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公開番号2024051754
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158070
出願日2022-09-30
発明の名称ポンプ装置
出願人ニデックインスツルメンツ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F04D 13/06 20060101AFI20240404BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】ポンプ装置のインペラを構成するフランジ部と羽根車の溶着強度を確保する。
【解決手段】ポンプ装置1のインペラ25は、ロータ部材40のフランジ部45に固定される羽根車24を備える。羽根車24は、フランジ部45に軸線方向で対向する円板部26から突出する複数の羽根部261を備える。複数の羽根部261のそれぞれの先端には、フランジ部45に設けられた固定溝44に挿入されるリブ263が設けられている。リブ263は、径方向の内側の端部を含む内周部分266の先端と固定溝44の底面との間に軸線方向の隙間が設けられ、径方向の外側の端部を含む外周部分267の軸線方向の他方側L2の先端には、固定溝44に溶着された溶着部Wが設けられている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
ロータおよびステータを備えるモータと、
前記ロータの回転軸線に沿う方向を軸線方向とするとき、前記ステータに対して前記軸線方向の一方側に設けられたポンプ室に配置されて前記ロータと一体に回転するインペラと、を有し、
前記ロータは、筒状のマグネット保持部を備えるロータ部材と、前記マグネット保持部の外周面に固定される駆動マグネットと、を備え、
前記インペラは、前記ロータ部材の前記軸線方向の一方側の端部に設けられたフランジ部と、前記フランジ部に前記軸線方向の一方側から固定される羽根車と、を備え、
前記羽根車は、前記フランジ部に前記軸線方向で対向する円板部と、前記円板部から前記軸線方向の他方側へ突出する複数の羽根部と、を備え、
前記複数の羽根部は、前記回転軸線を中心とする周方向の複数位置において径方向の外側へ延びており、
前記複数の羽根部のそれぞれにおける前記軸線方向の他方側の先端には、前記フランジ部に設けられた固定溝に挿入されるリブが設けられ、
前記リブは、前記径方向の内側の端部を含む内周部分と、前記径方向の外側の端部を含む外周部分と、を備え、
前記内周部分の前記軸線方向の他方側の先端と前記固定溝の底面との間に前記軸線方向の隙間が設けられ、
前記外周部分の前記軸線方向の他方側の先端には、前記固定溝に溶着された溶着部が設けられていることを特徴とするポンプ装置。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記溶着部は、前記外周部分の先端面から突出する溶着用凸部が潰された潰し部であることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
【請求項3】
前記複数の羽根部のそれぞれは、前記円板部から前記軸線方向の他方側へ突出する羽根部本体を備え、前記羽根部本体の板厚は、前記固定溝の幅よりも大きく、
前記羽根部本体の先端面から突出する前記リブの幅は、前記固定溝の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
【請求項4】
前記リブは、前記内周部分と前記外周部分とを接続する中間部分を備え、
前記中間部分は、前記固定溝の底面に当接する基準面を備えることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
【請求項5】
前記内周部分の先端面は、前記基準面に対して前記軸線方向の一方側に凹んだ段差面であることを特徴とする請求項4に記載のポンプ装置。
【請求項6】
前記リブは、前記内周部分と前記外周部分とを接続する中間部分を備え、
前記複数の羽根部のうちの少なくとも一部において、
前記中間部分は、前記軸線方向の他方側に突出する位置決め凸部を備え、
前記位置決め凸部は、前記固定溝の底面に設けられた位置決め凹部に嵌合することを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インペラをモータによって回転させるポンプ装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ポンプ室に配置されたインペラをモータで回転させるポンプ装置が記載される。モータは、インペラと一体に回転するロータを備える。ロータは、固定軸が通された軸受(ラジアル軸受)を保持する樹脂製の保持部材を備える。保持部材は、鍔付きの円筒状であり、軸受は、保持部材の内側に圧入される。
