TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024055213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161962
出願日2022-10-06
発明の名称運搬車両の管理システム
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人開知
主分類F02D 29/02 20060101AFI20240411BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】汎用性の高い情報に基づいて、運搬車両の機器の劣化状態を判定し、その判定結果を出力可能な運搬車両の管理システムを提供する。
【解決手段】運搬車両の管理システムは、運搬車両の機器の劣化状態を判定する処理装置を備える。処理装置は、少なくとも運搬車両の車速、路面勾配、および積載量に基づいて、運搬車両の走行時における運搬車両の消費エネルギである車両エネルギを算出し、パワートレインが作動しているときの車両エネルギおよび運搬車両の投入エネルギに基づいて、パワートレインの効率を算出し、パワートレインの効率と、補機が作動しているときの運搬車両の投入エネルギとに基づいて、補機が作動しているときの運搬車両の消費エネルギである補機エネルギを算出し、補機エネルギに基づいて、補機を含む補機システムの劣化状態を判定し、補機システムの劣化状態の判定結果を通知装置に出力する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
動力源を含むパワートレインと、前記動力源により駆動される補機とを備える運搬車両を管理する運搬車両の管理システムにおいて、
前記運搬車両の機器の劣化状態を判定する処理装置を備え、
前記処理装置は、
少なくとも前記運搬車両の車速、路面勾配、および積載量に基づいて、前記運搬車両の走行時における前記運搬車両の消費エネルギである車両エネルギを算出し、
前記パワートレインが作動しているときの前記車両エネルギおよび前記運搬車両の投入エネルギに基づいて、前記パワートレインの効率を算出し、
前記パワートレインの効率と、前記補機が作動しているときの前記運搬車両の投入エネルギとに基づいて、前記補機が作動しているときの前記運搬車両の消費エネルギである補機エネルギを算出し、
前記補機エネルギに基づいて、前記補機を含む補機システムの劣化状態を判定し、
前記補機システムの劣化状態の判定結果を通知装置に出力する
ことを特徴とする運搬車両の管理システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の運搬車両の管理システムにおいて、
前記処理装置は、
前記補機エネルギと前記パワートレインの効率に基づいて、前記パワートレインの劣化状態を判定し、
前記パワートレインの劣化状態の判定結果を前記通知装置に出力する
ことを特徴とする運搬車両の管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の運搬車両の管理システムにおいて、
前記処理装置は、
前記動力源がエンジンである場合、前記エンジンで消費される燃料量と燃料の低位発熱量に基づいて、前記投入エネルギを算出し、
前記動力源がバッテリである場合、前記バッテリの電力量に基づいて、前記投入エネルギを算出する
ことを特徴とする運搬車両の管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の運搬車両の管理システムにおいて、
前記運搬車両は、荷台と、前記荷台を駆動させる油圧シリンダと、前記油圧シリンダに作動油を供給する油圧ポンプと、を備え、
前記補機は前記油圧ポンプであり、
前記補機が作動しているときとは、前記油圧ポンプから吐出される作動油により前記油圧シリンダによって前記荷台をダンプ動作させる指令が出力されているときである
ことを特徴とする運搬車両の管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の運搬車両の管理システムにおいて、
前記処理装置は、前記運搬車両が空荷走行しているときの前記運搬車両の車速、路面勾配、および積載量に基づいて、前記車両エネルギを算出する
ことを特徴とする運搬車両の管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の運搬車両の管理システムにおいて、
前記運搬車両は、車両本体に設けられた昇降可能な集電装置を道路に沿って設けられたトロリ線に接触させ、前記トロリ線から電力を受けて走行可能なダンプトラックであり、
前記パワートレインは、前記動力源としてのエンジンと、前記エンジンによって駆動される発電機と、前記発電機により発生する電力によって駆動される走行モータと、を有し、
前記処理装置は、
前記トロリ線から前記集電装置を介して前記パワートレインに電力が供給されることにより前記運搬車両が走行しているときの前記車両エネルギおよび前記投入エネルギに基づいて、前記運搬車両のトロリ走行時の前記パワートレインの効率であるトロリパワトレ効率を算出し、
