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公開番号2024051864
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158234
出願日2022-09-30
発明の名称制御装置およびプログラム
出願人ダイキン工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F04D 27/00 20060101AFI20240404BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】変化するファン特性を加味してファンシステムを制御する。
【解決手段】ファンとファンを駆動するモータとを含むファンシステムを制御する制御部を備え、制御部は、ファンの特性であるファン特性に相関する相関情報を格納するファン特性格納部を持ち、相関情報に基づいてファンシステムを制御し、相関情報を、ファンの経年変形に応じて変化するファン特性に対応するように補正する補正部を持つ制御装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ファンと当該ファンを駆動するモータとを含むファンシステムを制御する制御部を備え、
前記制御部は、
前記ファンの特性であるファン特性に相関する相関情報を格納するファン特性格納部を持ち、
前記相関情報に基づいて前記ファンシステムを制御し、
前記相関情報を、前記ファンの経年変形に応じて変化するファン特性に対応するように補正する補正部を持つ、
制御装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記ファンの雰囲気温度及び当該ファンの回転速度のうち少なくとも一つの値を取得し、
取得した前記値に基づいて前記相関情報を補正する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部が、前記モータの駆動電力、前記ファンの回転速度、及び当該ファンの静圧のうち少なくとも一つと、当該ファンの風量との関係に基づいて当該ファンの当該風量を制御する場合、前記ファン特性は当該関係を表す、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部が、前記ファンの静圧に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該ファンの当該静圧との関係に基づいて当該ファンの当該静圧を監視する場合、前記ファン特性は当該関係を表す、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部が、前記ファンシステムの異常に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該ファンシステムの当該異常との関係に基づいて当該ファンシステムの当該異常を監視する場合、前記ファン特性は当該関係を表す、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項6】
前記ファンシステムの前記異常は、当該ファンシステムの振動または当該ファンシステムの騒音である、
請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記制御部が、前記ファンシステムを備えた冷凍装置の冷凍効率に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該冷凍装置の当該冷凍効率との関係に基づいて当該冷凍装置の当該冷凍効率を予測する場合、前記ファン特性は当該関係を表す、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御部が、前記ファンシステムを備えた冷凍装置の冷却能力に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該冷凍装置の当該冷却能力との関係に基づいて当該冷凍装置の当該冷却能力を予測する場合、前記ファン特性は当該関係を表す、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項9】
ファンと当該ファンを駆動するモータとを含むファンシステムを制御する制御部を備え、
前記制御部は、
前記ファンの雰囲気温度に相関する物理量を取得し、
取得した前記物理量の履歴に基づき、前記ファンシステムを制御する、
制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記ファンシステムと、前記ファンによって流体を搬送する流路と、当該流路に設置された熱交換器とを備えた冷凍装置の当該ファンの前記雰囲気温度を、当該ファンの周囲の温度および当該熱交換器の温度の少なくとも1つに基づいて推定する、
