、第2の前記照射光を照射する第2の前記光発生部と、を備え、
前記光検出部は、前記第1の照射光が前記ガスセルを透過した第1の透過光と、前記第2の照射光が前記ガスセルを透過した第2の透過光と、を検出し、
前記制御装置は、
検出した前記第1の透過光の光量に基づいて前記第1の照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御すると共に、
検出した前記第2の透過光から第2の前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記第2の透過光スペクトルの特徴量に対応する前記第2の照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する前記推定処理を行い、推定した前記第2の照射光の状態に基づいて前記第1の光発生部による前記第1の照射光の照射状態を制御する、
原子発振器。
【請求項8】
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を前記ガスセルに照射する光発生部と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部と、
検出した前記透過光の光量に基づいて前記照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御する制御装置と、
を備えた原子発振器における前記制御装置による制御方法であって、
前記制御装置が、予め設定された前記照射光の差周波数と前記透過光の光量とを対応付けた透過光スペクトルの特徴量と、前記照射光の状態と、が対応付けられた対応情報を記憶しており、
前記制御装置が、検出した前記透過光から前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記透過光スペクトルの特徴量に対応する前記照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した前記照射光の状態に基づいて前記照射光の照射状態を制御する、
制御方法。
【請求項9】
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を前記ガスセルに照射する光発生部と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部と、
検出した前記透過光の光量に基づいて前記照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御する制御装置と、
を備えた原子発振器における前記制御装置であって、
予め設定された前記照射光の差周波数と前記透過光の光量とを対応付けた透過光スペクトルの特徴量と、前記照射光の状態と、が対応付けられた対応情報を記憶しており、
検出した前記透過光から前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記透過光スペクトルの特徴量に対応する前記照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した前記照射光の状態に基づいて前記照射光の照射状態を制御する、
制御装置。
【請求項10】
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を前記ガスセルに照射する光発生部と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部と、
検出した前記透過光の光量に基づいて前記照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御する制御装置と、
を備えた原子発振器における前記制御装置に、
予め設定された前記照射光の差周波数と前記透過光の光量とを対応付けた透過光スペクトルの特徴量と、前記照射光の状態と、が対応付けられた対応情報を記憶させ、
検出した前記透過光から前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記透過光スペクトルの特徴量に対応する前記照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した前記照射光の状態に基づいて前記照射光の照射状態を制御する、
処理を実行させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、原子発振器に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
長期的に高精度な発振特性を有する発振器として、アルカリ金属の原子のエネルギー遷移に基づいて発振する原子発振器が知られている。原子発振器では、原子に照射した光の透過光量を検出することで共鳴周波数を決定し、これに基づいて発振周波数を制御する。
【0003】
ここで、上述した原子発振器において、発振器内部の温度変化、磁場変化、原子に照射する光特性の変化が生じると、原子の光遷移特性が変動し、発振周波数の安定度が低下する。このような問題に対して、特許文献1には、原子に照射する光量の変動に伴う発振周波数の変動を低減するための周波数補正技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-123091
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1に記載された周波数補正方法では、発振周波数が安定しない、という問題が生じる。その理由は以下の通りである。
【0006】
特許文献1では、上に凸な形状を有する検出信号の強度と線幅に相関がある場合に、線幅の変動に伴って起こる周波数偏移を、検出信号の強度に基づいて補正する技術を開示している。特許文献1の手法では、検出信号が左右非対称である場合にも、検出信号の強度の変化に由来する周波数偏移を補正できる。しかしながら、特許文献1の手法では、検出信号の非対称性が経時変化するような場合が考慮されていない。例えば、原子に照射する光の波長変動によって検出信号の非対称性が変化した場合には、線幅の変動に伴って周波数偏移が起こる場合と比較して、検出信号の強度と周波数偏移の大きさの相関が異なるため、適切に補正することが困難である。その結果、光の状態が変動した場合に、発振周波数が安定しない、という問題が生じる。
【0007】
このため、本開示の目的は、上述した課題である、光の状態が変動した場合に発振周波数が安定しない、ことを解決することができる原子発振器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一形態である原子発振器は、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を前記ガスセルに照射する光発生部と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部と、
検出した前記透過光の光量に基づいて前記照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
予め設定された前記照射光の差周波数と前記透過光の光量とを対応付けた透過光スペクトルの特徴量と、前記照射光の状態と、が対応付けられた対応情報を記憶しており、
検出した前記透過光から前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記透過光スペクトルの特徴量に対応する前記照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した前記照射光の状態に基づいて前記照射光の照射状態を制御する、
という構成をとる。
【0009】
また、本発明の一形態である制御方法は、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を前記ガスセルに照射する光発生部と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部と、
検出した前記透過光の光量に基づいて前記照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御する制御装置と、
を備えた原子発振器における前記制御装置による制御方法であって、
前記制御装置が、予め設定された前記照射光の差周波数と前記透過光の光量とを対応付けた透過光スペクトルの特徴量と、前記照射光の状態と、が対応付けられた対応情報を記憶しており、
前記制御装置が、検出した前記透過光から前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記透過光スペクトルの特徴量に対応する前記照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した前記照射光の状態に基づいて前記照射光の照射状態を制御する、
という構成をとる。
【0010】
また、本発明の一形態である制御装置は、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を前記ガスセルに照射する光発生部と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出部と、
検出した前記透過光の光量に基づいて前記照射光の共鳴周波数を決定して発振周波数を制御する制御装置と、
を備えた原子発振器における前記制御装置であって、
予め設定された前記照射光の差周波数と前記透過光の光量とを対応付けた透過光スペクトルの特徴量と、前記照射光の状態と、が対応付けられた対応情報を記憶しており、
検出した前記透過光から前記透過光スペクトルの特徴量を抽出して、抽出した前記透過光スペクトルの特徴量に対応する前記照射光の状態を前記対応情報に基づいて推定する推定処理を行い、推定した前記照射光の状態に基づいて前記照射光の照射状態を制御する、
という構成をとる。
(【0011】以降は省略されています)

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