前記トロリパワトレ効率に基づいて、前記発電機または前記集電装置の劣化状態を判定し、その判定結果を前記通知装置に出力する
ことを特徴とする運搬車両の管理システム。
【請求項7】
請求項4に記載の運搬車両の管理システムにおいて、
前記処理装置は、
前記積載量が重量閾値以上であるか否かを判定し、
前記積載量が前記重量閾値以上である状態で、前記荷台をダンプ動作させる指令が出力されたときには、前記パワートレインの効率と、前記補機が作動しているときの前記投入エネルギとに基づいて、前記補機エネルギを算出し、
前記積載量が前記重量閾値未満である状態で、前記荷台をダンプ動作させる指令が出力されたときには、前記補機エネルギを算出しない
ことを特徴とする運搬車両の管理システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、作業現場で鉱石等を運搬するダンプトラック等の運搬車両を管理する管理システムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
作業現場で作業を行う作業機械の稼働情報を収集し、作業機械に搭載される機器のメンテナンスの時期に関する情報を算出する技術が知られている(特許文献1参照)。特許文献1には、作業機械のエンジン、メインポンプ、油圧アクチュエータのうちの少なくとも1つの機器についての積算仕事量を演算し、演算した積算仕事量に基づいて、機器のメンテナンスの時期に関する情報を算出するメンテナンス情報管理装置が開示されている。
【0003】
このメンテナンス情報管理装置は、エンジンの出力トルクおよびエンジンの出力回転数に基づいて、エンジンの仕事率を算出する。また、メンテナンス情報管理装置は、油圧ポンプの吐出流量および吐出圧力に基づいて、油圧ポンプの仕事率を算出する。メンテナンス情報管理装置は、算出した各仕事率に関してそれぞれ経過時間で積算して、各機器の仕事量(積算仕事量)を算出する。メンテナンス情報管理装置は、積算仕事量が交換基準仕事量を超えた場合に、メンテナンス情報として、交換を促す旨の表示を表示装置に表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-25521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、エンジンの出力トルクおよび出力回転数、ならびに油圧ポンプの吐出流量などは、機器の特性の分析に利用可能な秘匿性の高い情報である。このため、管理システムにおいて、これらの秘匿性の高い情報を収集できない場合がある。この場合、特許文献1に記載の技術では、機器の仕事率を算出することができず、メンテナンス時期に関する情報を算出することができない。
【0006】
本発明は、容易に取得が可能な汎用性の高い情報に基づいて、運搬車両の機器の劣化状態を判定し、その判定結果を出力可能な運搬車両の管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様による運搬車両の管理システムは、動力源を含むパワートレインと、前記動力源により駆動される補機とを備える運搬車両を管理する運搬車両の管理システムにおいて、前記運搬車両の機器の劣化状態を判定する処理装置を備え、前記処理装置は、少なくとも前記運搬車両の車速、路面勾配、および積載量に基づいて、前記運搬車両の走行時における前記運搬車両の消費エネルギである車両エネルギを算出し、前記パワートレインが作動しているときの前記車両エネルギおよび前記運搬車両の投入エネルギに基づいて、前記パワートレインの効率を算出し、前記パワートレインの効率と、前記補機が作動しているときの前記運搬車両の投入エネルギとに基づいて、前記補機が作動しているときの前記運搬車両の消費エネルギである補機エネルギを算出し、前記補機エネルギに基づいて、前記補機を含む補機システムの劣化状態を判定し、前記補機システムの劣化状態の判定結果を通知装置に出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、容易に取得が可能な汎用性の高い情報に基づいて、運搬車両の機器の劣化状態を判定し、その判定結果を出力可能な運搬車両の管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の第1実施形態に係る鉱山管理システムの全体像を示す図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係る鉱山管理システムおよび鉱山管理システムの管理対象であるダンプトラックの構成の一例を示す図である。
図3は、鉱山管理システムの処理装置の機能ブロック図である。
図4は、ダンプトラックの状態変化の一例を示す図である。
図5は、ホイストシリンダの上げ動作時の燃料噴射量、およびボディアングルの時系列変化の一例について示す図である。
図6は、車両エネルギの算出方法の一例を示す図である。
図7は、劣化している機器の特定方法について説明する図である。
図8は、本発明の第1実施形態に係る処理装置により実行される劣化判定処理の流れの一例について示すフローチャートである。
