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公開番号2024039921
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-25
出願番号2022144659
出願日2022-09-12
発明の名称遠心圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04D 29/28 20060101AFI20240315BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】インペラの背面と仕切壁との間における流体の流れを低減しつつも、インペラが回転することによりインペラに発生する応力が局所的に大きくなることを抑制できる遠心圧縮機を提供すること。
【解決手段】遠心圧縮機のハブ411の背面S2には、ハウジングのプレートに向けて突出する複数の突出部80が設けられている。インペラ41の翼412と突出部80とは、回転軸の軸方向に重ならないように周方向Cに互いにずらして配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸を回転させる駆動部と、
前記回転軸と一体的に回転するインペラと、
前記回転軸、前記駆動部、及び前記インペラを収容し、前記回転軸を支持し、前記駆動部と前記インペラとを仕切る仕切壁を有するハウジングと、を有し、
前記インペラは、前記回転軸の一方側から他方側に向かうにしたがって次第に拡径する形状を有する外周面と、前記外周面の前記回転軸における軸方向裏側の背面と、を有するハブ、及び前記ハブの前記外周面に設けられた複数の翼を有する遠心圧縮機であって、
前記背面には、前記仕切壁に向けて突出する複数の突出部が設けられており、
前記複数の翼は、前記ハブの周方向に第1所定間隔を有し、
前記複数の突出部は、前記ハブの周方向に第2所定間隔を有し、
前記複数の翼と前記複数の突出部とが前記回転軸の軸方向に重ならないように前記ハブの周方向に互いにずらして配置されていることを特徴とする遠心圧縮機。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記背面は、
全ての前記突出部よりも前記インペラの外径側にある第1背面と、
全ての前記突出部よりも前記インペラの内径側にある第2背面と、を有し、
前記複数の突出部が前記第2所定間隔を有することにより、前記ハブの周方向において隣り合う前記突出部の間には、前記インペラが回転することにより前記第1背面から前記第2背面に向けて流体が流れる空隙が形成され、
前記突出部における前記インペラの回転方向に先行する端面は、前記インペラの回転方向に向かうにつれて前記ハブの径方向の外側に向けて延びている、請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記複数の突出部は、前記ハブの径方向に第3所定間隔を空けて前記ハブの径方向に複数周形成されており、
前記ハブの径方向において隣り合う前記突出部のうち、前記ハブの径方向の外側に位置する前記突出部の前記端面は、前記ハブの径方向の内側に位置する前記突出部の前記端面よりも前記インペラの回転方向に先行している、請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項4】
前記仕切壁には、前記突出部が入り込んで前記ハブの径方向に対してラビリンスを形成する環状の溝が設けられている、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の遠心圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
遠心圧縮機は、回転軸と、駆動部と、インペラと、ハウジングと、を備えている。駆動部は、回転軸を回転させる。インペラは、回転軸と一体的に回転する。インペラは、ハブ及び複数の翼を有している。ハブは、外周面と、背面と、を有している。外周面は、回転軸の一方側から他方側に向かうにしたがって次第に拡径する形状を有している。背面は、回転軸の他方側に形成されている。ハウジングは、回転軸、インペラ、及び駆動部を収容している。ハウジングは、インペラの背面と対向する仕切壁を有している。
【0003】
特許文献1には、駆動部としてのモータ部により回転軸が回転することにより、インペラが回転軸と一体的に回転する遠心圧縮機が開示されている。特許文献1に記載された遠心圧縮機が備えるハウジングは、インペラを収容するコンプレッサ室と、モータ部を収容するモータ室と、を有している。ハウジングの仕切壁には、回転軸を支持する軸受が設けられている。インペラの背面には、仕切壁に向けて延びる円筒状の突出部が複数設けられている。各突出部は、回転軸線を中心として同心円状に設けられている。特許文献1に記載された遠心圧縮機では、インペラが回転することによりインペラの背面と仕切壁との間にガスが流れようとしても、複数の突出部によりインペラの背面と仕切壁との間におけるガスの流れが低減される。これにより、インペラの背面と仕切壁との間の圧力上昇に時間がかかるため、コンプレッサ室の圧力上昇の直後にコンプレッサ室からモータ室に向かう貫通気流が軸受を通過しにくくなる。このため、貫通気流により軸受のグリースが流出することが抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-67667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の円筒状の突出部は、回転軸線を中心として同心円状のため、軸方向において翼と円筒状の突出部とが重なる。このため、インペラが回転することにより、インペラの翼及び円筒状の突出部には遠心力が作用することにより、翼に作用する遠心力によりインペラに発生する応力と、突出部に作用する遠心力によりインペラに発生する応力とがインペラの同一箇所に作用する。つまり、インペラが回転することによりインペラに発生する応力が局所的に大きくなる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遠心圧縮機は、回転軸と、前記回転軸を回転させる駆動部と、前記回転軸と一体的に回転するインペラと、前記回転軸、前記駆動部、及び前記インペラを収容し、前記回転軸を支持し、前記駆動部と前記インペラとを仕切る仕切壁を有するハウジングと、を有し、前記インペラは、前記回転軸の一方側から他方側に向かうにしたがって次第に拡径する形状を有する外周面と、前記外周面の前記回転軸における軸方向裏側の背面と、を有するハブ、及び前記ハブの前記外周面に設けられた複数の翼を有する遠心圧縮機であって、前記背面には、前記仕切壁に向けて突出する複数の突出部が設けられており、前記複数の翼は、前記ハブの周方向に第1所定間隔を有し、前記複数の突出部は、前記ハブの周方向に第2所定間隔を有し、前記複数の翼と前記複数の突出部とが前記回転軸の軸方向に重ならないように前記ハブの周方向に互いにずらして配置されている。
【0007】
上記構成によれば、インペラが回転することによりインペラの背面と仕切壁との間に流体が流れようとしても、少なくとも突出部が当該流体の流れに干渉する。よって、インペラの背面と仕切壁との間における流体の流れを低減できる。
【0008】
また、複数の翼は、ハブの周方向に第1所定間隔を有し、複数の突出部は、ハブの周方向に第2所定間隔を有し、複数の翼と複数の突出部とが回転軸の軸方向に重ならないようにハブの周方向に互いにずらして配置されている。このため、インペラが回転したとき、インペラの翼に作用する遠心力によりインペラに発生する応力と、突出部に作用する遠心力によりインペラに発生する応力とが、インペラの同一箇所に作用しない。よって、インペラが回転することによりインペラに発生する応力が局所的に大きくなることを抑制できる。以上により、インペラの背面と仕切壁との間における流体の流れを低減しつつも、インペラが回転することによりインペラに発生する応力が局所的に大きくなることを抑制できる。
【0009】
上記の遠心圧縮機において、前記背面は、全ての前記突出部よりも前記インペラの外径側にある第1背面と、全ての前記突出部よりも前記インペラの内径側にある第2背面と、を有し、前記複数の突出部が前記第2所定間隔を有することにより、前記ハブの周方向において隣り合う前記突出部の間には、前記インペラが回転することにより前記第1背面から前記第2背面に向けて流体が流れる空隙が形成され、前記突出部における前記インペラの回転方向に先行する端面は、前記インペラの回転方向に向かうにつれて前記ハブの径方向の外側に向けて延びているとよい。
【0010】
上記構成によれば、突出部におけるインペラの回転方向に先行する端面により、インペラの外径側から内径側に向けて流体を引き戻す流れをつくることができる。このため、例えば、差圧によって仕切壁と回転軸との間からインペラに向けて流体が流れようとしても、インペラの背面と仕切壁との間を通過しにくくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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