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公開番号2024056272
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163038
出願日2022-10-11
発明の名称燃料噴射弁
出願人ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング,ROBERT BOSCH GMBH
代理人個人,個人,個人
主分類F02M 47/00 20060101AFI20240416BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】 燃料噴射弁の電磁弁において、摺動部の抵抗が増加した場合であっても、燃料噴射量が目標値からずれることを防ぐ。
【解決手段】 燃料噴射孔3を開閉するノズルニードル6と、燃料が流入する制御室10と、開閉弁20の開弁時に連通路13を介して制御室10と連通する排出室30と、を備え、制御室10内の燃料の圧力をノズルニードル6の駆動に利用する燃料噴射弁90であって、開閉弁20は、弁ニードル孔26が形成されている弁ニードル25と、弁ニードル孔26内に摺動自在に保持される圧力ピン61と、弁ニードル25と接触することによって、連通路13を閉塞する開閉弁シート部21aとを有し、電磁石43への通電時に弁ニードル25と開閉弁シート部21aとの間に形成される流路13bの断面積は、内燃機関の停止時に貫通孔13aの開閉弁シート部21a側端部と圧力ピン61との間に形成される開口部の面積よりも小さい。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関の燃焼室へ燃料を噴射する燃料噴射孔(3)が一端に形成された本体部(1)と、
前記本体部(1)の内部に往復動自在に設けられ、前記燃料噴射孔(3)を開閉するノズルニードル(6)と、
前記ノズルニードル(6)における前記燃料噴射孔(3)側とは反対側の端面である第1端面(6aa)と対向するように前記本体部(1)の内部に形成され、前記燃料が流入する制御室(10)と、
前記本体部の内部に形成され、連通路(13)を介して前記制御室(10)と連通し、前記制御室(10)に流入した前記燃料が前記連通路(13)を介して流入する排出室(30)と、
前記連通路(13)を開閉する開閉弁(20)と、
を備え、
前記制御室(10)内の前記燃料の圧力を前記ノズルニードル(6)の前記第1端面(6aa)に作用させ、当該圧力を前記ノズルニードル(6)の駆動に利用する燃料噴射弁(90)であって、
前記開閉弁(20)は、
前記本体部(1)の内部に往復動自在に設けられ、当該往復動の方向に貫通する弁ニードル孔(26)が形成されている弁ニードル(25)と、
前記弁ニードル孔(26)内に摺動自在に保持される圧力ピン(61)と、
前記本体部(1)の内部に固定され、前記弁ニードル(25)と接触することによって、前記連通路(13)を閉塞する開閉弁シート部(21a)と、
を有し、
前記弁ニードル(25)は、電磁石(43)への通電時に前記開閉弁シート部(21a)から離座することにより前記連通路(13)を解放し、
前記連通路(13)は、前記制御室(10)から前記開閉弁シート部(21a)までを貫通する貫通孔(13a)と、前記電磁石(43)への通電時に前記弁ニードル(25)と前記開閉弁シート部(21a)との間に形成される流路(13b)とを有し、
前記圧力ピン(61)は、前記内燃機関の停止時に前記貫通孔(13a)の前記開閉弁シート部(21a)側端部との間に開口部を形成し、
前記電磁石(43)への通電時に前記弁ニードル(25)と前記開閉弁シート部(21a)との間に形成される流路(13b)の断面積は、前記内燃機関の停止時に前記貫通孔(13a)の前記開閉弁シート部(21a)側端部と圧力ピン(61)との間に形成される前記開口部の面積よりも小さい、
燃料噴射弁(90)。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記貫通孔(13a)は、オリフィス(13c)を備え、前記オリフィス(13c)の流路断面積は、前記電磁石(43)への通電時に前記弁ニードル(25)と前記開閉弁シート部(21a)との間に形成される流路(13b)の断面積よりも小さい、請求項1に記載の燃料噴射弁(90)。
【請求項3】
前記内燃機関の停止時に前記貫通孔(13a)の前記開閉弁シート部(21a)側端部と前記圧力ピン(61)との間に形成される前記開口部は、前記弁ニードル孔(26)における、前記圧力ピン(61)が摺動する領域よりも内径が小さく形成された小径部(26a)に前記圧力ピン(61)が着座することにより形成される、請求項1に記載の燃料噴射弁(90)。
