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公開番号2024049316
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2023101649
出願日2023-06-21
発明の名称磁気ディスク基板の研磨方法、及び磁気ディスク基板用研磨剤組成物
出願人山口精研工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G11B 5/84 20060101AFI20240402BHJP(情報記憶)
要約【課題】粗研磨工程後の基板表面上の残留物を低減し、表面欠陥やスクラッチの低減を実現できる磁気ディスク基板の研磨方法の提供を課題とする。
【解決手段】磁気ディスク基板の研磨方法は、(1)研磨剤組成物Aを研磨機に供給して、前段の研磨を行う工程、(2)工程(1)で得られた磁気ディスク基板をリンス処理する工程、(3)平均粒子径(D50)が200~600nmである湿式法シリカと、平均粒子径(D50)が10~100nmでありHeywood径で測定された体積基準の粒度分布における粒子径50nmの累積体積頻度が35%以上かつ粒度分布における粒子径15nmの累積体積頻度が90%以下であるコロイダルシリカと、水とを含有し、湿式法シリカとコロイダルシリカの割合が質量比で5:95~95:5である研磨剤組成物Bを研磨機に供給して、後段の研磨を行う工程を有し、各工程(1)~(3)を同一研磨機で行う。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(1)~(3)の工程を有し、各工程(1)~(3)を同一研磨機で行う磁気ディスク基板の研磨方法。
(1)アルミナ粒子と、水とを含有する研磨剤組成物Aを研磨機に供給して、磁気ディスク基板の前段の研磨を行う工程
(2)工程(1)で得られた前記磁気ディスク基板をリンス処理する工程
(3)平均粒子径(D50)が200~600nmである湿式法シリカと、平均粒子径(D50)が10~100nmでありHeywood径で測定された体積基準の粒度分布における粒子径50nmの累積体積頻度が35%以上かつ前記粒度分布における粒子径15nmの累積体積頻度が90%以下であるコロイダルシリカと、水とを含有し、前記湿式法シリカとコロイダルシリカの割合が質量比で5:95~95:5である研磨剤組成物Bを研磨機に供給して、前記磁気ディスク基板の後段の研磨を行う工程
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記研磨剤組成物Bが、リン含有無機酸及び/またはその塩、リン含有有機酸及び/またはその塩から選ばれる少なくとも1種を更に含有する請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項3】
前記研磨剤組成物Bが、水溶性高分子化合物を更に含有する請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項4】
前記リン含有無機酸及び/またはその塩が、リン酸、ホスホン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項5】
前記リン含有有機酸及び/またはその塩が、2-アミノエチルホスホン酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン-1,1-ジホスホン酸、エタン-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1-ヒドロキシ-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1,2-ジカルボキシ-1,2-ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2-ホスホノブタン-1,2-ジカルボン酸、1-ホスホノブタン-2,3,4-トリカルボン酸、α―メチルホスホノコハク酸、及びその塩から選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項6】
前記水溶性高分子化合物が、不飽和脂肪族カルボン酸に由来する構成単位と不飽和アミドに由来する構成単位を必須構成単位とする共重合体である請求項3に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項7】
前記湿式法シリカが、粉砕工程を経て得られた湿式法シリカである請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項8】
前記研磨剤組成物BのpH値(25℃)が1.0~10.0の範囲にある請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項9】
前記研磨剤組成物A及び前記研磨剤組成物Bが、酸化剤を更に含有している請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
【請求項10】
