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公開番号2023130606
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-21
出願番号2022034988
出願日2022-03-08
発明の名称箸グリッパ
出願人学校法人立命館
代理人個人,個人
主分類B25J 15/08 20060101AFI20230913BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】対象物と接地面との間に指部を挿入でき、対象物環境に指部が接触してもロボットアームの負担が少ないグリッパを提供すること。
【解決手段】ロボットアームAに接続されるフランジ部1と、対象物Oを把持する指部2a,2bと、フランジ部1と指部2a,2bとを繋ぐ接合部3と、を有し、指部2a,2bは、空気により略半球状に膨張収縮する複数の柔軟膜10と、柔軟膜10を固定する支持台20と、柔軟膜10の縁端15が支持台20に固定され、柔軟膜10を膨張収縮させる手段と、対象物Oを掴む棒状の箸部30と、を具備し、支持台20は、内部支持台21と、外部支持台22と、を備え、内部支持台21に固定された内部柔軟膜11の膨張する方向と、外部支持台22に固定された外部柔軟膜12の膨張する方向と、が相対しており、箸部30は、柔軟膜10の膨張する側に取り付けられていることを特徴としたこと。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
ロボットアームに接続されるフランジ部と、
対象物を把持する指部と、
前記フランジ部と前記指部とを繋ぐ接合部と、を有し、
前記指部は、空気により略半球状に膨張収縮する複数の柔軟膜と、
前記柔軟膜を固定する支持台と、
前記柔軟膜を膨張収縮させる手段と、
前記対象物を掴む棒状の箸部と、を具備し、
前記支持台は、内部支持台と、外部支持台と、を備え、
前記内部支持台に固定された内部柔軟膜の膨張する方向と、前記外部支持台に固定された外部柔軟膜の膨張する方向と、が相対しており、
前記箸部は、前記柔軟膜の膨張する側に取り付けられていることを特徴とする箸グリッパ。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
前記膨張収縮させる手段は、前記柔軟膜の縁端が前記支持台に固定され、前記柔軟膜と前記支持台とから形成される空間に繋がる孔部に空気を送気及び脱気することで膨張収縮することを特徴とする請求項１に記載の箸グリッパ。
【請求項３】
前記内部支持台及び前記外部支持台は、板状であって、互いに平行しており、
前記接合部は、前記内部支持台の上部と前記外部支持台の上部とを接続する接合板を具備し、
前記内部柔軟膜は、上下に２つ並んだ上方内部柔軟膜と下方内部柔軟膜とを具備し、
前記外部柔軟膜は、それぞれ前記上方内部柔軟膜と前記下方内部柔軟膜と高さ位置が同じであって、上下に２つ並んだ上方外部柔軟膜と上方外部柔軟膜とを具備していることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の箸グリッパ。
【請求項４】
前記内部支持台及び前記外部支持台は、板状であって、互いに平行しており、
前記接合部は、前記内部支持台の上部と前記外部支持台の上部とを接続する接合板を具備し、
前記内部柔軟膜は、上下に２つ並んだ上方内部柔軟膜と下方内部柔軟膜とを具備し、
前記外部柔軟膜は、前記上方内部柔軟膜と前記下方内部柔軟膜との間の高さ位置に固定されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の箸グリッパ。
【請求項５】
前記指部は、２本であることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか一項に記載の箸グリッパ。
【請求項６】
前記外部支持台は中空角柱状または円筒形状であって、前記内部支持台は棒状であって、
前記外部支持台及び前記内部支持台は、前記外部支持台の中空部に前記内部支持台が挿通して前記接合部又は前記フランジ部に接続され、
前記外部柔軟膜は、リング状のトーラス型外部柔軟膜であって、
前記内部柔軟膜は、前記トーラス型外部柔軟膜より高い位置に固定された第１内部柔軟膜と、
前記トーラス型外部柔軟膜と相対する位置に固定された第２内部柔軟膜と、
前記トーラス型外部柔軟膜より低い位置に固定された第３内部柔軟膜と、から形成されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の箸グリッパ。
