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公開番号2024020068
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-14
出願番号2022122955
出願日2022-08-01
発明の名称ベーンポンプ
出願人カヤバ株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類F04C 2/344 20060101AFI20240206BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】ベーンポンプの作動効率を向上させる。
【解決手段】ベーンポンプ200は、複数のベーン103と、カムリング4と、ロータ2の一方の側面が摺接する摺接面30aを有するサイドプレート130と、摺接面30aに開口する吸込ポート31と、摺接面30aに開口する吐出ポート32と、ベーン103に作用する磁場を発生させる第一磁石40と、を備え、ベーン103は、磁性体で形成されまたは第二磁石41を有し、ロータ2の回転により生じる遠心力と、第一磁石40と反発する反発力または第一磁石40と引き付け合う吸引力と、によって内周カム面4aに押圧され、反発力または吸引力は、吸込ポート31が設けられポンプ室6の容積が拡張する吸込領域50、吐出ポート32が設けられポンプ室6の容積が収縮する吐出領域51、及び吸込領域50と吐出領域51の間の遷移領域52において、吸込領域50、遷移領域52、及び吐出領域51の順で小さい。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
回転駆動されるロータと、
前記ロータの外周面に開口する複数のスリットと、
前記スリットに摺動自在に収装される複数のベーンと、
前記ロータの回転に伴って前記ベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、
前記ロータ、前記カムリング、及び一対の隣り合う前記ベーンによって区画されるポンプ室と、
前記ロータの一方の側面が摺接する摺接面を有するサイド部材と、
前記摺接面に開口し前記ポンプ室に作動流体を導く吸込ポートと、
前記摺接面に開口し前記ポンプ室から吐出される作動流体を導く吐出ポートと、
前記ベーンに作用する磁場を発生させる第一磁石と、を備え、
前記ベーンは、磁性体で形成されまたは第二磁石を有し、前記ロータの回転により生じる遠心力と、前記第一磁石と反発する反発力または前記第一磁石と引き付け合う吸引力と、によって前記内周カム面に押圧され、
前記反発力または前記吸引力は、前記吸込ポートが設けられ前記ポンプ室の容積が拡張する吸込領域、前記吐出ポートが設けられ前記ポンプ室の容積が収縮する吐出領域、及び前記吸込領域と前記吐出領域の間の遷移領域において、前記吸込領域、前記遷移領域、及び前記吐出領域の順で小さいことを特徴とするベーンポンプ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のベーンポンプであって、
前記第一磁石は、前記カムリングに設けられ前記ベーンとの間で前記吸引力を生じるとともに、前記吐出領域及び前記遷移領域に複数設けられ、
前記吐出領域に設けられる前記第一磁石と前記ベーンとの間で生じる吸引力は、前記遷移領域に設けられる前記第一磁石と前記ベーンとの間で生じる吸引力よりも大きいことを特徴とするベーンポンプ。
【請求項3】
請求項1に記載のベーンポンプであって、
前記ベーンは、前記第二磁石を有し、
前記第一磁石は、円弧状に形成されて前記サイド部材に設けられ前記第二磁石との間で前記反発力を生じるとともに、前記吐出領域及び前記遷移領域に対応して設けられ、
前記吐出領域に対応して設けられる前記第一磁石と前記第二磁石との間で生じる反発力は、前記遷移領域に対応して設けられる前記第一磁石と前記第二磁石との間で生じる反発力よりも大きいことを特徴とするベーンポンプ。
【請求項4】
回転駆動されるロータと、
前記ロータの外周面に開口する複数のスリットと、
前記スリットに摺動自在に収装される複数のベーンと、
前記ロータの回転に伴って前記ベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、
前記ロータ、前記カムリング、及び一対の隣り合う前記ベーンによって区画されるポンプ室と、
前記ロータの一方の側面が摺接する摺接面を有するサイド部材と、
前記摺接面に開口し前記ポンプ室に作動流体を導く吸込ポートと、
前記摺接面に開口し前記ポンプ室から吐出される作動流体を導く吐出ポートと、
前記スリット内において前記ベーンの基端部によって区画され、前記吐出ポートを通じて作動流体が導かれる背圧室と、
前記ベーンに作用する磁場を発生させる第一磁石と、を備え、
前記ベーンは、磁性体で形成されまたは第二磁石を有し、前記ロータの回転により生じる遠心力と、前記背圧室内の作動流体の圧力と、によって前記内周カム面に押圧され、
前記第一磁石は、前記ベーンと前記内周カム面との間で生じる摩擦力が、前記ベーンと反発する反発力または前記ベーンと引き付け合う吸引力により小さくなるように設けられ、
前記反発力または前記吸引力は、前記吸込ポートが設けられ前記ポンプ室の容積が拡張する吸込領域、前記吐出ポートが設けられ前記ポンプ室の容積が収縮する吐出領域、及び前記吸込領域と前記吐出領域の間の遷移領域において、前記吸込領域、前記遷移領域、及び前記吐出領域の順で大きいことを特徴とするベーンポンプ。
【請求項5】
請求項4に記載のベーンポンプであって、
前記ベーンは、前記第二磁石を有し、
前記第一磁石は、前記カムリングに設けられ前記第二磁石との間で前記反発力を生じるとともに、前記吸込領域及び前記遷移領域に設けられ、