請求項9に記載の制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置およびプログラムに関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ファンの駆動電力に関する電力指標と計測されたファンの回転数との関係における正常境界からの逸脱値を算出し、ファンが筐体外部から外気を取り込んで放熱フィンに送風する送風路上の閉塞を検出する電子機器について記載されている。特許文献1では、ファンの軸受に用いられる潤滑油の劣化やファン回転部付近への塵埃の付着などが原因で、ファンの性能の経年変化に伴い閉塞の検出能が低下するのを補償するために、この経年変化に応じて算出した逸脱値を補正することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5175622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータにより駆動するファンを備えるファンシステムを制御するにあたって、ファンシステムの状況が推定される場合がある。この場合、例えばセンサ等から取得される情報と、予め保持されているファンの特性についての情報とに基づいて、ファンシステムの状況が推定される。しかしながら、ファン自体の経年変形の影響を受けてファンの特性が変化する場合、推定の結果が実際の状況から乖離し、ファンシステムの制御の精度が低下してしまう。
本開示は、変化するファン特性を加味してファンシステムを制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の制御装置は、ファンと当該ファンを駆動するモータとを含むファンシステムを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記ファンの特性であるファン特性に相関する相関情報を格納するファン特性格納部を持ち、前記相関情報に基づいて前記ファンシステムを制御し、前記相関情報を、前記ファンの経年変形に応じて変化するファン特性に対応するように補正する補正部を持つ。この場合、変化するファン特性を加味してファンシステムを制御することができる。
ここで、前記制御部は、前記ファンの雰囲気温度及び当該ファンの回転速度のうち少なくとも一つの値を取得し、取得した前記値に基づいて前記相関情報を補正してもよい。この場合、ファンの雰囲気温度及びファンの回転速度のうち少なくとも一つに基づくファン特性の変化を加味してファンシステムを制御することができる。
また、前記制御部が、前記モータの駆動電力、前記ファンの回転速度、及び当該ファンの静圧のうち少なくとも一つと、当該ファンの風量との関係に基づいて当該ファンの当該風量を制御する場合、前記ファン特性は当該関係を表してもよい。この場合、モータの駆動電力、モータの回転速度、及びファンの静圧のうち少なくとも一つに基づくファン特性の変化を加味してファンの風量を制御することができる。
また、前記制御部が、前記ファンの静圧に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該ファンの当該静圧との関係に基づいて当該ファンの当該静圧を監視する場合、前記ファン特性は当該関係を表してもよい。この場合、ファンの静圧に相関する物理量に基づくファン特性の変化を加味してファンの静圧を監視することができる。
また、前記制御部が、前記ファンシステムの異常に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該ファンシステムの当該異常との関係に基づいて当該ファンシステムの当該異常を監視する場合、前記ファン特性は当該関係を表してもよい。この場合、ファンシステムの異常に相関する物理量に基づくファン特性の変化を加味してファンシステムの異常を監視することができる。
また、前記ファンシステムの前記異常は、当該ファンシステムの振動または当該ファンシステムの騒音でもよい。この場合、ファン特性の変化を加味してファンシステムの振動または当該ファンシステムの騒音の異常を監視することができる。
また、前記制御部が、前記ファンシステムを備えた冷凍装置の冷凍効率に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該冷凍装置の当該冷凍効率との関係に基づいて当該冷凍装置の当該冷凍効率を予測する場合、前記ファン特性は当該関係を表してもよい。この場合、冷凍装置の冷凍効率に相関する物理量に基づくファン特性の変化を加味して冷凍装置の冷凍効率を予測することができる。
また、前記制御部が、前記ファンシステムを備えた冷凍装置の冷却能力に相関する物理量を取得し、当該物理量と、当該冷凍装置の当該冷却能力との関係に基づいて当該冷凍装置の当該冷却能力を予測する場合、前記ファン特性は当該関係を表してもよい。この場合、冷凍装置の冷却能力に相関する物理量に基づくファン特性の変化を加味して冷凍装置の冷却能力を予測することができる。
他の観点から捉えると、本開示の制御装置は、ファンと当該ファンを駆動するモータとを含むファンシステムを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記ファンの雰囲気温度に相関する物理量を取得し、取得した前記物理量の履歴に基づき、前記ファンシステムを制御する。この場合、ファンの雰囲気温度に相関する物理量の履歴に基づくファン特性の変化を加味してファンシステムを制御することができる。
