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公開番号2024043954
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149213
出願日2022-09-20
発明の名称遠心圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04D 29/42 20060101AFI20240326BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】遠心圧縮機の耐久性の向上を図ること。
【解決手段】第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気の速度が、絞り部61を通過することにより上昇する。これにより、絞り部61を通過した後の空気の圧力は、絞り部61を通過する前の空気の圧力よりも低くなる。連通部62は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びている。よって、絞り部61を通過した空気が連通部62を介してモータ室18内へ流れ込み難くなっている。排出通路63は、絞り部61を通過した空気の流れ方向に延びている。よって、絞り部61を通過した空気が排出通路63に流れ込み易くなっている。したがって、第2インペラ43の背面43aと第2プレート16との間の空隙70から第2挿通孔26に流れ込む空気が、排出通路63を介して昇圧しながらハウジング11の外部へ排出され易くなっている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
燃料電池スタックに供給される空気を圧縮するインペラを含む回転体と、
前記回転体を回転させるモータと、
前記インペラを収容するインペラ室、前記モータを収容するモータ室、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転体が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁、及び前記インペラによって圧縮された空気が吐出されるとともに前記燃料電池スタックに前記空気を供給する供給流路が接続されている吐出室を有するハウジングと、を備え、
前記インペラによって圧縮された空気の一部を、前記吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態で前記モータ室内へ導入することにより、前記モータを冷却する遠心圧縮機であって、
前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記インペラの背面と前記仕切壁との間の空隙から前記挿通孔に流れ込む空気を絞る絞り部と、
前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びた後、前記モータ室に連通する連通部と、
前記仕切壁に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に延び、前記絞り部を通過した空気を昇圧させつつ前記ハウジングの外部へ排出する排出通路と、を備えていることを特徴とする遠心圧縮機。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記回転体における前記挿通孔の内側に位置する部分の外周面は、
第1外周面と、
前記第1外周面よりも前記モータ室寄りに位置するとともに前記第1外周面よりも外径が小さい第2外周面と、
前記第1外周面と前記第2外周面とを接続するとともに前記回転体の回転軸線方向に対して交差する方向に延びる第1段差面と、を有し、
前記挿通孔の内周面は、
前記第1外周面に沿って延びる第1内周面と、
前記第2外周面に沿って延びるとともに前記第1内周面よりも内径が小さい第2内周面と、
前記第1内周面と前記第2内周面とを接続するとともに前記第1段差面に沿って延びる第2段差面と、を有し、
前記絞り部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間であり、
前記連通部は、前記第1段差面と前記第2段差面との間の隙間、及び前記第2外周面と前記第2内周面との間の隙間を含み、
前記排出通路における前記ハウジングの外部とは反対側の端部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間に対して前記回転軸線方向で対向していることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記絞り部は、前記空隙から前記挿通孔に流れ込む空気の圧力を前記モータ室内の圧力よりも低くすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遠心圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮する遠心圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮する遠心圧縮機は、インペラを含む回転体を備えている。インペラは、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮する。また、遠心圧縮機は、モータと、ハウジングと、を備えている。モータは、回転体を回転させる。ハウジングは、インペラ室、モータ室、仕切壁、及び吐出室を有している。インペラ室は、インペラを収容する。モータ室は、モータを収容する。仕切壁は、インペラ室とモータ室とを仕切る。吐出室には、インペラによって圧縮された空気が吐出される。吐出室には、燃料電池スタックに空気を供給する供給流路が接続されている。仕切壁には、回転体が挿通される挿通孔が形成されている。
【0003】
