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公開番号2024065783
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174811
出願日2022-10-31
発明の名称有機性廃棄物の処理装置
出願人株式会社下瀬微生物研究所
代理人KEY弁理士法人
主分類B09B 3/60 20220101AFI20240508BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】凝縮部で発生した凝縮水に含まれる浮遊物を、効率良く除去することが可能な有機性廃棄物の処理装置を提供する。
【解決手段】有機性廃棄物を収容する収容部24を有する密閉容器2と、収容部24を減圧する収容部減圧部と、収容部24を加熱する収容部加熱部と、収容部24で発生した蒸気を凝縮容器41の中で凝縮する凝縮部4とを含む。処理装置1は、凝縮部4で発生した凝縮水の中の浮遊物を除去するための浮遊物除去装置6を備えている。浮遊物除去装置6は、凝縮容器41より低い位置に配置されるとともに水平方向に対して傾斜した方向を長手方向とする気液分離容器61を有している。凝縮容器41の内部と気液分離容器61の内部とは、接続筒部62によって接続されている。気液分離容器61は、長手方向の高位置側の端部に設けられた気体排出口61bと、長手方向の低位置側の端部に設けられた液体排出口61aとを有している。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
有機性廃棄物を収容する収容部を有する密閉容器と、前記収容部を減圧する収容部減圧部と、前記収容部を加熱する収容部加熱部と、前記収容部で発生した蒸気を凝縮容器の中で凝縮する凝縮部とを含み、微生物を利用して前記有機性廃棄物の有機成分を分解させる有機性廃棄物の処理装置であって、
前記凝縮部で発生した凝縮水の中の浮遊物を除去するための浮遊物除去装置を備え、
前記浮遊物除去装置は、前記凝縮容器より低い位置に配置されるとともに水平方向に対して傾斜した方向を長手方向とする気液分離容器を有し、
前記凝縮容器の内部と前記気液分離容器の内部とは、前記凝縮容器と前記気液分離容器との上下間に位置する接続筒部によって接続され、
前記気液分離容器は、長手方向の高位置側の端部に設けられた気体排出口と、長手方向の低位置側の端部に設けられた液体排出口とを有している、
ことを特徴とする。有機性廃棄物の処理装置。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記浮遊物除去装置は、前記気体排出口に接続される気体流路の途中部に設けられる真空ポンプを有し、
前記真空ポンプは、前記収容部減圧部に兼用されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の有機性廃棄物の処理装置。
【請求項3】
前記浮遊物除去装置は、沈殿槽を有し、
前記沈殿槽は、前記気液分離容器の前記液体排出口と液体流路によって接続され、
前記沈殿槽は、前記凝縮部で前記蒸気と熱交換させる冷却水を冷却するためのクーリングタワーと上澄水流路によって接続され、
前記液体排出口から前記液体流路によって前記沈殿槽に流入した前記凝縮水のうち、上澄水のみを、前記上澄水流路を通じて前記クーリングタワーに供給するように構成した、
ことを特徴とする請求項2に記載の有機性廃棄物の処理装置。
【請求項4】
前記浮遊物除去装置は、排液タンクと、前記排液タンクよりも上流側に配置される第1遮断バルブと、前記排液タンクよりも下流側に配置される第2遮断バルブとを、前記液体流路の途中部に有し、
前記排液タンクには、大気導入バルブが接続され、
前記第1遮断バルブおよび前記第2遮断バルブの開閉により、前記気液分離容器から排出された凝縮水を前記排液タンクに一時貯留するとともに、前記大気導入バルブの開放によって前記排液タンクに大気を導入しつつ前記排液タンクの前記凝縮水を前記沈殿槽に流入させるように構成した、
ことを特徴とする請求項3に記載の有機性廃棄物の処理装置。
【請求項5】
前記浮遊物除去装置は、前記沈殿槽の底部に配置されるスラッジポンプを有し、
前記スラッジポンプは、前記密閉容器に供給される有機性廃棄物を受け入れる受入ホッパと沈殿物供給路によって接続され、
