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公開番号2024037358
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-19
出願番号2022142162
出願日2022-09-07
発明の名称汚染土壌の原位置浄化方法
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B09C 1/06 20060101AFI20240312BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】本発明は、加熱処理における加熱効率をより高められる汚染土壌の原位置浄化方法を目的とする。
【解決手段】汚染物質で汚染された汚染土壌が存在する処理対象領域A1よりも浅い位置に存在する地下水を揚水井戸10で揚水する揚水工程と、前記揚水工程の後に処理対象領域A1の少なくとも一部に加熱井戸で加熱処理を施す加熱工程と、前記加熱処理により生じた前記汚染物質を含む流体の少なくとも一部を吸引井戸20で吸引する吸引工程と、を有する、汚染土壌の原位置浄化方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
汚染物質で汚染された汚染土壌が存在する処理対象領域よりも浅い位置に存在する地下水を揚水井戸で揚水する揚水工程と、
前記揚水工程の後に前記処理対象領域の少なくとも一部に加熱井戸で加熱処理を施す加熱工程と、
前記加熱処理により生じた前記汚染物質を含む流体の少なくとも一部を吸引井戸で吸引する吸引工程と、を有する、汚染土壌の原位置浄化方法。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記揚水井戸の掘削孔と、前記加熱井戸の掘削孔とが同じである、請求項1に記載の汚染土壌の原位置浄化方法。
【請求項3】
前記加熱工程における加熱温度が60℃以上である、請求項1又は2に記載の汚染土壌の原位置浄化方法。
【請求項4】
前記汚染物質が揮発性有機化合物、油分、水銀、ポリ塩化ビフェニル及びダイオキシン類から選択される1種以上である、請求項1又は2に記載の汚染土壌の原位置浄化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染土壌の原位置浄化方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
揮発性有機化合物(VOC)等で汚染された汚染土壌を浄化する方法としては、掘削して除去する方法(掘削除去法)が知られている。
しかし、掘削除去法では、汚染土壌を大量に搬出、運搬しなければならず、膨大なコストを要していた。
【0003】
こうした問題に対し、例えば、特許文献1には、汚染物質を含む処理対象領域に吸引井戸と加熱井戸とを設置し、加熱井戸内に熱源を設置して井戸内の地下水を加熱した後、汚染物質を吸引除去する原位置浄化方法が提案されている。特許文献2には、処理対象領域に設けた回収井戸に漏れ出す汚染物質が気化した気体及び回収井戸に浸出する汚染物質を含む地下水を回収して浄化する原位置浄化方法が提案されている。特許文献1~2の発明によれば、原位置の加熱により汚染物質の除去効率を高めることが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-57865号公報
特開2006-272273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~2の技術では、汚染土壌に加熱処理を施す際、処理対象領域よりも浅い位置に地下水位が存在するため、加熱による熱エネルギーの多くが、汚染物質が存在しない深度の地下水の気化に消費され、加熱処理における加熱効率が低下する。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、加熱処理における加熱効率をより高められる汚染土壌の原位置浄化方法を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を有する。
[1]汚染物質で汚染された汚染土壌が存在する処理対象領域よりも浅い位置に存在する地下水を揚水井戸で揚水する揚水工程と、
前記揚水工程の後に前記処理対象領域の少なくとも一部に加熱井戸で加熱処理を施す加熱工程と、
前記加熱処理により生じた前記汚染物質を含む流体の少なくとも一部を吸引井戸で吸引する吸引工程と、を有する、汚染土壌の原位置浄化方法。
[2]前記揚水井戸の掘削孔と、前記加熱井戸の掘削孔とが同じである、[1]に記載の汚染土壌の原位置浄化方法。
[3]前記加熱工程における加熱温度が60℃以上である、[1]又は[2]に記載の汚染土壌の原位置浄化方法。
[4]前記汚染物質が揮発性有機化合物、油分、水銀、ポリ塩化ビフェニル及びダイオキシン類から選択される1種以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の汚染土壌の原位置浄化方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の汚染土壌の原位置浄化方法によれば、加熱処理における加熱効率をより高められる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の汚染土壌の原位置浄化方法に係る原位置浄化システムの一実施形態を模式的に示す断面図である。
本発明の汚染土壌の原位置浄化方法に係る原位置浄化システムの一実施形態を模式的に示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る揚水井戸を模式的に示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る加熱井戸を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
≪原位置浄化システム≫
本発明の汚染土壌の原位置浄化方法に係る原位置浄化システムは、揚水井戸と、加熱井戸と、吸引井戸とを有する。原位置浄化システムは、汚染土壌が存在する処理対象領域を加熱して汚染物質を揮発させ、あるいは、汚染物質を水蒸気により連行し除去せしめ、土壌を浄化するシステムである。加熱井戸で処理対象領域を加熱するとき、処理対象領域よりも浅い位置に地下水位が存在すると、加熱による熱エネルギーの多くが、汚染物質が存在しない深度の地下水の気化に消費され、加熱処理における加熱効率が低下する。本発明に係る原位置浄化システムは、処理対象領域よりも浅い位置に存在する地下水を予め揚水してから加熱することで、加熱処理における加熱効率を高め、加熱による熱エネルギーを大幅に削減するものである。
以下、原位置浄化システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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