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公開番号2024037443
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-19
出願番号2022142316
出願日2022-09-07
発明の名称疲労度推定方法
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G01N 23/2055 20180101AFI20240312BHJP(測定;試験)
要約【課題】転動部品の疲労度を高い精度で推定する。
【解決手段】疲労度推定方法では、以下の工程を実施する。すなわち、転動部品の疲労部にX線を照射することで得られるX線分析値と転動部品の疲労度との関係を示す第1関係を入手する工程(S10)を実施する。第1関係は、転動部品の硬度に応じて変化する係数を含む。当該係数と、転動部品の硬度に対応する指標との関係を示す第2関係を入手する工程(S20)を実施する。疲労度を推定する対象である被推定転動部品から、上記指標の第1測定データを得る工程(S30)を実施する。第1測定データと第2関係とに基づき係数を決定し、決定された当該係数に基づき、被推定転動部品の疲労度を得るための特定第1関係を決定する工程(S40)を実施する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
転動部品の疲労部にX線を照射することで得られるX線分析値と前記転動部品の疲労度との関係を示し、前記転動部品の硬度に応じて変化する係数を含む第1関係を入手する工程と、
前記係数と、前記転動部品の硬度に対応する指標との関係を示す第2関係を入手する工程と、
疲労度を推定する対象である被推定転動部品から、前記指標の第1測定データを得る工程と、
前記第1測定データと前記第2関係とに基づき前記係数を決定し、決定された前記係数に基づき、前記被推定転動部品の疲労度を得るための特定第1関係を決定する工程と、を備える、疲労度推定方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記指標は前記転動部品の硬度データであり、
前記第1測定データを得る工程では、前記第1測定データとして前記被推定転動部品の硬度データを測定する、請求項1に記載の疲労度推定方法。
【請求項3】
前記指標は前記転動部品のX線測定で得られる半価幅データであり、
前記第1測定データを得る工程では、前記第1測定データとして前記被推定転動部品の半価幅データを測定する、請求項1に記載の疲労度推定方法。
【請求項4】
前記第2関係を入手する工程は、
互いに異なる硬度を有する複数の前記転動部品のそれぞれについて、前記第1関係を求める工程と、
複数の前記転動部品のそれぞれに関する前記第1関係における前記係数と、複数の前記転動部品の前記硬度とに基づき前記第2関係を決定する工程とを含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の疲労度推定方法。
【請求項5】
前記被推定転動部品について、前記X線分析値に対応する第2測定データを得る工程と、
前記第2測定データと、前記特定第1関係とに基づき、前記被推定転動部品の疲労度を決定する工程と、を備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の疲労度推定方法。
【請求項6】
前記X線分析値は、前記転動部品の疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度のばらつきデータと、前記ばらつきデータの初期値との比、前記ばらつきデータと前記ばらつきデータの前記初期値との差、前記ばらつきデータと、前記転動部品の前記疲労部とは異なる部分である非疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の第1比較用ばらつきデータとの比、前記ばらつきデータと前記第1比較用ばらつきデータとの差、前記ばらつきデータと、前記転動部品の前記疲労部において疲労が生じていない深さの領域にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の第2比較用ばらつきデータとの比、前記ばらつきデータと前記第2比較用ばらつきデータとの差、前記ばらつきデータの標準偏差、前記転動部品の前記疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の最大値と最小値との差、前記転動部品の前記疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の最大値と平均値との差、前記転動部品の前記疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の最小値と平均値との差、からなる群から選択される1つのデータである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の疲労度推定方法。
【請求項7】
前記X線分析値は、前記転動部品の疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度のばらつきデータと、前記ばらつきデータの初期値との比、前記ばらつきデータと前記ばらつきデータの前記初期値との差、前記ばらつきデータと、前記転動部品の前記疲労部とは異なる部分である非疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の第1比較用ばらつきデータとの比、前記ばらつきデータと前記第1比較用ばらつきデータとの差、前記ばらつきデータと、前記転動部品の前記疲労部において疲労が生じていない深さの領域にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の第2比較用ばらつきデータとの比、前記ばらつきデータと前記第2比較用ばらつきデータとの差、前記ばらつきデータの標準偏差、前記転動部品の前記疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の最大値と最小値との差、前記転動部品の前記疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の最大値と平均値との差、前記転動部品の前記疲労部にX線を照射することで得られる環状の回折X線の中心角に対する回折強度の最小値と平均値との差、からなる群から選択される2以上のデータから求められる評価値である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の疲労度推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、疲労度推定方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、転動部品の疲労度を推定する方法が提案されている。たとえば、特開2019-207157号公報では、転動部品に関するX線分析値と転動部品の疲労度との相関関係に基づき、当該X線分析値の測定データから転動部品の疲労度を推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-207157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した疲労度の推定方法では、予めX線分析値と疲労度との相関関係を求めたときに用いた試験片の材質と、疲労度を推定する対象である転動部品の材質とが同等では無い場合に、疲労度の推定精度が低くなる恐れがある。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、本開示の目的は、転動部品の疲労度を高い精度で推定することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従った疲労度推定方法では、以下の工程を実施する。すなわち、転動部品の疲労部にX線を照射することで得られるX線分析値と転動部品の疲労度との関係を示す第1関係を入手する工程を実施する。第1関係は、転動部品の硬度に応じて変化する係数を含む。当該係数と、転動部品の硬度に対応する指標との関係を示す第2関係を入手する工程を実施する。疲労度を推定する対象である被推定転動部品から、上記指標の第1測定データを得る工程を実施する。第1測定データと第2関係とに基づき、被推定転動部品の疲労度を推定するための第1関係である特定第1関係に含まれる係数を決定することで、被推定転動部品の疲労度を得るための特定第1関係を決定する工程を実施する。
【発明の効果】
【0007】
上記によれば、転動部品の疲労度を高い精度で推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施の形態に係る疲労度推定方法を説明するためのフローチャートである。
本実施の形態に係る疲労度推定方法を説明するためのフローチャートである。
本実施の形態に係る疲労度推定方法の具体例を説明するためのフローチャートである。
X線分析値と疲労度との関係を示すグラフである。
図4に示したX線分析値と疲労度との関係を示すグラフの傾きと硬さとの関係を示すグラフである。
X線分析値と疲労度との関係を示すグラフである。
図4に示したX線分析値と疲労度との関係を示すグラフの傾きと半価幅との関係を示すグラフである。
本実施の形態に係る疲労度推定方法の具体例を説明するためのフローチャートである。
二円筒試験機の構成を示す概略図である。
X線分析値と疲労度との関係を示す近似線の傾きと硬さとの関係を示すグラフである。
X線分析値と疲労度との関係を示す近似線の傾きと半価幅との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
【0010】
<疲労度推定方法の概略構成>
図1および図2は、本実施の形態に係る疲労度推定方法を説明するためのフローチャートである。図1および図2に示されるように、本実施の形態に係る疲労度推定方法は、使用中の転動部品におけるX線回折環の分析結果から軌道面での疲労度を推定する。疲労度の推定には,予め複数の異なる材質の試験片を用いて転動疲労試験を実施して得られたX線分析値と疲労度との関係を用いる。本実施の形態では、転動部品の疲労度を推定する際には、疲労進行速度への影響が大きい硬さの影響を補正する。この結果、例えば高温焼き戻しなどの耐熱処理を行った影響で、通常の転動部品よりも硬さが低い転動部品に対する疲労度推定を高い精度で実施できる。以下、図1および図2を用いて、本実施の敬愛に係る疲労度推定方法の基本的な構成を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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