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公開番号2024041426
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022146245
出願日2022-09-14
発明の名称遠心圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04D 29/58 20060101AFI20240319BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】圧縮効率が悪化することを回避しつつも、空気によってモータ及び軸受を安定的に冷却することができる。
【解決手段】冷却水流路60に沿って延び、モータ20及び第1ラジアル軸受53等を冷却した後の空気を第1吸入通路33へ還流させる空気還流流路74と、冷却水流路60に沿って延びて空気還流流路74と冷却水流路60とを隔てるとともに空気還流流路74を流れる空気と冷却水流路60を流れる冷却水との熱交換を行う隔壁85と、を備え、空気還流流路74を流れる空気は、隔壁85を介して、冷却水流路60を流れる冷却水に放熱される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記回転軸を回転させるモータと、
前記回転軸と一体的に回転することで空気を圧縮するインペラと、
前記インペラを収容するインペラ室、及び前記モータを収容するモータ室を有するハウジングと、
前記インペラ室に空気を吸入する吸入通路と、
前記モータ及び前記軸受を冷却する冷却水が流れる冷却水流路と、
前記インペラによって圧縮された空気の一部を前記モータ及び前記軸受に供給し、前記モータ及び前記軸受を冷却する空気供給流路と、を備えている遠心圧縮機であって、
前記冷却水流路に沿って延び、前記モータ及び前記軸受を冷却した後の空気を前記吸入通路へ還流させる空気還流流路と、
前記冷却水流路に沿って延びて前記空気還流流路と前記冷却水流路とを隔てるとともに前記空気還流流路を流れる空気と前記冷却水流路を流れる冷却水との熱交換を行う隔壁と、を備え、
前記空気還流流路を流れる空気は、前記隔壁を介して、前記冷却水流路を流れる冷却水に放熱されることを特徴とする遠心圧縮機。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記ハウジングは、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有し、
前記冷却水流路は、前記仕切壁に形成されるとともに前記挿通孔の周囲に延びる冷却水延在流路を有し、
前記空気還流流路は、前記仕切壁の内部で前記冷却水延在流路に沿って延びる空気延在流路を有し、
前記隔壁は、前記冷却水延在流路に沿って延びて前記空気延在流路と前記冷却水延在流路とを隔てるとともに前記空気延在流路を流れる空気と前記冷却水延在流路を流れる冷却水との熱交換を行い、
前記空気延在流路を流れる空気は、前記隔壁を介して、前記冷却水延在流路を流れる冷却水に放熱されることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記仕切壁は、
前記冷却水延在流路を形成するとともに前記挿通孔の周囲に延びる第1凹部を有する第1ハウジング構成体と、
前記空気延在流路を形成し、前記挿通孔の周囲に延びる第2凹部を有するとともに前記隔壁を有し、前記隔壁によって前記第1凹部の開口を閉塞して前記第1凹部と共に前記冷却水延在流路を区画する第2ハウジング構成体と、
前記第2凹部の開口を閉塞して前記第2凹部と共に前記空気延在流路を区画する蓋部材と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項4】
前記仕切壁は、
前記冷却水延在流路を形成するとともに前記挿通孔の周囲に延びる凹部を有する第1ハウジング構成体と、
前記凹部の開口を閉塞して前記凹部と共に前記冷却水延在流路を区画する第2ハウジング構成体と、を有し、
前記冷却水延在流路の内側を通過し、前記空気延在流路を構成するパイプ部材を備え、
前記パイプ部材における前記冷却水延在流路の内側を通過する部分の壁部は、前記隔壁を構成していることを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項5】
前記インペラは、
空気を圧縮する第1インペラと、
前記第1インペラによって圧縮された後の空気を圧縮する第2インペラと、を含み、
前記インペラ室は、
前記第1インペラを収容する第1インペラ室と、
前記第2インペラを収容する第2インペラ室と、を含み、
前記吸入通路は、
前記第1インペラ室に空気を吸入する第1吸入通路と、
前記第2インペラ室に空気を吸入する第2吸入通路と、を含み、
前記仕切壁は、
前記第1インペラ室と前記モータ室とを仕切る第1仕切壁と、
前記第2インペラ室と前記モータ室とを仕切る第2仕切壁と、を含み、
前記挿通孔は、
前記第1仕切壁に形成されるとともに前記回転軸が挿通される第1挿通孔と、
前記第2仕切壁に形成されるとともに前記回転軸が挿通される第2挿通孔と、を含み、
前記冷却水延在流路は、前記第1仕切壁に形成されるとともに前記第1挿通孔の周囲に延びており、
前記空気延在流路は、前記第1仕切壁の内部で前記冷却水延在流路に沿って延びており、
前記空気還流流路は、前記モータ及び前記軸受を冷却した後の空気を前記第1吸入通路へ還流させることを特徴とする請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の遠心圧縮機。
【請求項6】
前記空気供給流路を流れる空気を冷却するインタークーラを備え、
前記空気供給流路を流れる空気は、前記インタークーラによって冷却された後、前記モータ及び前記軸受に供給されることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
遠心圧縮機は、回転軸と、軸受と、モータと、インペラと、ハウジングと、を備えている。軸受は、回転軸を回転可能に支持する。モータは、回転軸を回転させる。インペラは、回転軸と一体的に回転することで空気を圧縮する。ハウジングは、インペラ室、及びモータ室を有している。インペラ室は、インペラを収容する。モータ室は、モータを収容する。さらに、遠心圧縮機は、吸入通路を備えている。吸入通路は、インペラ室に空気を吸入する。