図9Aは、表示端末装置に表示される画面例であり、複数のダンプトラックの補機エネルギの棒グラフを示す。
図9Bは、表示端末装置に表示される画面例であり、複数のダンプトラックの空荷パワトレ効率の棒グラフを示す。
図10Aは、表示端末装置に表示される画面例であり、補機エネルギのトレンドを示す。
図10Bは、表示端末装置に表示される画面例であり、空荷パワトレ効率のトレンドを示す。
本発明の第1実施形態の変形例1に係る処理装置により実行される劣化判定処理の一例について示すフローチャートである。
本発明の第1実施形態の変形例2に係る鉱山管理システムの管理対象であるダンプトラックの構成の一例を示す図である。
図13は、本発明の第2実施形態に係る鉱山管理システムの管理対象であるダンプトラックの構成の一例を示す図である。
図14は、本発明の第2実施形態に係る処理装置により実行される劣化判定処理の一例について示すフローチャートである。
図15は、本発明の第2実施形態に係る処理装置により実行される劣化判定処理の別の例について示すフローチャートである。
図16は、劣化状態の判定結果の出力例を示す図であり、複数の運搬車両の補機エネルギ、空荷パワトレ効率、およびトロリパワトレ効率を示す。
図17は、劣化状態の判定結果の出力例を示す図であり、複数の運搬車両の劣化部位を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
図1から図10Bを用いて、本発明の第1実施形態に係る鉱山管理システム200について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る鉱山管理システム200の全体像を示す図である。鉱山管理システム200は、複数の鉱山機械(作業機械)101~103を管理する。鉱山管理システム200は、まとめて管理される同一の鉱山エリア100を走行する複数の鉱山機械101~103からそれぞれの位置情報および稼働情報を収集し、記憶するデータベース201(例えばデータベース)と、各鉱山機械101~103の位置情報および稼働情報を基に鉱山の生産性指標を算出するとともに、鉱山機械101~103の機器の劣化状態を判定する処理装置202(例えばサーバ)と、生産性指標および劣化状態等の情報をダッシュボード形式で表示画面に表示する表示端末装置203(例えばノートパソコン)と、を備えている。表示端末装置203は、鉱山管理システム200のユーザに対して、鉱山機械101~103の機器の劣化状態の判定結果を通知する通知装置として機能する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日立建機株式会社
建設機械
8日前
日立建機株式会社
作業機械
14日前
日立建機株式会社
作業機械
15日前
日立建機株式会社
作業機械
14日前
日立建機株式会社
作業機械
17日前
日立建機株式会社
建設機械
14日前
日立建機株式会社
電動運搬車両
14日前
日立建機株式会社
電動作業車両
16日前
日立建機株式会社
電流制御装置
16日前
日立建機株式会社
故障予測装置
14日前
日立建機株式会社
ダンプトラック
14日前
日立建機株式会社
建設機械用部品
14日前
日立建機株式会社
作業情報記録装置
9日前
日立建機株式会社
在庫配置案決定装置
15日前
日立建機株式会社
アラーム集約システム
16日前
日立建機株式会社
運搬車両の管理システム
14日前
日立建機株式会社
電動式作業機械の制御装置
16日前
日立建機株式会社
鉱山車両自律走行システム
14日前
日立建機株式会社
作業機械の自動運転制御システム
16日前
日立建機株式会社
建設機械のレンタル管理システム
14日前
日立建機株式会社
ギヤシャフト及びトランスミッション
16日前
株式会社クボタ
エンジン
17日前
個人
増設・ロータリーエンジン
27日前
個人
水素バーナー発電機及び発電システム
7日前
本田技研工業株式会社
内燃機関
21日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
7日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関
9日前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
1日前
株式会社アイシン
内燃機関
22日前
トヨタ自動車株式会社
EGRガス分配管
1日前
トヨタ自動車株式会社
車両駆動装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両制御装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の冷却構造
23日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の排気装置
8日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
21日前
日本製鉄株式会社
クランク軸
21日前
続きを見る