前記吸込領域に設けられる前記第一磁石と前記第二磁石との間で生じる反発力は、前記遷移領域に設けられる前記第一磁石と前記第二磁石との間で生じる反発力よりも大きいことを特徴とするベーンポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーンポンプに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、駆動軸に連結されたロータと、ロータに対して径方向に往復動自在に設けられる複数のベーンと、ロータの回転に伴ってベーンの先端が摺接する内周面を有するカムリングと、ロータとカムリングと一対の隣り合うベーンとによって区画されるポンプ室と、ポンプ室に作動流体を導く吸込ポートと、ポンプ室から吐出される作動流体を導く吐出ポートと、を有するベーンポンプが開示されている。ロータには、ベーンが摺動自在に挿入されるスリットが形成され、スリットにはベーンの基端部により背圧室が区画される。ロータ及びカムリングの一側面には、サイドプレートが当接して配置され、サイドプレートに設けられる背圧通路及び円弧溝を通じて背圧室に高圧の作動油が導かれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-188539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のようなベーンポンプでは、背圧室に導かれる作動油の圧力により、ベーンがカムリングの内周面に向けて押圧される。一方で、ベーンには、ポンプ室内の作動油の圧力により、カムリングの内周面から離れる向きにも力が作用する。
【0005】
ここで、ロータの回転に伴ってポンプ室の容積が収縮する吐出領域では、ポンプ室内の作動油の圧力が高いため、ベーンにカムリングの内周面から離れる向きに作用する力が大きい。そのため、大きい力でベーンをカムリングの内周面に向けて押圧し摺接させることが求められる。これに対して、ロータの回転に伴ってポンプ室の容積が拡張する吸込領域では、ポンプ室内の作動油の圧力が低いため、ベーンにカムリングの内周面から離れる向きに作用する力が小さい。そのため、大きい力でベーンをカムリングの内周面に向けて押圧する必要がない。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のようなベーンポンプでは、吐出領域及び吸込領域を含む全ての背圧室に同じ圧力の作動油が導かれ、ベーンをカムリングの内周面に向けて押圧している。そのため、ベーンをカムリングの内周面に向けて押圧する大きな押圧力が不要な吸込領域においても、吐出領域と同等の押圧力でベーンをカムリングの内周面に向けて押圧している。よって、ベーンとカムリングの内周面との摺接面で生じる摩擦力が大きく、ベーンポンプの作動効率が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ベーンポンプの作動効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、回転駆動されるロータと、ロータの外周面に開口する複数のスリットと、スリットに摺動自在に収装される複数のベーンと、ロータの回転に伴ってベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、ロータ、カムリング、及び一対の隣り合うベーンによって区画されるポンプ室と、ロータの一方の側面が摺接する摺接面を有するサイド部材と、摺接面に開口しポンプ室に作動流体を導く吸込ポートと、摺接面に開口しポンプ室から吐出される作動流体を導く吐出ポートと、ベーンに作用する磁場を発生させる第一磁石と、を備え、ベーンは、磁性体で形成されまたは第二磁石を有し、ロータの回転により生じる遠心力と、第一磁石と反発する反発力または第一磁石と引き付け合う吸引力と、によって内周カム面に押圧され、反発力または吸引力は、吸込ポートが設けられポンプ室の容積が拡張する吸込領域、吐出ポートが設けられポンプ室の容積が収縮する吐出領域、及び吸込領域と吐出領域の間の遷移領域において、吸込領域、遷移領域、及び吐出領域の順で小さいことを特徴とする。
【0009】
この発明では、ロータの回転により生じる遠心力と、ベーンと第一磁石との間で生じる反発力または吸引力により、ベーンが内周カム面に押圧される。また、反発力または吸引力は、吸込領域、遷移領域、及び吐出領域の順で小さい。よって、ポンプ室内の作動流体の圧力が低くベーンをカムリングの内周面に向けて大きな力で押圧することが不要な吸込領域においては、ベーンが内周カム面に小さい力で押圧されるため、ベーンと内周カム面とを摺接させつつ内周カム面で生じる摩擦力を小さくすることができる。一方で、ポンプ室内の作動流体の圧力が高くベーンをカムリングの内周面に向けて大きな力で押圧することが求められる吐出領域においては、ベーンを内周カム面に大きい力で押圧して摺接させることができる。また、ポンプ室内の作動流体の圧力が吸込領域よりも高く吐出領域よりも低い遷移領域においては、吸込領域よりも大きく吐出領域よりも小さい力でベーンが内周カム面に押圧される。そのため、ベーンと内周カム面とを摺接させつつ内周カム面で生じる摩擦力を小さくすることができる。このように、ベーンと第一磁石との間で生じる反発力または吸引力を調整することにより、ベーンと内周カム面とを摺接させつつ内周カム面で生じる摩擦力を小さくすることができる。
【0010】
また、本発明は、第一磁石は、カムリングに設けられベーンとの間で吸引力を生じるとともに、吐出領域及び遷移領域に複数設けられ、吐出領域に設けられる第一磁石とベーンとの間で生じる吸引力は、遷移領域に設けられる第一磁石とベーンとの間で生じる吸引力よりも大きいことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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