【請求項７】
前記外部支持台は中空角柱状または円筒形状であって、前記内部支持台は棒状であって、
前記外部支持台及び前記内部支持台は、前記外部支持台の中空部に前記内部支持台が挿通して前記接合部又は前記フランジ部に接続されており、
前記外部柔軟膜は、リング状のトーラス型外部柔軟膜であって、
前記内部柔軟膜は、前記内部支持台上において上下移動する昇降型内部柔軟膜であることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の箸グリッパ。
【請求項８】
前記箸部は、３本以上であることを特徴とする請求項６または請求項７に記載の箸グリッパ。
【請求項９】
前記箸部は、ステンレス製であることを特徴とする請求項１から請求項８のいずれか一項に記載の箸グリッパ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、メンテンナンスが容易であって、対象物環境との接触を避けられない対象物を把持するためのロボットアーム先端に取り付けられる箸グリッパに関するものである。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、食品産業における様々な作業は、人手に頼っていることが多く、自動化が切望されている。食品産業においては、異物混入や食品適合性の要求があるため。ロボットエンドエフェクタを設計する際に、材質や形状を考慮する必要がある。また、様々な食品は形状や物理特性のばらつきが大きく、柔らかくて脆弱なものや薄くてすべりやすいものも多数存在し、これらの対象物をうまくハンドリングできるロボットハンドエンドエフェクタが求められる。
【０００３】
特許文献１では、対象物を把持するロボットハンドであって、対象物の隙間に指部を挿入し、対象物を把持するロボットハンドが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２１－１５４４４０
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかし、特許文献１に記載のロボットハンドでは、床面と対象物との間に指部を挿入することはできず、対象物環境に指部が接触した場合、硬い関節を有するロボットアームに負担が大きかった。
【０００６】
そこで、本発明は上記事情を鑑みたものであって、対象物と接地面との間に指部を挿入でき、対象物環境に指部が接触してもロボットアームの負担が少ないグリッパを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明に係る箸グリッパは、ロボットアームに接続されるフランジ部と、対象物を把持する指部と、前記フランジ部と前記指部とを繋ぐ接合部と、を有し、前記指部は、空気により略半球状に膨張収縮する複数の柔軟膜と、前記柔軟膜を固定する支持台と、前記柔軟膜が膨張収縮する手段と、前記対象物を掴む棒状の箸部と、を具備し、前記支持台は、内部支持台と、外部支持台と、を備え、前記内部支持台に固定された内部柔軟膜の膨張する方向と、前記外部支持台に固定された外部柔軟膜の膨張する方向と、が相対しており、前記箸部は、前記内部柔軟膜と前記外部柔軟膜との間に取り付けられていることを特徴とする。
【０００８】
また、前記膨張収縮する手段は、前記柔軟膜の縁端が前記支持台に固定され、前記柔軟膜と前記支持台とから形成される空間に繋がる孔部に空気を送気及び脱気することで膨張収縮することを特徴とする。
【０００９】
さらに、前記内部支持台及び前記外部支持台は、板状であって、互いに平行しており、前記接合部は、前記内部支持台の上部と前記外部支持台の上部とを接続する接合板を具備し、前記内部柔軟膜は、上下に２つ並んだ上方内部柔軟膜と下方内部柔軟膜とを具備し、前記外部柔軟膜は、それぞれ前記上方内部柔軟膜と前記下方内部柔軟膜と高さ位置が同じであって、上下に２つ並んだ上方外部柔軟膜と上方外部柔軟膜とを具備していることを特徴とする。
【００１０】
さらに、前記内部支持台及び前記外部支持台は、板状であって、互いに平行しており、前記接合部は、前記内部支持台の上部と前記外部支持台の上部とを接続する接合板を具備し、前記内部柔軟膜は、上下に２つ並んだ上方内部柔軟膜と下方内部柔軟膜とを具備し、前記外部柔軟膜は、前記上方内部柔軟膜と前記下方内部柔軟膜との間の高さ位置に固定されていることを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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