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公開番号2024030222
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022132922
出願日2022-08-24
発明の名称スクロール圧縮機
出願人サンデン株式会社
代理人個人
主分類F04C 18/02 20060101AFI20240229BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】機能を損なうこと無く、可動スクロールのラップと固定スクロールの鏡板の強い接触を効果的に抑制して耐久性を改善することができるスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】固定スクロール21及び可動スクロール22の各ラップ24、32間に形成された圧縮室34を外側から内側に向けて縮小させながら移動させ、作動流体を圧縮する。可動スクロール22のラップ32は、渦巻基礎円の中心Oから外壁伸開開始点Sを通過して外側に向かう線L1が最外側のラップ32と交差する点P1から巻終り点P2までの範囲において、当該巻終り点P2に向かって徐々に高さが低くなる傾斜部を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
各鏡板の各表面にそれぞれ渦巻き状のラップが対向して形成された固定スクロール及び可動スクロールから成る圧縮機構を備え、前記可動スクロールを前記固定スクロールに対して公転旋回運動させ、両スクロールの前記各ラップ間に形成された圧縮室を外側から内側に向けて縮小させながら移動させることにより、作動流体を圧縮するスクロール圧縮機において、
前記可動スクロールのラップは、渦巻基礎円の中心から外壁伸開開始点を通過して外側に向かう線L1が最外側のラップと交差する点P1から巻終り点P2までの範囲において、当該巻終り点P2に向かって徐々に高さが低くなる傾斜部を有することを特徴とするスクロール圧縮機。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記可動スクロールのラップには、前記範囲において、前記巻終り点P2に向かって徐々に高さが低くなる第1の傾斜部と、高さが変化しない平坦部と、前記巻終り点P2に向かって徐々に高さが低くなる第2の傾斜部が連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
【請求項3】
前記可動スクロールのラップの高さは、前記第1の傾斜部の終端で10μm低くなり、前記第2の傾斜部の終端で50μm低くなることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機。
【請求項4】
前記可動スクロールのラップの長さは、前記第1の傾斜部よりも前記平坦部において長く、該平坦部よりも前記第2の傾斜部において長く設定されていることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機。
【請求項5】
前記両スクロールにはメッキ処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
【請求項6】
前記可動スクロールの鏡板背面には背圧室が構成されており、前記可動スクロールの鏡板には、前記背圧室と前記圧縮室を連通する背圧孔が貫通形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
【請求項7】
前記固定スクロールと前記可動スクロールのラップ先端には、チップシールが設けられていないことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちの何れかに記載のスクロール圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固定スクロールに対して可動スクロールを公転旋回運動させることにより、両スクロールのラップ間に形成された圧縮室で作動流体を圧縮するスクロール圧縮機に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来よりこの種スクロール圧縮機は、鏡板の表面に渦巻き状のラップを備えた固定スクロールと、鏡板の表面に渦巻き状のラップを備えた可動スクロールから成る圧縮機構を備え、各スクロールのラップを対向させてラップ間に圧縮室を形成し、モータにより固定スクロールに対して可動スクロールを公転旋回運動させることにより、圧縮室の容積を外側から内側に向けて縮小させながら移動させることで、作動流体(冷媒)を圧縮するように構成されている。
【0003】
この場合、従来では固定スクロールと可動スクロールの両方のラップ先端、若しくは、片方に樹脂素材のチップシールを取り付け、金属(アルミニウム)同士の接触を防止していた。しかしながら、チップシールを設けない場合、スクロール圧縮機が停止と再起動を繰り返す稼働状態では、可動スクロールが転覆しながら(傾きながら)起動するため、起動が安定するまで可動スクロールのラップ先端が非常に強く固定スクロールの鏡板に接触することが考えられ、特にラップの壁厚が薄く、面圧が上昇し易い巻終り付近は固定スクロールの鏡板に引きずったような溝ができる。
【0004】
このような状態が繰り返されると、可動スクロールのラップ巻終り付近の先端でめっきが摩滅し、金属製のスクロール間に強い接触抵抗が生まれ、荷重により疲労破壊(壁割れや破断)が生じる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4545039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、例えば可動スクロールのラップの巻終り部を階段状に低くすることが考えられるが、段差のつなぎ目の角部において面圧が上昇し、部分的なめっきの剥離を誘発する欠点がある。
【0007】
また、例えば特許文献1のように可動スクロールのラップの最外側の高さを徐々に低くすることが考えられる。しかしながら、特許文献1ではラップの高さを低くする範囲が明確ではなく、範囲が広すぎればスクロール圧縮機としての機能が損なわれる。一方、範囲が狭すぎれば、スクロールの実際の摩耗に対応できず、強い接触状態の発生を効果的に抑制することができなくなって耐久性が損なわれる。
【0008】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、機能を損なうこと無く、可動スクロールのラップと固定スクロールの鏡板の強い接触を効果的に抑制して耐久性を改善することができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のスクロール圧縮機は、各鏡板の各表面にそれぞれ渦巻き状のラップが対向して形成された固定スクロール及び可動スクロールから成る圧縮機構を備え、可動スクロールを固定スクロールに対して公転旋回運動させ、両スクロールの各ラップ間に形成された圧縮室を外側から内側に向けて縮小させながら移動させることにより、作動流体を圧縮するものであって、可動スクロールのラップは、渦巻基礎円の中心から外壁伸開開始点を通過して外側に向かう線L1が最外側のラップと交差する点P1から巻終り点P2までの範囲において、当該巻終り点P2に向かって徐々に高さが低くなる傾斜部を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明のスクロール圧縮機は、上記発明において可動スクロールのラップには、前記範囲において、巻終り点P2に向かって徐々に高さが低くなる第1の傾斜部と、高さが変化しない平坦部と、巻終り点P2に向かって徐々に高さが低くなる第2の傾斜部が連続して形成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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