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公開番号2024054037
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160608
出願日2022-10-04
発明の名称吸着治具
出願人トヨタ自動車東日本株式会社
代理人個人,個人
主分類B25J 15/06 20060101AFI20240409BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】簡単な構成で軽量化及び小型化を図ることができる吸着治具を提供する。
【解決手段】吸着治具10は、吸引により対象物Mを吸着可能なものであリ、対象物Mの孔M1に挿入するピン部11と、ピン部11の基端部を支持する支持部12と、ピン部11及び支持部12の外側に配設された吸着パット13と、ピン部11の基端部の周りを囲むように配設されたシール部14とを備えている。吸着パット13は、中空状であり、一方の端部は支持部12に対して固定され、他方の端部にはピン部11が貫通されると共に対象物Mを吸引により吸着するための開口13aが設けられている。シール部14は、対象物Mを吸着した際に、ピン部11と対象物Mの孔M1との間の隙間を密閉するものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
吸引により対象物を吸着可能な吸着治具であって、
前記対象物の孔に挿入するピン部と、
前記ピン部の基端部を支持する支持部と、
中空状であり、前記ピン部及び前記支持部の外側に配設され、一方の端部が前記支持部に対して固定され、他方の端部に前記ピン部が貫通されると共に前記対象物を吸引により吸着するための開口が設けられ、変形可能な吸着パットと、
前記ピン部の基端部の周りを囲むように配設され、前記対象物を吸着した際に、前記ピン部と前記対象物の孔との間を密閉するシール部と、
前記吸着パットの内部の空気を吸引する吸引手段と
を備えたことを特徴とする吸着治具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、対象物を吸着及び脱着可能な吸着治具に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
車体の組立工程において車体パネル等のワークを搬送する際には、例えば、ピンクランプにより２か所を固定することにより位置決めすることが可能である。しかし、ピンクランプは高価であるため、例えば、図５に示したように、１か所にピンクランプ１１１を用い、もう１か所にはより安価なバキュームパット１１２とピン１１３を用いて固定する場合がある。バキュームパット１１２は、弾性材料により構成されているので、例えば、ワークＷの種類により面角度が異なっていても面角度に応じて変形し、ワークＷを吸着することができる。
【０００３】
しかしながら、バキュームパット１１２とピン１１３を組み合わせて用いる場合、バキュームパット１１２とピン１１３は別々の位置に配置する必要があるため、これらを支持して移動させる機器が個別に必要となり、設備全体の重量が増加すると共に、大型化してしまうという問題があった。また、バキュームパット１１２とピン１１３を同じ位置に配置しようとすると、ピン１１３を挿入するワークＷの孔から空気が漏れてしまい、バキュームパット１１２により吸着することができないという問題があった。
【０００４】
なお、特許文献１には、ベローズ式吸着パッドと、ベローズ式吸着パッドの内側に配置され、ベローズ式吸着パッドとともにワークを保持、固定するための高硬度吸着パッドと、ベローズ式吸着パッドの外側に配置され、ワークの傾きを固定するための固定ロッドとを備えたロボットハンドが記載されている。しかしながら、このロボットハンドは、構造が複雑であり、簡易かつ安価に用いることが難しいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１０－１８８４６５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、簡単な構成で軽量化及び小型化を図ることができる吸着治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の吸着治具は、吸引により対象物を吸着可能なものであって、対象物の孔に挿入するピン部と、ピン部の基端部を支持する支持部と、中空状であり、ピン部及び支持部の外側に配設され、一方の端部が支持部に対して固定され、他方の端部にピン部が貫通されると共に対象物を吸引により吸着するための開口が設けられ、変形可能な吸着パットと、ピン部の基端部の周りを囲むように配設され、対象物を吸着した際に、ピン部と対象物の孔との間を密閉するシール部と、吸着パットの内部の空気を吸引する吸引手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、ピン部及び支持部の外側に中空状の吸着パットを設け、かつ、ピン部の基端部の周りを囲むようにシール部を配設するようにしたので、ピン部と対象物の孔との間の隙間をシール部により閉鎖することができ、吸引により対象物を吸着することができる。また、対象物の種類により面角度が異なっても、シール部及び吸着パットが面角度に追従して変形し、対象物に密着することができる。よって、ピン部と吸着パットとを同じ位置に設けることができ、簡単な構成で軽量化及び小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本発明の一実施の形態に係る吸着治具の構成を表す図である。
図１に示した吸着治具の作用を説明する図である。
図１に示した吸着治具の作用を説明する他の図である。
図１に示した吸着治具の作用を説明する他の図である。
従来のバキュームパットとピンを用いた構成を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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