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公開番号2024055642
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162736
出願日2022-10-07
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20240411BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】変速時トルクダウン制御として点火遅角方式が用いられた場合に排気系の温度が上昇し、過熱抑制のための燃料増量制御が実行されることを抑制する。
【解決手段】変速時トルクダウン制御の要求があった場合に、点火遅角方式を用いた場合の所定部位の温度を予測し、その予測温度(THcat +Δtcat)、(THex+Δtex )が予め定められた上限温度THcatmax、THexmax 以上の時〔S4またはS5の判断がNO〕には、S8で燃料カット方式を選択して変速時トルクダウン制御を実施する。このため、上限温度THcatmax、THexmax を適当に定めることにより、過熱抑制制御部による燃料増量制御の実行頻度が低減され、燃料増量に起因するHCやCO等の有害ガスの増加を抑制することができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、該エンジンからの動力を駆動輪側へ伝達する自動変速機と、を備えている車両に関し、
前記自動変速機の変速時に、前記エンジンの点火時期を遅角する点火遅角方式および燃料供給を制限する燃料カット方式の何れかを用いて変速時トルクダウン制御を実施する、車両の制御装置において、
前記変速時トルクダウン制御の要求時に、前記点火遅角方式を用いた場合の前記エンジンの排気管の所定部位の温度を予測し、該所定部位の予測温度が予め定められた上限温度以上の時には前記燃料カット方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する
ことを特徴とする車両の制御装置。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記燃料カット方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する場合には、前記燃料供給を制限したまま前記エンジンの電子スロットル弁を開き制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記所定部位の温度は、前記排気管に設けられた触媒の温度であり、
前記触媒の現在温度が、前記燃料カット方式の場合に前記触媒の劣化が懸念される予め定められたリーン劣化温度以上の時には、前記予測温度が前記上限温度以上か否かに拘らず前記点火遅角方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記所定部位の温度は、前記排気管に設けられた触媒の温度、および前記エンジンに設けられたターボ式過給機のタービンを回転させる排気ガスの温度であり、
前記触媒の予測温度および前記排気ガスの予測温度をそれぞれ算出するとともに、それ等の予測温度が前記触媒および前記排気ガスについて別々に定められた前記上限温度以上か否かを判断し、何れか一方でも前記上限温度以上の時には、前記燃料カット方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記排気管の前記所定部位の温度が予め定められた過熱判定温度に達した場合に、該所定部位の過熱を抑制するために前記エンジンに対する燃料供給量を増量する燃料増量制御を行う、過熱抑制制御部を有し、
前記上限温度は、前記過熱抑制制御部による前記燃料増量制御の実行が抑制されるように前記過熱判定温度に基づいて定められる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車両の制御装置に係り、特に、自動変速機の変速時にトルクダウン制御を実施する車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
(a) エンジンと、そのエンジンからの動力を駆動輪側へ伝達する自動変速機と、を備えている車両に関し、(b) 前記自動変速機の変速時に、前記エンジンの点火時期を遅角する点火遅角方式および燃料供給を制限する燃料カット方式の何れかを用いて変速時トルクダウン制御を実施する、車両の制御装置が知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、燃料カット方式として、エンジンの一部気筒への燃料供給を停止する部分フューエルカット制御や、スロットル弁開度を小さくする閉じ制御が記載されている。また、エンジンの排気系に関わる温度が上昇した場合に、過熱を抑制するためにエンジンへの燃料供給量を増量する燃料増量制御を行う一方、変速時に燃料増量制御中の場合には、増量係数変化量に基づいて点火遅角方式と燃料カット方式とを切り替えるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-58907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、点火遅角方式を用いた変速時トルクダウン制御の実行により排気系の温度が上昇して燃料増量制御が必要となった場合には、その燃料増量により排気ガス中のHCやCO等の有害ガスが増加する可能性があり、未だ改善の余地があった。燃料カット方式によれば過熱の恐れがなく、燃料増量制御が行われる可能性は低いが、例えば吸入空気量や燃料噴射量の制御精度や応答性が悪いため、変速時トルクダウン制御の後の燃料供給再開時におけるエンジントルクの立ち上がりが遅くなり、点火遅角方式に比較して動力性能が損なわれる可能性がある。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、変速時トルクダウン制御として点火遅角方式が用いられた場合に排気系の温度が上昇し、過熱抑制のための燃料増量制御が実行されることを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) エンジンと、そのエンジンからの動力を駆動輪側へ伝達する自動変速機と、を備えている車両に関し、(b) 前記自動変速機の変速時に、前記エンジンの点火時期を遅角する点火遅角方式および燃料供給を制限する燃料カット方式の何れかを用いて変速時トルクダウン制御を実施する、車両の制御装置において、(c) 前記変速時トルクダウン制御の要求時に、前記点火遅角方式を用いた場合の前記エンジンの排気管の所定部位の温度を予測し、その所定部位の予測温度が予め定められた上限温度以上の時には前記燃料カット方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する、ことを特徴とする。
【0007】
第2発明は、第1発明の車両の制御装置において、前記燃料カット方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する場合には、前記燃料供給を制限したまま前記エンジンの電子スロットル弁を開き制御する、ことを特徴とする。
【0008】
第3発明は、第1発明の車両の制御装置において、(a) 前記所定部位の温度は、前記排気管に設けられた触媒の温度であり、(b) 前記触媒の現在温度が、前記燃料カット方式の場合に前記触媒の劣化が懸念される予め定められたリーン劣化温度以上の時には、前記予測温度が前記上限温度以上か否かに拘らず前記点火遅角方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する、ことを特徴とする。
【0009】
第4発明は、第1発明の車両の制御装置において、(a) 前記所定部位の温度は、前記排気管に設けられた触媒の温度、および前記エンジンに設けられたターボ式過給機のタービンを回転させる排気ガスの温度であり、(b) 前記触媒の予測温度および前記排気ガスの予測温度をそれぞれ算出するとともに、それ等の予測温度が前記触媒および前記排気ガスについて別々に定められた前記上限温度以上か否かを判断し、何れか一方でも前記上限温度以上の時には、前記燃料カット方式を用いて前記変速時トルクダウン制御を実施する、ことを特徴とする。
【0010】
第5発明は、第1発明の車両の制御装置において、(a) 前記制御装置は、前記排気管の前記所定部位の温度が予め定められた過熱判定温度に達した場合に、その所定部位の過熱を抑制するために前記エンジンに対する燃料供給量を増量する燃料増量制御を行う、過熱抑制制御部を有し、(b) 前記上限温度は、前記過熱抑制制御部による前記燃料増量制御の実行が抑制されるように前記過熱判定温度に基づいて定められる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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