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公開番号2024044340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149801
出願日2022-09-21
発明の名称エンジン
出願人株式会社SUBARU
代理人弁理士法人青海国際特許事務所,個人
主分類F02F 3/24 20060101AFI20240326BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】排気行程における未燃ガスの掃気を改善したエンジンを提供する。
【解決手段】エンジンを、ピストン10の冠面部11に形成され燃焼室内とクランクケース内とを連通させる開口12と、ピストンが挿入されるシリンダの筒軸と同心又は平行に配置された回転軸回りに回動する弁体を有し開口を開閉するロータリバルブ30と、ロータリバルブを排気行程において開状態とするロータリバルブ駆動部20,100とを備える構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ピストンの冠面に形成され燃焼室内とクランクケース内とを連通させる開口と、
前記ピストンが挿入されるシリンダの筒軸と同心又は平行に配置された回転軸回りに回動する弁体を有し前記開口を開閉するロータリバルブと、
前記ロータリバルブを排気行程において開状態とするロータリバルブ駆動部と
を備えることを特徴とするエンジン。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記ロータリバルブ駆動部は、
前記ロータリバルブを開状態とする油圧が供給される第1油路と、
前記ロータリバルブを閉状態とする油圧が供給される第2油路と、
前記ピストンが設けられる気筒の行程を判別する行程判別部と、
前記行程判別部が判別した行程に応じて前記第1油路へ油圧が供給される状態と前記第2油路へ油圧が供給される状態とを切り替える油路切替部と、
前記ピストンに設けられ前記第1油路と前記第2油路との油圧の供給の切り替えに応じて前記ロータリバルブを開閉させる油圧アクチュエータとを有すること
を特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
前記油圧アクチュエータは、
前記第1油路への油圧供給に応じて前記ピストンの一方側へ変位するとともに前記第2油路への油圧供給に応じて前記ピストンの他方側へ変位する往復部材と、
前記往復部材の動きを前記ロータリバルブを回動させる回転運動に変換する動力変換部とを有すること
を特徴とする請求項2に記載のエンジン。
【請求項4】
前記開口は、前記ピストンの周方向に沿って複数設けられ、
前記ロータリバルブは、単一又は連動する弁体によって複数の前記開口を開閉すること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエンジン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、4ストロークのレシプロ内燃エンジンに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
レシプロ内燃エンジンのピストンに関する技術として、例えば特許文献1には、燃焼室からのガス圧によりピストンをシリンダの側壁内面から浮かせるエンジンにおいて、燃焼室からのガス圧を導く通路の詰りを防止するため、シリンダ側壁内面とピストン側面との隙間と燃焼室とを連通する通路をピストンに設け、この通路に隙間から燃焼室へのガスの逆流を阻止する逆止弁を配置することが記載されている。
特許文献2には、ピストンの外周面にオイルリングを取り付ける溝と、溝とピストンの内側空間とを連通するオイル戻し孔と、オイル戻し孔を開閉するシャッター、およびシャッターを駆動してオイル戻し孔を開閉する駆動部を含む開閉機構とを備え、ピストンの下降行程時にシャッターでオイル戻し孔を閉じることでデポジットの発生を抑えることが記載されている。
特許文献3には、ピストンクラウン部を上下に貫通しピストン下降行程に燃焼室側へのガスの流通を許すチェック弁を備えたブローバイガスの還流通路用孔を設け、ピストン下降行程でチェック弁が開弁することで未燃ガスが還流通路用孔を通して燃焼室に還流されるよう構成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平 4-298673号公報
特開2018-127974号公報
実開平 2-107751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エンジンのシリンダ筒内のピストン周縁部や、シリンダ壁面近傍では、壁面等による冷却により燃焼熱が奪われ、不完全燃焼や消炎が生じやすい。
こうした不完全燃焼等が発生すると、燃焼室内に未燃ガスが残留し、これが吸入空気(新気)によって冷却されると、燃焼室内にデポジットが蓄積されてしまう問題があった。
これに対し、特許文献3に記載されたように、排気行程において未燃ガスをクランクケース側へ掃気することができれば、燃焼室内でのデポジットの堆積は抑制できるが、特許文献3に記載された構成では十分な流路断面積を確保することが困難であり、さらなる掃気の改善が要望されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、排気行程における未燃ガスの掃気を改善したエンジンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係るエンジンは、ピストンの冠面に形成され燃焼室内とクランクケース内とを連通させる開口と、前記ピストンが挿入されるシリンダの筒軸と同心又は平行に配置された回転軸回りに回動する弁体を有し前記開口を開閉するロータリバルブと、前記ロータリバルブを排気行程において開状態とするロータリバルブ駆動部とを備えることを特徴とする。
これによれば、ピストン冠面に設けた開口をロータリバルブで開閉して未燃ガスの掃気を行うことにより、燃焼室側からクランクケース側への流路断面積を十分に確保することができ、未燃ガスの掃気を改善して燃焼室内のデポジットの堆積を抑制することができる。
【0006】
本発明において、前記ロータリバルブ駆動部は、前記ロータリバルブを開状態とする油圧が供給される第1油路と、前記ロータリバルブを閉状態とする油圧が供給される第2油路と、前記ピストンが設けられる気筒の行程を判別する行程判別部と、前記行程判別部が判別した行程に応じて前記第1油路へ油圧が供給される状態と前記第2油路へ油圧が供給される状態とを切り替える油路切替部と、前記ピストンに設けられ前記第1油路と前記第2油路との油圧の供給の切り替えに応じて前記ロータリバルブを開閉させる油圧アクチュエータとを有する構成とすることができる。
これによれば、ロータリバルブの開弁時期を適切に制御して上述した効果を確実に得ることができる。
【0007】
本発明において、前記油圧アクチュエータは、前記第1油路への油圧供給に応じて前記ピストンの一方側へ変位するとともに前記第2油路への油圧供給に応じて前記ピストンの他方側へ変位する往復部材と、前記往復部材の動きを前記ロータリバルブを回動させる回転運動に変換する動力変換部とを有する構成とすることができる。
これによれば、簡単な構成により油圧を用いてロータリバルブを回動させ、上述した効果を確実に得ることができる。
【0008】
本発明において、前記開口は、前記ピストンの周方向に沿って複数設けられ、前記ロータリバルブは、単一又は連動する弁体によって複数の前記開口を開閉する構成とすることができる。
これによれば、ピストンの周方向における複数箇所から未燃ガスの掃気を行うことにより、掃気効率を改善し、燃焼室内のデポジットの堆積をより効果的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明によれば、排気行程における未燃ガスの掃気を改善したエンジンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明を適用したエンジンの実施形態におけるピストンの構成を示す模式図である。
図1のピストンの冠面を燃焼室側から見た模式図である。
図1のピストンに設けられるロータリバルブを燃焼室側から見た模式図である。
実施形態のエンジンにおけるロータリバルブ制御装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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