【0003】
ところで、このような遠心圧縮機においては、遠心圧縮機の耐久性の向上を図るために、モータ及び軸受を冷却することが望まれている。そこで、例えば特許文献1のように、遠心圧縮機は、冷却水流路と、空気供給流路と、を備えている場合がある。冷却水流路は、モータ及び軸受を冷却する冷却水が流れる。空気供給流路は、インペラによって圧縮された空気の一部をモータ及び軸受に供給する。これによれば、冷却水流路を流れる冷却水によって、モータ及び軸受が冷却されるとともに、空気供給流路からモータ及び軸受に供給される空気によっても、モータ及び軸受が冷却される。空気供給流路からモータ及び軸受に供給されて、モータ及び軸受を冷却した後の空気は、ハウジングの外部へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-202588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば、配管の長さや径の大きさ等による圧力損失量は、遠心圧縮機を含めた全体のシステム毎によって異なる。すると、空気の排出先であるハウジングの外部へ排出される排出圧力も、遠心圧縮機を含めた全体のシステム毎によって異なる。そのため、遠心圧縮機を異なるシステムに搭載すると、インペラによって圧縮されて吐出される空気の圧力である吐出圧力と、ハウジングの外部へ排出される排出圧力との差は、システム毎によって異なってくる。吐出圧力と排出圧力との差が異なると、空気供給流路からモータ及び軸受に供給される空気の流量も異なってくる。ここで、排出圧力が高くなるほど、吐出圧力と排出圧力との差が小さくなるため、空気供給流路からモータ及び軸受に供給される空気の流量が少なくなってしまう。その結果、空気によってモータ及び軸受を安定的に冷却することが困難となる場合がある。
【0006】
そこで、例えば、モータ及び軸受を冷却した後の空気を、インペラ室の直前の吸入通路へ還流させることが考えられる。吸入通路を流れる空気の圧力は、インペラ室に吸入される空気の圧力である吸入圧力である。インペラ室の直前の吸入圧力は、遠心圧縮機の仕様により一義的に決まり易いため、安定している。したがって、異なるシステムに遠心圧縮機を搭載した場合でも、吐出圧力と吸入圧力との差が変動し難いため、空気供給流路からモータ及び軸受に供給される空気の流量をシステムに関係無く同じにすることができる。よって、空気供給流路からモータ及び軸受に供給される空気の流量を安定させることができる。
【0007】
しかしながら、モータ及び軸受を冷却した後の空気を吸入通路へ還流させると、吸入通路からインペラ室に吸入される空気の温度が高くなってしまう。吸入通路からインペラ室に吸入される空気の温度が高くなると、温度が高い空気をインペラによって圧縮することになるため、圧縮効率が悪化してしまう虞がある。したがって、遠心圧縮機においては、圧縮効率が悪化することを回避しつつも、空気によってモータ及び軸受を安定的に冷却することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する遠心圧縮機は、回転軸と、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、前記回転軸を回転させるモータと、前記回転軸と一体的に回転することで空気を圧縮するインペラと、前記インペラを収容するインペラ室、及び前記モータを収容するモータ室を有するハウジングと、前記インペラ室に空気を吸入する吸入通路と、前記モータ及び前記軸受を冷却する冷却水が流れる冷却水流路と、前記インペラによって圧縮された空気の一部を前記モータ及び前記軸受に供給し、前記モータ及び前記軸受を冷却する空気供給流路と、を備えている遠心圧縮機であって、前記冷却水流路に沿って延び、前記モータ及び前記軸受を冷却した後の空気を前記吸入通路へ還流させる空気還流流路と、前記冷却水流路に沿って延びて前記空気還流流路と前記冷却水流路とを隔てるとともに前記空気還流流路を流れる空気と前記冷却水流路を流れる冷却水との熱交換を行う隔壁と、を備え、前記空気還流流路を流れる空気は、前記隔壁を介して、前記冷却水流路を流れる冷却水に放熱される。
【0009】
これによれば、モータ及び軸受を冷却した後の空気は、空気還流流路を介して吸入通路へ還流される。吸入通路を流れる空気の圧力は、インペラ室に吸入される空気の圧力である吸入圧力である。吸入圧力は、遠心圧縮機の仕様により一義的に決まり易いため、安定している。したがって、インペラによって圧縮されて吐出される空気の圧力である吐出圧力と、吸入圧力との差が変動し難いため、空気供給流路からモータ及び軸受に供給される空気の流量が変動し難い。よって、空気供給流路からモータ及び軸受に供給される空気の流量を安定させることができる。その結果、空気によってモータ及び軸受を安定的に冷却することができる。
【0010】
モータ及び軸受を冷却した後の空気が、空気還流流路を介して吸入通路へ還流される際に、隔壁を介した空気還流流路を流れる空気と冷却水流路を流れる冷却水との熱交換が行われる。ここで、隔壁は、冷却水流路に沿って延びている。したがって、空気還流流路を流れる空気は、隔壁を介して、冷却水流路を流れる冷却水に効率良く放熱される。これにより、空気還流流路を流れる空気を、冷却水流路を流れる冷却水によって効率良く冷却することができる。そして、冷却水によって冷却された空気が、空気還流流路を介して吸入通路に還流される。したがって、モータ及び軸受を冷却した後の空気を、空気還流流路を介して吸入通路へ還流させても、吸入通路からインペラ室に吸入される空気の温度が高くなってしまうことが回避されている。よって、モータ及び軸受を冷却した後の空気を、空気還流流路を介して吸入通路へ還流させても、温度が高い空気をインペラによって圧縮することが回避されるため、圧縮効率が悪化してしまうことが回避される。以上により、圧縮効率が悪化することを回避しつつも、空気によってモータ及び軸受を安定的に冷却することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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