TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024055475
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162427
出願日2022-10-07
発明の名称弁システム
出願人愛三工業株式会社
代理人弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類F02M 25/08 20060101AFI20240411BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】封鎖弁の開弁位置をより早く推定できる弁システムを提供すること。
【解決手段】弁システム1は、流体を貯留可能なタンク2と、タンク2の内圧を検出する圧力センサ6と、弁体11を有しタンク2を開閉するバルブ4と、バルブ4の弁体11をストロークさせるためのステッピングモータ12と、制御装置5を備える。制御装置5は、サイクル開始後にバルブ4を開弁方向に移動させ、バルブ4の弁体11の移動方向を反転して閉弁状態の待機位置まで移動させ、サイクルが開始してからの内圧の変化率である第1の圧力変化率を算出し、第1の圧力変化率が目標変化率よりも大きい場合にはサイクルの開始から終了までの内圧の変化率である内圧の第2の圧力変化率が目標変化率と等しくなるように待機時間を決定し、決定した待機時間が経過するまでステッピングモータ12を待機位置で停止させるように構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
弁システムであって、
流体を貯留可能なタンクと、該タンクの内圧を検出する圧力センサと、弁体を有し前記タンクを開閉するバルブと、該バルブの弁体をストロークさせるための駆動装置と、制御装置を備え、
該制御装置は、
サイクル開始後に前記バルブの弁体を開弁方向に移動させ、
前記バルブの弁体の移動方向を反転して閉弁状態の待機位置まで移動させ、
前記サイクルが開始してからの内圧の変化率である第1の圧力変化率を算出し、
前記第1の圧力変化率が目標変化率よりも大きい場合には前記サイクルの開始から終了までの内圧の変化率である第2の圧力変化率が前記目標変化率に等しくなるように待機時間を決定し、
決定した前記待機時間が経過するまで前記駆動装置を前記待機位置で待機させるように構成されている弁システム。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
請求項1に記載の弁システムであって、
前記制御装置が、
前記圧力センサにより前記タンクの内圧が一定値減少したことを検知した際に、前記バルブの弁体の移動方向を反転させるように構成されている弁システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の弁システムであって、
前記制御装置は、
前記第1の圧力変化率が前記目標変化率以下である場合には、前記待機時間を0に設定するように構成されている弁システム。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の弁システムであって、
前記制御装置が、
前記バルブの弁体を開弁方向に移動させたあと移動方向を反転させる前に前記サイクルが開始してからの内圧の変化率である第3の圧力変化率を算出し、
前記第3の圧力変化率が前記目標変化率以下である場合、前記バルブの移動方向を反転させずに開弁状態を継続させるように構成されている弁システム。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の弁システムであって、
前記サイクルの開始時に前記駆動装置への通電を開始し、前記待機時間の開始時に通電を終了し、前記変化率が前記駆動装置の通電時間に基づいて算出される弁システム。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の弁システムであって、
前記駆動装置はステッピングモータとされる弁システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、弁システムに関する。詳しくは、流体を貯留可能なタンクと、タンクを開閉可能なバルブとを備える弁システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンを備えた自動車等の車両には、燃料タンクと、その燃料タンク内で発生した燃料蒸気(ベーパ)を吸着するキャニスタとを備える蒸発燃料処理システムが搭載されている。通常、燃料タンクとキャニスタとを繋ぐベーパ通路は封鎖弁で遮断されており、キャニスタに吸着させる必要がある時にだけ封鎖弁が開かれる。特開2019-183677号公報に開示されているシステムでは、燃料タンクの内圧の変化量から推定した流量に基づいてステッピングモータを動作させ弁体の開弁量を調整する。これにより内圧の変化量を制御することで、燃料タンクからキャニスタに送られる燃料蒸気の流量を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-183677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
弁体を移動させるための駆動装置(アクチュエータ)が動作信号を受けてからの応答性が十分でない場合には精度よく制御することが困難になる。また、上述の公報に開示されているシステムのように駆動装置としてステッピングモータを用いた場合、弁体の移動方向を反転させる際に脱調防止のための待機時間を設ける必要があるため、弁体の開弁量を細かく調整するのに限界がある。そこで、駆動装置の応答性や必要な待機時間に関係なく流量制御のための圧力制御をより精度よく実施できる弁システムを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの態様としての弁システムは、流体を貯留可能なタンクと、タンクの内圧を検出する圧力センサと、弁体を有しタンクを開閉するバルブと、バルブの弁体をストロークさせるための駆動装置と、制御装置を備える。制御装置は、サイクル開始後にバルブの弁体を開弁方向に移動させ、バルブの弁体の移動方向を反転して閉弁状態の待機位置まで移動させ、サイクルが開始してからの内圧の変化率である第1の圧力変化率を算出し、第1の圧力変化率が目標変化率よりも大きい場合にはサイクルの開始から終了までの内圧の変化率である第2の圧力変化率が目標変化率に等しくなるように待機時間を決定し、決定した待機時間が経過するまで駆動装置を待機位置で待機させるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