【請求項4】
前記内燃機関の停止時に前記貫通孔(13a)の前記開閉弁シート部(21a)側端部と前記圧力ピン(61)との間に形成される前記開口部は、前記圧力ピン(61)の、前記貫通孔(13a)の前記開閉弁シート部(21a)側端部に着座する面に形成された溝(61d)により形成される、請求項1に記載の燃料噴射弁(90)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン等の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁は、燃料を噴射する燃料噴射孔が一端に形成された本体部と、本体部の内部に往復動自在に設けられ、燃料噴射孔を開閉するノズルニードルと、を備えている。また、従来の燃料噴射弁には、ノズルニードルにおける燃料噴射孔側とは反対側の端面に燃料の圧力を作用させ、当該圧力をノズルニードルの駆動に利用する弁構造の燃料噴射弁も提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
詳しくは、このような弁構造の燃料噴射弁は、ノズルニードルの、燃料噴射孔側とは反対側の端面と対向するように本体部の内部に形成され、燃料が流入する制御室と、本体部の内部に形成され、連通路を介して制御室と連通し、制御室に流入した燃料が連通路を介して流入する排出室と、本体部の内部に配置された、連通路を開閉する電磁弁と、を備えている。電磁弁は、弁体と、通電時に弁体を引き付ける電磁石と、電磁石から遠ざかる方向へ弁体を押圧するバネと、を備えている。
【0004】
電磁弁への通電がなされない時、弁体はシート部へ着座し、制御室と排出室との連通を遮断する。電磁弁への通電がなされると、弁体は電磁石側へ引付けられることによりシート部から離座し、これにより制御室と排出室とが連通する。制御室と排出室とが連通すると、制御室内の燃料が排出室へ流出し、制御室内の燃料の圧力が低下する。これにより、制御室内の燃料によってノズルニードルを燃料噴射孔側へ押圧する力が減少するため、ノズルニードルが制御室側(燃料噴射孔とは反対側)へ移動して燃料噴射孔が開かれ、燃料噴射孔から燃焼室に燃料が噴射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-7386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
弁体には、弁体が往復動する方向に貫通する貫通孔が形成されている。貫通孔内には、圧力ピンが摺動自在に保持されている。内燃機関の運転時において、圧力ピンの連通路側の端部は、高い燃料圧力の空間内に位置しており、圧力ピンの連通路側の端部には高い燃料圧力がかかっている。一方、圧力ピンの連通路側と反対側の端部は、低い燃料圧力の空間に位置している。
【0007】
よって、内燃機関の運転時においては、圧力ピンは、連通路の燃料圧力により上昇し、圧力ピンの上部のストッパに当接する。一方、内燃機関の停止時においては、圧力ピンは、連通路を塞ぐ位置まで下降する。
【0008】
上述の弁体構造を持つ燃料噴射弁においては、経時劣化等に起因して弁体の貫通孔と圧力ピンとの間の摺動抵抗が増加し、次回の内燃機関の運転時に、圧力ピンの上昇が不十分となる、あるいは、圧力ピンが弁体に対して相対移動できない、いわゆるスティック状態となることがある。圧力ピンの上昇が不十分な状態になると、電磁弁への通電時に、圧力ピンの連通路側端部とシート部との間の燃料の流量が、弁体とシート部との間の通常時の燃料の流量を下回る恐れがある。この様な状態になると、制御室の燃料圧力の低下速度が遅くなることにより、燃料噴射の開始が遅れ、結果として燃料噴射量が目標値に対し低下する。
【0009】
弁体の貫通孔と圧力ピンとの間の摺動抵抗の増加については、いくつかの要因を挙げることができる。例えば、長期間の使用により、弁体の貫通孔と圧力ピンが摩耗し、摺動部の間隙が微小ながらも大きくなることがある。摺動部の間隙が大きくなると、圧力ピンの傾きが新品時に比べて変化し、摺動抵抗が増加することがある。
【0010】
また、長期間にわたり内燃機関が運転されないなどの理由により燃料が劣化し、その後、当該内燃機関が高負荷・高回転で運転されると、劣化した燃料が高温となり、燃料中にデポジットが生成されることがある。この様な状態で内燃機関が停止され、弁体の貫通孔と圧力ピンとの間の摺動部にデポジットが存在すると、次回の内燃機関の運転時に、弁体の貫通孔と圧力ピンとの間の摺動抵抗が増加することがある。
(【0011】以降は省略されています)

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