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公開番号2024042236
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146818
出願日2022-09-15
発明の名称可溶化剤および可溶化溶液
出願人学校法人近畿大学,日油株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 47/40 20060101AFI20240321BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】難水溶性物質を、水または水溶液に溶解させることができる可溶化剤および該剤を含有する可溶化溶液を提供することである。
【解決手段】、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有する共重合体が難水溶性物質可溶化剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有し、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)のモル比n及びカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)のモル比mがn/(n+m)=0.50~0.90かつm/(n+m)=0.10~0.50である共重合体を含む、難水溶性物質用可溶化剤。
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(式(A)中、xは1~3の整数、kは6~8の整数を示す。)
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続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
前記難水溶性物質がインドメタシン、レバミピド、シロスタゾール及びトラニラストからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1に記載の可溶化剤。
【請求項3】
請求項1または2に記載の可溶化剤並びに水若しくは水溶液を含む、難水溶性物質用可溶化溶液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、難水溶性物質のための可溶化剤および可溶化溶液に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
難水溶性物質の水に対する溶解性を向上させることは、洗剤や塗料、化粧品、医薬品等の分野において重要な課題である。従来、これらの難水溶性物質の水への溶解性を向上させる方法の一つとして、シクロデキストリンを用いた方法が知られている。
シクロデキストリンは、α-D-グルコース単位から構成される環状化合物であり、疎水性物質を分子内に取り込み包摂化合物を形成する。シクロデキストリンは、このような包接作用を利用して難水溶性物質を包摂することで可溶化することが知られているが、水や有機溶媒への溶解性が低く、十分にその可溶化能を発揮できない場合がある。そのため、各種化学修飾法により置換基を導入することで溶解性を改善したヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンやメチル-β-シクロデキストリンのような様々なシクロデキストリン誘導体が合成され、可溶化剤として使用されている(特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-63965
特許第4028009号
特許第6625206号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シクロデキストリン誘導体を用いた難水溶性物質を可溶化した製剤の開発が行われているが、難水溶性物質のさらなる可溶化を可能とする可溶化剤を開発する余地があった。
そこで、本発明の課題は、難水溶性物質を、水または水溶液に溶解させることができる可溶化剤および該剤を含有する可溶化溶液を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有する共重合体が難水溶性物質可溶化剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有し、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)のモル比n及びカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)のモル比mがn/(n+m)=0.50~0.90かつm/(n+m)=0.10~0.50であり、数平均分子量が5,000~500,000である共重合体を含む、難水溶性物質用可溶化剤。
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(式(A)中、xは1~3の整数、kは6~8の整数を示す。)
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〔2〕前記難水溶性物質がインドメタシン、レバミピド、シロスタゾール及びトラニラストからなる群から選ばれる少なくとも一つである前記〔1〕に記載の可溶化剤。
〔3〕〕前記〔1〕または〔2〕に記載の可溶化剤並びに水若しくは水溶液を含む、難水溶性物質用可溶化溶液。
【発明の効果】
【0007】
本発明の可溶化剤は、難水溶性物質の水または水溶液への溶解性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、好ましい数値範囲(例えば、濃度や重量・数平均分子量の範囲)を段階的に記載した場合、各下限値および上限値は、それぞれ独立して組み合わせることができる。例えば、「好ましくは10以上、より好ましくは20以上、そして、好ましくは100以下、より好ましくは90以下」という記載において、「好ましい下限値:10」と「より好ましい上限値:90」とを組み合わせて、「10以上90以下」とすることができる。また、例えば、「好ましくは10~100、より好ましくは20~90」という記載においても、同様に「10~90」とすることができる。
【0009】
「難水溶性物質」
本発明において「難水溶性物質」とは、その水溶性が、第十七改正日本薬局方に記載される「やや溶けにくい」、「溶けにくい」、「極めて溶けにくい」、「ほとんど溶けない」のいずれかに当てはまる物質を意味する。なお、第十七改正日本薬局方での上記水溶性は、次の基準により判定される。
対象物が固形の場合は粉末とした後、水中に入れ、20±5℃で5分ごとに強く30秒間振り混ぜて、30分以内に溶ける度合いを検討し、対象物1gまたは1mLを溶かすのに要する水の量が30mL以上100mL未満のものを「やや溶けにくい」、100mL以上1,000mL未満のものを「溶けにくい」、1,000mL以上10,000mL未満のものを「極めて溶けにくい」、10,000mL以上のものを「ほとんど溶けない」と判定する。
本発明の「難水溶性物質」は、以下の実施例で示されるシロスタゾール、トラニラスト、インドメタシン、レバミピドに加えて、ケトプロフェン、デキサメタゾン、フルオロメトロン、イブプロフェン、ニルバジピン、イルベサルタンなどを例示することができる。
【0010】
「難水溶性物質用可溶化剤」
本発明の「難水溶性物質用可溶化剤」とは、以下で説明する、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有する共重合体(P)を含み、難水溶性物質を水または水溶液(例えば、緩衝液、点眼液、外用液、点鼻液、注射液等)に溶解させるために用いられる剤を意味する。
本発明の難水溶性物質用可溶化剤中の共重合体(P)の含有量は、可溶化剤全体に対して、好ましくは50~100質量%である。本発明の可溶化剤は、より好ましくは共重合体(P)からなる。
本発明の難水溶性物質用可溶化剤は、難水溶性物質の溶解度を増加させるために使用される添加剤として使用可能である。具体的には、本発明の可溶化剤は、点眼剤、外用剤、注射剤、経口剤などに難水溶性物質を溶解させる用途で使用することができる。
さらに、本発明の難水溶性物質用可溶化剤は、水に溶解しにくい化合物や薬物を溶解するために添加される他の可溶化剤及び各種界面活性剤等を含んでも良い。
本発明の難水溶性物質用可溶化剤を用いて難水溶性物質を溶解させる方法としては、例えば、本発明の難水溶性物質用可溶化剤並びに水若しくは水溶液を混合して、以下で説明する難水溶性物質用可溶化溶液を調製する。難水溶性物質自体または難水溶性物質を含む混合物を難水溶性物質用可溶化溶液に加えて、攪拌する方法等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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