弁システムの構成図である。
タンク内圧の変化率の制御を行うための処理のルーチンを示すフローチャートである。
閉弁後の時点までの圧力の変化率R
2
が目標変化率R
0
よりも大きい場合のタイムチャートである。
変化率R
2
が目標変化率R
0
以下である場合のタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<弁システム>
以下、種々の実施形態を図1~4を用いて説明する。弁システム1は、図1に示すように、流体を貯留する閉空間を成すタンク2と、タンク2内の流体の供給先7と、タンク2と供給先7とを繋ぐ供給路3を有する。弁システム1は、供給路3を開閉可能なバルブ4を有する。バルブ4を開くとタンク2の流体が供給路3を通って供給先7に流入する。弁システム1は、例えば水素タンクを備え燃料電池に水素燃料を供給する水素燃料供給システムに適用される。
【0008】
弁システム1は、タンク2の内圧Pを測定する圧力センサ6と、制御装置5を有する。制御装置5は、少なくとも一つのプロセッサと少なくとも一つのメモリとを有するコンピュータシステムである。制御装置5には、圧力センサ6からの測定信号が入力される。また制御装置5は、バルブ4の動作状態を制御するように制御信号を出力する。制御装置5のメモリには、バルブ4の制御のための各種プログラムや各種データ(マップを含む)が記憶されている。メモリに記憶されているプログラムがプロセッサで実行されることで、以下に説明する制御が実現される。例えば、バルブ4を通した流体の流量制御は、プログラムが実行されることによって実現される機能の一つである。
【0009】
<バルブ>
バルブ4は、図1に示すように、弁体11と、この弁体11をストロークさせる駆動装置(アクチュエータ)とを有する。駆動装置は例えばロータとステータを備えるステッピングモータ12と、弁体11と一体に組み付けられた出力軸13を有する。出力軸13の表面には雄ねじが形成され、雌ねじが形成されたステッピングモータ12のロータと螺合した状態に組み付けられる。このため出力軸13は、ロータの回転により、軸方向(上下方向)に動く。出力軸13の上下移動に伴い、弁体11も上下に移動する。
【0010】
また、弁体11の下面にはゴム状のシール部材14が設けられている。弁体11がステッピングモータ12により下降すると、シール部材14が供給路3の座部3aに上方から押し付けられる。これにより、弁体11が供給路3を適切に遮断して、タンク2を封鎖することができる。そして、弁体11が上昇してシール部材14が座部3aから離されることで、上流路3bと下流路3cとが連通状態となる。これにより、タンク2から供給先7に向かって流体が流れるようになる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

愛三工業株式会社
弁装置
8日前
愛三工業株式会社
バルブ装置
7日前
愛三工業株式会社
バルブ装置
8日前
愛三工業株式会社
バルブ装置
8日前
愛三工業株式会社
弁システム
14日前
愛三工業株式会社
流路切替装置
2日前
愛三工業株式会社
流路切替装置
9日前
愛三工業株式会社
配車システム
14日前
愛三工業株式会社
流路切替装置
23日前
愛三工業株式会社
燃料電池システム
8日前
愛三工業株式会社
情報通信システム
14日前
愛三工業株式会社
二輪車用スタンド装置
14日前
愛三工業株式会社
流体制御装置
20日前
株式会社クボタ
エンジン
17日前
個人
増設・ロータリーエンジン
27日前
個人
水素バーナー発電機及び発電システム
7日前
本田技研工業株式会社
内燃機関
21日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
7日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関
9日前
株式会社アイシン
内燃機関
22日前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
1日前
トヨタ自動車株式会社
EGRガス分配管
1日前
トヨタ自動車株式会社
車両駆動装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両制御装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の冷却構造
23日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の排気装置
8日前
日本製鉄株式会社
クランク軸
21日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
21日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
14日前
本田技研工業株式会社
車両
22日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関制御装置
21日前
ダイハツ工業株式会社
自動車用内燃機関
今日
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
23日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の点火時期制御装置
21日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の点火時期制御装置
27日前
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両の排気装置
23日前
続きを見る