また、前記制御部は、前記ファンシステムと、前記ファンによって流体を搬送する流路と、当該流路に設置された熱交換器とを備えた冷凍装置の当該ファンの前記雰囲気温度を、当該ファンの周囲の温度および当該熱交換器の温度の少なくとも1つに基づいて推定してもよい。この場合、ファンの雰囲気温度を、実際に測定しなくても、取得することができる。
また、他の観点から捉えると、本開示のプログラムは、ファンと当該ファンを駆動するモータとを含むファンシステムを制御するコンピュータに、前記ファンの特性であるファン特性に相関する相関情報を格納する機能と、前記相関情報に基づいて前記ファンシステムを制御する機能と、前記相関情報を、前記ファンの経年変形に応じて変化するファン特性に対応するように補正する補正部を持つ機能と、を実現させる。この場合、変化するファン特性を加味してファンシステムを制御させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第1実施形態の制御システムの概略構成図である。
第1実施形態で使用される装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
第1の実施形態に係る油冷却装置の機能構成の一例を示した図である。
本実施形態が適用されるファン特性を説明するための図であり、(A)は差圧特性、(B)は電力特性を示す図である。
フィルタによる圧力損失とファンの減速度合いとの関係を説明するための図である。
第1の実施形態に係る制御装置の機能構成の一例を示した図である。
ファンの経年変形を示した図である。
ファンの温度の履歴とファンの変形指標との関係を説明するための図である。
ファンまたはモータの回転速度の履歴とファンの変形指標との関係を説明するための図であり、(A)はファンを45[℃]で回転させた場合、(B)はファンを60[℃]で回転させた場合を示した図である。
ファンによる風量を制御する処理の流れを示したフローチャートである。
ファンの回転速度とモータの駆動電力との関係を説明するための図である。
フィルタの目詰まりを判定する処理の流れを示したフローチャートである。
ファンの駆動力を無くす直前の回転速度が所定の回転速度のときのファンの減速時間とフィルタによる圧力損失指標との関係を説明するための図である。
第3実施形態に係る制御システムの概略構成図である。
ファンの静圧を制御する処理の流れを示したフローチャートである。
ファンによる振動を抑制する処理の流れを示したフローチャートである。
ファンの振動特性と振動エリアとの関係を示した図であり、(A)は経年変形していない初期のファンの場合、(B)は経年変形しているファンの場合を示す図である。
モータに供給される相電流について周波数解析した結果を示す図であり、(A)はファンおよびモータのつり合いがとれている場合の各次数成分、(B)はファンおよびモータのつり合いがとれていない場合の各次数成分を示している。
スペクトルの強度の差分を示す図である。
ファンによる冷凍効率を制御する処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して実施形態を説明する。なお、図面上の寸法は、図面の明瞭化と簡略化のために実際の尺度から適宜変更されており、実際の相対寸法を表してはいない。図面において、同一の参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものである。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の制御システム100の概略構成図である。
制御システム100は、ファン6とファンを駆動するモータ7とを含む装置を制御するシステムである。制御システム100には、油冷却装置10と、油冷却装置10を制御する制御装置20とが設けられている。そして、制御システム100において、油冷却装置10と、制御装置20とは、通信回線を介して相互に情報通信が可能になっている。本実施形態の場合、通信回線は、各装置の間の情報通信を実現するものであれば特に制限されず、例えば、インターネットなどのネットワークを介して接続されている。
【0009】
ファンシステムの一例としての油冷却装置10は、ファンとファンを駆動するモータとを含み、油を冷却する。油冷却装置10は、例えば工作機械200の作動油や潤滑油、切削液(以下「油」という。)を、油タンク300を介して循環させて冷却する装置である。工作機械200として、例えば、成形機、プレス機などの産業機械が挙げられる。
【0010】
油冷却装置10は、圧縮機1と、凝縮器2と、減圧機構3と、蒸発器4と、ファン6と、モータ7と、コンピュータ8とを備える。圧縮機1と、凝縮器2と、減圧機構3と、蒸発器4とは、油を冷却する冷媒の連絡配管にて環状に接続され、バイパス機構5を備えた冷媒回路RCを構成する。
なお、冷媒回路RCと、ファン6と、モータ7と、コンピュータ8とは、筐体11に収容されている。この筐体11には、凝縮器2が配置される側面に吸気口12を設けられ、フィルタ13が取り付けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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