ところで、このような遠心圧縮機においては、遠心圧縮機の耐久性の向上を図るために、モータを冷却することが望まれている。そこで、インペラによって圧縮された空気の一部を、吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室内へ導入することにより、モータを冷却することが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-155696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような遠心圧縮機においては、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込む場合がある。すると、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込んだ空気が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまう虞がある。インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の温度は高い。したがって、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまうと、モータ室内に侵入した空気によってモータが暖められてしまう。その結果、モータを冷却することが困難となる虞がある。すると、遠心圧縮機の耐久性が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遠心圧縮機は、燃料電池スタックに供給される空気を圧縮するインペラを含む回転体と、前記回転体を回転させるモータと、前記インペラを収容するインペラ室、前記モータを収容するモータ室、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転体が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁、及び前記インペラによって圧縮された空気が吐出されるとともに前記燃料電池スタックに前記空気を供給する供給流路が接続されている吐出室を有するハウジングと、を備え、前記インペラによって圧縮された空気の一部を、前記吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態で前記モータ室内へ導入することにより、前記モータを冷却する遠心圧縮機であって、前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記インペラの背面と前記仕切壁との間の空隙から前記挿通孔に流れ込む空気を絞る絞り部と、前記挿通孔と前記回転体との間に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びた後、前記モータ室に連通する連通部と、前記仕切壁に形成されるとともに前記絞り部を通過した空気の流れ方向に延び、前記絞り部を通過した空気を昇圧させつつ前記ハウジングの外部へ排出する排出通路と、を備えている。
【0007】
これによれば、インペラの背面と仕切壁との間の空隙から挿通孔に流れ込む空気の速度が、絞り部を通過することにより上昇する。これにより、絞り部を通過した後の空気の圧力は、絞り部を通過する前の空気の圧力よりも低くなる。そして、連通部は、絞り部を通過した空気の流れ方向に対して交差する方向へ延びている。したがって、絞り部を通過した空気が連通部を介してモータ室内へ流れ込み難くなっている。そして、排出通路が、絞り部を通過した空気の流れ方向に延びている。よって、絞り部を通過した空気が排出通路に流れ込み易くなっている。したがって、インペラの背面と仕切壁との間の空隙から挿通孔に流れ込む空気が、排出通路を介して昇圧しながらハウジングの外部へ排出され易くなっている。その結果、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまうことが抑制されている。したがって、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入することで、モータ室内に侵入した空気によってモータが暖められてしまうといった問題が生じ難くなる。よって、インペラによって圧縮された空気の一部を、吐出室に吐出された空気の温度よりも低い温度の状態でモータ室内へ導入することにより、モータを効率良く冷却することができる。その結果、遠心圧縮機の耐久性の向上を図ることができる。
【0008】
上記遠心圧縮機において、前記回転体における前記挿通孔の内側に位置する部分の外周面は、第1外周面と、前記第1外周面よりも前記モータ室寄りに位置するとともに前記第1外周面よりも外径が小さい第2外周面と、前記第1外周面と前記第2外周面とを接続するとともに前記回転体の回転軸線方向に対して交差する方向に延びる第1段差面と、を有し、前記挿通孔の内周面は、前記第1外周面に沿って延びる第1内周面と、前記第2外周面に沿って延びるとともに前記第1内周面よりも内径が小さい第2内周面と、前記第1内周面と前記第2内周面とを接続するとともに前記第1段差面に沿って延びる第2段差面と、を有し、前記絞り部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間であり、前記連通部は、前記第1段差面と前記第2段差面との間の隙間、及び前記第2外周面と前記第2内周面との間の隙間を含み、前記排出通路における前記ハウジングの外部とは反対側の端部は、前記第1外周面と前記第1内周面との間の隙間に対して前記回転軸線方向で対向しているとよい。
【0009】
このような構成は、挿通孔と回転体との間に形成される絞り部と、挿通孔と回転体との間に形成される連通部と、仕切壁に形成される排出通路と、を備えている遠心圧縮機の構成として好適である。
【0010】
上記遠心圧縮機において、前記絞り部は、前記空隙から前記挿通孔に流れ込む空気の圧力を前記モータ室内の圧力よりも低くするとよい。
これによれば、絞り部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙から挿通孔に流れ込む空気の圧力をモータ室内の圧力よりも低くする。このため、インペラによって圧縮されて吐出室に吐出される空気の一部が、挿通孔を介してモータ室内に侵入してしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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