アルミニウム合金基板の表面にニッケル-リンめっき皮膜を形成した磁気記録媒体用の磁気ディスク基板の研磨を多段研磨方式で行う際に、最終研磨工程よりも前の研磨工程で行う請求項1に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク基板の研磨方法、及び磁気ディスク基板用研磨剤組成物に関する。特に、磁気ディスクドライブの磁気ディスク基板として広く使用されている、アルミニウムハードディスク基板の研磨方法に関し、更にはアルミニウム合金基板の表面にニッケル-リンめっき皮膜を形成した磁気記録媒体用の磁気ディスク基板の研磨方法、及び当該研磨方法に使用される磁気ディスク基板用研磨剤組成物に関する。特には、アルミニウム合金基板の表面にニッケル-リンめっき皮膜を形成した磁気記録媒体用の磁気ディスク基板の研磨を多段研磨で行う研磨方法、及び当該研磨方法に使用される磁気ディスク基板用研磨剤組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。そこで、高記録密度磁気信号の検出感度を向上させる必要があり、磁気ヘッドの浮上高さをより低下し、単位記録面積を縮小する技術開発が進められている。磁気ディスク基板は、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、平滑性及び平坦性の向上(表面粗さ、うねり、ロールオフの低減)や表面欠陥の低減(残留砥粒、スクラッチ、突起、ピット等の低減)が厳しく要求されている。
【0003】
このような要求に対して、うねりが小さく、かつロールオフが小さいといった表面品質向上と生産性向上を両立させる観点から、磁気ディスク基板の研磨方法においては、2段階以上の研磨工程を有する多段研磨方式が採用されることが多い(特許文献1)。一般に、多段研磨方式の最終工程、すなわち、仕上げ工程では、表面粗さの低減、スクラッチ、突起、ピット等の傷の低減の観点から、シリカ粒子を含む研磨剤組成物が使用される。一方、それより前の研磨工程(粗研磨工程ともいう)では、生産性向上の観点から、アルミナ粒子を含む研磨剤組成物が使用される場合が多い。
【0004】
しかし、アルミニウムハードディスク基板の研磨を行う場合、アルミナ粒子はアルミニウム合金基板に比べてかなり硬度が高いため、アルミナ砥粒が基板に突き刺さったり、固着したりすることにより、それが仕上げ研磨に残留すると悪影響を与えることが問題になっていた。
【0005】
このような問題の解決策として、粗研磨工程において同一研磨機でアルミナ含有研磨剤組成物を使用した研磨と、コロイダルシリカ含有研磨剤組成物を使用した研磨を行う研磨方法が開示されている(特許文献2)。更に、アルミナ含有研磨剤組成物を使用した研磨とコロイダルシリカ含有研磨剤組成物を使用した研磨との間に砥粒を含まない洗浄液を供給する方法も開示されている(特許文献3)。更に、これらの提案のコロイダルシリカ含有研磨剤組成物を使用する際に水溶性高分子化合物を添加する方法も開示されている(特許文献4)。
【0006】
また、研磨材と研磨助剤と水を含む研磨材組成物を用いて磁気記録媒体基板を研磨する際に、アルミナ砥粒が研磨材である場合に、研磨助剤が脂肪族系有機硫酸塩であることにより研磨速度向上と表面粗さ低減が図れるという提案もなされている(特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭62―208860号公報
特開2012―25873号公報
特開2012―43493号公報
特開2020-71890号公報
国際公開第98/021289号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
磁気ディスクドライブの大容量化に伴い、基板の表面品質に対する要求特性は更に厳しくなっており、磁気ディスク基板の研磨工程において、生産性を向上させつつ、研磨後の基板表面上の残留物を低減し、表面欠陥やスクラッチを更に低減することが求められている。
【0009】
そこで本発明は、生産性を向上させつつ、多段研磨方式における粗研磨工程後の基板表面上の残留物を低減し、表面欠陥やスクラッチの低減を実現できる磁気ディスク基板の研磨方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1] 下記(1)~(3)の工程を有し、各工程(1)~(3)を同一研磨機で行う磁気ディスク基板の研磨方法。
(1)アルミナ粒子と、水とを含有する研磨剤組成物Aを研磨機に供給して、磁気ディスク基板の前段の研磨を行う工程
(2)工程(1)で得られた前記磁気ディスク基板をリンス処理する工程
(3)平均粒子径(D50)が200~600nmである湿式法シリカと、平均粒子径(D50)が10~100nmでありHeywood径で測定された体積基準の粒度分布における粒子径50nmの累積体積頻度が35%以上かつ前記粒度分布における粒子径15nmの累積体積頻度が90%以下であるコロイダルシリカと、水とを含有し、前記湿式法シリカとコロイダルシリカの割合が質量比で5:95~95:5である研磨剤組成物Bを研磨機に供給して、前記磁気ディスク基板の後段の研磨を行う工程
(【0011】以降は省略されています)

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