【0003】
特許文献1のポンプ装置では、保持部材の上端に設けられた鍔部(フランジ部)に羽根車を固定することにより、ロータと一体に回転するインペラが構成される。羽根車は、鍔部と軸線方向で対向する円板部と、円板部から鍔部の側に突出する羽根部を備えており、羽根部の先端が鍔部に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-159206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ラジアル軸受を保持する保持部材に設けられたフランジ部に羽根車を固定してインペラを形成する構造において、フランジ部に溝を形成しておき、羽根部の先端を溝に挿入して溶着により固定する固定構造が提案されている。
【0006】
しかしながら、樹脂によりロータの保持部材を成形する場合には、成形後のフランジ部が傘状に反ってしまう。傘状に変形したフランジ部の溝に羽根部の先端を挿入して固定しようとすると、インペラの内周部分ではフランジ部と羽根部とが過干渉となってしまう一方、インペラの外周部分ではフランジ部と羽根部との間に隙間ができてしまったり、溶着量が不足してしまう。インペラの外周部は高い流体圧を受けるため、溶着量が不足すると強度不足となり、駆動中に溶着部が剥がれるおそれがある。
【0007】
以上に鑑みて、本発明の課題は、樹脂製のフランジ部に羽根車を固定したインペラを備えるポンプ装置において、インペラの外周部においてフランジ部と羽根車との溶着強度を確保することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のポンプ装置は、ロータおよびステータを備えるモータと、前記ロータの回転軸線に沿う方向を軸線方向とするとき、前記ステータに対して前記軸線方向の一方側に設けられたポンプ室に配置されて前記ロータと一体に回転するインペラと、を有し、前記ロータは、筒状のマグネット保持部を備えるロータ部材と、前記マグネット保持部の外周面に固定される駆動マグネットと、を備え、前記インペラは、前記ロータ部材の前記軸線方向の一方側の端部に設けられたフランジ部と、前記フランジ部に前記軸線方向の一方側から固定される羽根車と、を備え、前記羽根車は、前記フランジ部に前記軸線方向で対向する円板部と、前記円板部から前記軸線方向の他方側へ突出する複数の羽根部と、を備え、前記複数の羽根部は、前記回転軸線を中心とする周方向の複数位置において径方向の外側へ延びており、前記複数の羽根部のそれぞれにおける前記軸線方向の他方側の先端には、前記フランジ部に設けられた固定溝に挿入されるリブが設けら
れ、前記リブは、前記径方向の内側の端部を含む内周部分と、前記径方向の外側の端部を含む外周部分と、を備え、前記内周部分の前記軸線方向の他方側の先端と前記固定溝の底面との間に前記軸線方向の隙間が設けられ、前記外周部分の前記軸線方向の他方側の先端には、前記固定溝に溶着された溶着部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、ロータ部材の端部に設けられたフランジ部に固定されてインペラを形成する羽根車は、円板部から突出する羽根部を備えており、羽根部の先端には、フランジ部に設けられた固定溝に挿入されるリブが設けられている。このように、固定溝にリブを挿入することで、水圧による羽根部の変形を抑制できる。また、羽根部の先端とフランジ部との間を流体が通過することにより効率が落ちることを抑制できる。さらに、固定溝に挿入されるリブは、外周部分が固定溝に溶着される一方、内周部分は固定溝の底面との間に隙間ができる形状である。このようにすると、フランジ部が設計どおりの形状にならずに傘状に反った場合でも、リブの内周部分が固定溝の底面に過剰に干渉するおそれが少ないので、過干渉になった箇所で多くの溶着バリが発生して固定溝からはみ出すおそれが少ない。また、リブの内周部分が過干渉になった結果、リブの外周部分の固定溝への挿入量が不足して未溶着になったり溶着強度が不足するおそれが少ない。インペラの外周部分は高い流体圧を受けるため、溶着強度が不足すると羽根部がフランジ部から剥がれる恐れがあるが、本形態では、羽根部の外周部分の溶着強度を確保できるので、高い水圧を受けても溶着箇所が剥がれるおそれが少ない。
【0010】
本発明において、前記溶着部は、前記外周部分の先端面から突出する溶着用凸部が潰された潰し部であることが好ましい。このように、外周部分に溶着用凸部を設けることにより、外周部分の溶着量が不足することを回避できる。また、内周部分には溶着用凸部を設けないことにより、内周部分が過干渉になることを回避できる。
(【0011】以降は省略されています)

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