前記沈殿槽で前記凝縮水から前記浮遊物を沈降分離させてできた沈殿物は、前記スラッジポンプの駆動により、前記沈殿物供給路を通して前記受入ホッパに送るように構成した、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の有機性廃棄物の処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機性廃棄物の処理装置に関し、特に、有機性廃棄物の収容部で発生させた蒸気を凝縮する凝縮部を備えた、有機性廃棄物の処理装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、有機性廃棄物を収容する収容部を有する密閉容器と、収容部を減圧する収容部減圧部と、収容部を加熱する収容部加熱部と、収容部で発生した蒸気を凝縮容器の中で凝縮する凝縮部とを含み、微生物を利用して有機性廃棄物の有機成分を分解させる有機性廃棄物の処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1のような従来の有機性廃棄物の処理装置では、凝縮部は、一対のヘッドによって支持された複数の冷却管を備えている。この冷却管は、冷却水通路によってクーリングタワーに接続されている。冷却管内には冷却水が充填されており、その冷却水は、凝縮部とクーリングタワーとの間の冷却水通路を循環する。凝縮部では、廃棄物が加熱され、加熱された廃棄物から蒸気が発生し、発生した蒸気が凝縮することによって凝縮水が発生する。
【0004】
凝縮部は、連通路を介して真空ポンプと接続されている。真空ポンプの吐出口側は、導水管を通じてクーリングタワーの受水槽に接続されている。真空ポンプが作動すると、凝縮部から吸い出された凝縮水が、連通路および導水管を通ってクーリングタワーに導かれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-193742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の有機性廃棄物の処理装置では、凝縮部で発生した凝縮水に、有機性廃棄物の塵が浮遊物となって存在していた。そして、浮遊物を含む凝縮水が、真空ポンプを通過してクーリングタワーの受水槽に導かれていた。これにより、浮遊物が冷却水通路を循環してしまうという問題があった。浮遊物が冷却水通路を循環すると、クーリングタワーおよび凝縮部の冷却能力が低下するおそれがあった。また、浮遊物が冷却水通路を循環すると、冷却水通路を形成する配管に詰まりが発生するおそれがあった。
【0007】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、その目的は、凝縮部で発生した凝縮水に含まれる浮遊物を、効率良く除去することが可能な有機性廃棄物の処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために本明細書に開示する発明は、以下のように構成されている。すなわち、第1の発明は、有機性廃棄物を収容する収容部を有する密閉容器と、前記収容部を減圧する収容部減圧部と、前記収容部を加熱する収容部加熱部と、前記収容部で発生した蒸気を凝縮容器の中で凝縮する凝縮部とを含み、微生物を利用して前記有機性廃棄物の有機成分を分解させる有機性廃棄物の処理装置であって、前記凝縮部で発生した凝縮水の中の浮遊物を除去するための浮遊物除去装置を備え、前記浮遊物除去装置は、前記凝縮容器より低い位置に配置されるとともに水平方向に対して傾斜した方向を長手方向とする気液分離容器を有し、前記凝縮容器の内部と前記気液分離容器の内部とは、前記凝縮容器と前記気液分離容器との上下間に位置する接続筒部によって接続され、前記気液分離容器は、長手方向の高位置側の端部に設けられた気体排出口と、長手方向の低位置側の端部に設けられた液体排出口とを有している、ことを特徴とする。
【0009】
第1の発明によれば、浮遊物を含む凝縮水は、凝縮容器の中に留まることなく、重力によって気液分離容器の方へ移動する。気液分離容器は、水平方向に対して傾斜しているので、浮遊物を含む凝縮水は気液分離容器の長手方向の低位置側の端部に設けられた液体排出口に導かれる。一方、凝縮容器の中に残った蒸気は、気液分離容器の長手方向の高位置側の端部の上部に設けられた気体排出口から排出される。すなわち、気液分離容器によって、浮遊物を含む凝縮水と凝縮容器に残った蒸気とを分離することができる。仮に、凝縮容器の中で凝縮水を貯めた場合には、凝縮容器の中に存在する熱交換用の多数の配管に浮遊物が付着して除去しにくくなる。第1の発明では、凝縮容器の中で発生した凝縮水はすぐに接続筒部を通って気液分離容器に集められる。これにより、凝縮容器の中の配管に浮遊物が付着することを抑制することができるので、凝縮水に含まれる浮遊物を効率良く除去することができる。
【0010】
第2の発明では、第1の発明において、前記浮遊物除去装置は、前記気体排出口に接続される気体流路の途中部に設けられる真空ポンプを有し、前記真空ポンプは、前記収容部減圧部に兼用されている、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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