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公開番号2024043772
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022148947
出願日2022-09-20
発明の名称ピストン
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人
主分類F02F 3/00 20060101AFI20240326BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ピストン内部に充填された粒子の凝集を抑制して振動抑制機能を効果的に発揮することが可能なピストンの提供を目的とする。
【解決手段】ピストン1は、ピストン本体20の空間部30の内部に充填された粉粒体40と、空間部30の内部に配置され、ピストン1の往復移動に伴って粉粒体40が空間部30の内部で往復移動する際に粉粒体40を分散する分散フレーム50とを備える。分散フレーム50は、往復動方向に対して交差する方向に延びる少なくとも1つ以上の梁部材51、52を備えている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンのシリンダ内で所定の往復動方向に往復移動するピストンであって、
内部に空間部が形成されたピストン本体と、
前記空間部の内部で移動可能な充填率で前記空間部に充填された粉粒体と、
前記空間部の内部に配置され、前記ピストンの往復移動に伴って前記粉粒体が前記空間部の内部で往復移動する際に前記粉粒体を分散する分散フレームと
を備え、
前記分散フレームは、前記往復動方向に対して交差する方向に延びる少なくとも1つ以上の梁部材を備えていることを特徴とするピストン。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
請求項1記載のピストンにおいて、
前記梁部材は、平面視で互いに交差して延びるように複数配置されている、
ことを特徴とするピストン。
【請求項3】
請求項2記載のピストンにおいて、
前記ピストン本体は、前記往復動方向から見て前記空間部と重なる位置にエンジンのコネクティングロッドと当該ピストン本体とを結合するピストンピンが挿入されるピンボス部を備え、
複数の前記梁部材が交差する交点は、前記往復動方向から見て前記ピンボス部と重なる位置にある、
ことを特徴とするピストン。
【請求項4】
請求項3記載のピストンにおいて、
交差する前記梁部材のうちの1本の前記梁部材は、前記ピンボス部に沿って延びる、
ことを特徴とするピストン。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のピストンにおいて、
前記分散フレームは、前記往復動方向に延びる柱部材をさらに備える、
ことを特徴とするピストン。
【請求項6】
請求項1に記載のピストンにおいて、
前記分散フレームは、平面視において互いに直交して延びる2本の前記梁部材と、2本の前記梁部材の交点を通って前記往復動方向に延びる柱部材とによって構成された面心立方構造である、
ことを特徴とするピストン。
【請求項7】
請求項1に記載のピストンにおいて、
前記分散フレームは、立方体における中心を通る4本の対角線に沿って延びる4本の前記梁部材によって構成された体心立方構造である、
ことを特徴とするピストン。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項に記載のピストンにおいて、
前記粉粒体の前記充填率は、前記空間部の容積に占める体積割合として、35~50%である、
ことを特徴とするピストン。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか1項に記載のピストンにおいて、
前記分散フレームが前記空間部の内部で占める容積率は、15%以下である、
ことを特徴とするピストン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンのシリンダ内で往復移動するピストンに関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
シリンダ内に往復動可能に収容されるピストンを備えたエンジン(レシプロエンジン)では、燃費向上と出力確保の観点から、圧縮比を大きくするとともにピストンの慣性重量を低減することが考えられる。ここで、慣性重量の低減のためには、従来からピストン内部に空間部を設けて軽量化が図られている。ただし、燃焼圧力の最大値を高めると、ピストンに生じる振動からエンジンの振動や騒音がともに大きくなる。そのため、起振源となるピストンは、軽量化とともに振動抑制も要求される。
【0003】
起振源となるピストンの軽量化および振動抑制の両立を図る従来の構造として、特許文献1に記載されているように、ピストンの空間部に粒子状充填材を移動可能な充填率で充填した構造が提案されている。この構造では、ピストンの往復移動中に、粒子状充填材が空間部内部を移動することによって、ピストンで生じる振動のエネルギーを粒子状充填材同士の摩擦による熱エネルギーに変換し、それにより、ピストンの振動を減衰させることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-186722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のようなピストンの空間部に充填された粒子状充填材を用いてピストンに生じる振動を減衰させる構造では、ピストンの往復移動中に粒子状充填材が凝集してほぼ一体の塊となって空間部内部で往復移動する現象が生じる。このため、粒子状充填材同士の摩擦による振動抑制機能が効果的に発揮できない。
【0006】
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、ピストン内部に充填された粒子の凝集を抑制して振動抑制機能を効果的に発揮することが可能なピストンの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために本発明のピストンは、エンジンのシリンダ内で所定の往復動方向に往復移動するピストンであって、内部に空間部が形成されたピストン本体と、前記空間部の内部で移動可能な充填率で前記空間部に充填された粉粒体と、前記空間部の内部に配置され、前記ピストンの往復移動に伴って前記粉粒体が前記空間部の内部で往復移動する際に前記粉粒体を分散する分散フレームとを備え、前記分散フレームは、前記往復動方向に対して交差する方向に延びる少なくとも1つ以上の梁部材を備えていることを特徴とする。
【0008】
上記のピストンは、ピストン本体の空間部に粉粒体が充填された構成において、粉粒体を分散する分散フレームを備えている。分散フレームは、ピストンの往復動方向に対して交差する方向に延びる少なくとも1つ以上の梁部材を備えている。このため、ピストンの往復移動中では、粉粒体が空間部における往復動方向の端部に一時的に集まっても粉粒体が往復動方向に移動する途中で当該粉粒体が分散フレームの梁部材に衝突することにより粉粒体の分散を促進するとともに粉粒体の移動方向を変えることが可能になる。これにより、粉粒体の凝集を抑制するとともに粉粒体間の摩擦を増幅させるので、ピストンの振動抑制機能を効果的に発揮することが可能である。
【0009】
上記のピストンにおいて、前記梁部材は、平面視で互いに交差して延びるように複数配置されているのが好ましい。
【0010】
かかる構成によれば、梁部材は、平面視で互いに交差して延びるように複数配置されているので、梁部材が空間部の広範囲にわたって平面的に張り巡らされる。そのため、粉粒体が往復動方向に移動する途中に複数の梁部材うちのいずれかに確実に衝突して粉粒体を分散させることが可能になり、減衰効果を確実に高めることが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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