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公開番号2024022821
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-21
出願番号2022126182
出願日2022-08-08
発明の名称ガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法
出願人株式会社栗本鐵工所,国立大学法人九州工業大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B09B 3/45 20220101AFI20240214BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】ガラス繊維強化プラスチック中のガラス繊維の特性を維持しつつ再利用することが可能なガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法を提供する。
【解決手段】ガラス繊維強化プラスチックを流通する250℃以上500℃以下の温度範囲の過熱水蒸気で加熱処理することによって樹脂成分を部分的に分解除去し、分解前に対する分解後の重量減少を3重量%以上10重量%以下の範囲内とする分解工程を有する構成、または、ガラス繊維強化プラスチックを流通する250℃以上500℃以下の温度範囲の過熱水蒸気で、30分以上6時間以下の範囲内の加熱処理を行うことで易破砕性を付与し、樹脂成分が部分的に分解された部分分解ガラス繊維強化プラスチックを再利用するガラス繊維を再利用する構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス繊維強化プラスチックを流通する250℃以上500℃以下の温度範囲の過熱水蒸気で加熱処理することによって樹脂成分を部分的に分解除去し、分解前に対する分解後の重量減少を3重量%以上10重量%以下の範囲内とする分解工程を有するガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記分解工程によって得られたガラス繊維を解繊する解繊工程をさらに有する請求項1に記載のガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法。
【請求項3】
ガラス繊維強化プラスチックを流通する250℃以上500℃以下の温度範囲の過熱水蒸気で、30分以上6時間以下の範囲内の加熱処理を行うことで易破砕性を付与し、樹脂成分が部分的に分解された部分分解ガラス繊維強化プラスチックを再利用するガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法。
【請求項4】
前記過熱水蒸気で加熱処理が行われた前記ガラス繊維強化プラスチックに溶剤を用いて膨潤処理を行う請求項1または2に記載のガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、ガラス繊維強化プラスチックに含まれるガラス繊維のリサイクル方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス繊維強化プラスチックに含まれるガラス繊維のリサイクル方法として、多くの方法が提案されている。例えば、下記特許文献1に示す方法においては、高温・高圧(例えば約230℃、約2.7MPa)の水蒸気中で所定時間(例えば30分)加温・加圧した後、圧力を瞬時に開放して水蒸気爆砕処理することにより、ガラス繊維とマトリックスを分離している(特許文献1の段落0025、図1などを参照)。また、下記特許文献2に示す方法においては、酸化性活性種を含む硫酸溶液にガラス繊維強化プラスチックを浸漬して母材を分解除去している(特許文献2の段落0039~0050を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-307046号公報
特開2020-203995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示す方法においては、水蒸気爆砕に伴ってガラス繊維に損傷が生じやすく、回収したガラス繊維の強度が大幅に低下する問題がある。さらに、高圧での処理は、装置の大型化や連続処理化の点で難がある。また、特許文献2に示す方法においては、硫酸溶液などの処理溶液によってガラス繊維の劣化が生じるおそれがあるとともに、乾燥処理のエネルギーや、廃液の取り扱いや処分にコストと手間を要する問題がある。
【0005】
そこで、この発明は、ガラス繊維強化プラスチック中のガラス繊維の特性を維持しつつ再利用することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、この発明では、ガラス繊維強化プラスチックを流通する250℃以上500℃以下の温度範囲の過熱水蒸気で加熱処理することによって樹脂成分を部分的に分解除去し、分解前に対する分解後の重量減少を3重量%以上10重量%以下の範囲内とする分解工程を有するガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法を構成した。なお、本発明において、過熱水蒸気で加熱処理することにより起こる主たる分解作用は、加水分解、熱分解、および、酸化分解である。
【0007】
上記処理工程および処理条件に基づいてガラス繊維強化プラスチックを処理することにより、ガラス繊維の引張強度や弾性率などの材料特性を劣化させることなく、高品質のガラス繊維を簡便に回収することができる。
【0008】
前記構成においては、前記分解工程によって得られたガラス繊維を解繊する解繊工程をさらに有するのが好ましい。この解繊工程を行うことにより、ガラス繊維を単繊維~ロービングの任意の状態とすることができ、その再利用性を一層高めることができる。
【0009】
また、上記の課題を解決するため、この発明では、ガラス繊維強化プラスチックを流通する250℃以上500℃以下の温度範囲の過熱水蒸気で、30分以上6時間以下の範囲内の加熱処理を行うことで易破砕性を付与し、樹脂成分が部分的に分解された部分分解ガラス繊維強化プラスチックを再利用するガラス繊維強化プラスチックのリサイクル方法を構成した。
【0010】
このようにすると、過熱水蒸気処理による加熱処理に伴うガラス繊維の強度低下を防止することができるとともに、処理効率の向上、省エネルギー化、処理装置の大型化・連続処理化、さらに、ガラス繊維の表面への炭化物などの付着に起因するリサイクル製品の着色防止を図ることができる。また、過熱水蒸気処理に伴う樹脂成分のダメージが少ないため、再利用の際にこの樹脂成分の反応性や機能性(プレポリマー化、相溶剤化)を活用することができる。さらに、リサイクル作業の際に針状のガラス繊維の粉塵が飛散するのを防止することができるため、作業効率の向上を図ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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