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公開番号2024073062
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022184057
出願日2022-11-17
発明の名称遮水構造、遮水構造に用いられる管部材ユニット及び遮水構造の構築工法
出願人タキロンシーアイ株式会社,タキロンシーアイシビル株式会社
代理人個人
主分類B09B 1/00 20060101AFI20240522BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】工事現場での作業を簡易にできるようにしながら、合成樹脂板と凹部の内外を貫通して設置される管部材との接合部分及び合成樹脂板と遮水シートの接合部分の水密性の維持の信頼性を高めることができる遮水構造、遮水構造に用いられる管部材ユニット及び遮水構造の構築工法を提供すること。
【解決手段】地面に形成された凹部Dに、遮水シート1と保護材2とを備えた遮水層を敷設するとともに、凹部Dの内外を貫通する管部材3を設置するようにし、管部材3には、管部材3が貫通する、第一の合成樹脂板41と、第一の合成樹脂板41より外周形状が小さな第二の合成樹脂板42とが、それぞれ一体に接合され、第一の合成樹脂板41と下層遮水シート11が接合され、第二の合成樹脂板42と上層遮水シート12が接合される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
地面に形成された凹部に、遮水シートと保護材とを備えた遮水層を敷設するとともに、前記凹部の内外を貫通する管部材を設置するようにした遮水構造であって、
前記管部材には、前記管部材が貫通する、第一の合成樹脂板と、前記第一の合成樹脂板より外周形状が小さな第二の合成樹脂板とが、それぞれ一体に接合されてなり、
前記第一の合成樹脂板が前記凹部の外部側の位置に、前記第二の合成樹脂板が前記凹部の内部側の位置に設けられ、
前記第一の合成樹脂板と前記遮水層を構成する下層遮水シートが接合され、
前記第二の合成樹脂板と前記遮水層を構成する上層遮水シートが接合されてなる
ことを特徴とする遮水構造。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記第一の合成樹脂板と前記第二の合成樹脂板とが、前記管部材の外周側の箇所で、接合部材により接合されてなることを特徴とする請求項1に記載の遮水構造。
【請求項3】
前記第一の合成樹脂板及び第二の合成樹脂板の各曲げ弾性率が、850MPa以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮水構造。
【請求項4】
地面に形成された凹部に、遮水シートと保護材とを備えた遮水層を敷設するとともに、前記凹部の内外を貫通する管部材を設置するようにした遮水構造に用いられる管部材ユニットであって、
前記管部材には、前記管部材が貫通する、第一の合成樹脂板と、前記第一の合成樹脂板より外周形状が小さな第二の合成樹脂板とが、それぞれ一体に接合されてなる
ことを特徴とする遮水構造に用いられる管部材ユニット。
【請求項5】
前記第一の合成樹脂板と前記第二の合成樹脂板とが、前記管部材の外周側の箇所で、接合部材により接合されてなることを特徴とする請求項4に記載の遮水構造に用いられる管部材ユニット。
【請求項6】
前記第一の合成樹脂板及び第二の合成樹脂板の各曲げ弾性率が、850MPa以上であることを特徴とする請求項4又は5に記載の遮水構造に用いられる管部材ユニット。
【請求項7】
地面に形成された凹部に、遮水シートと保護材とを備えた遮水層を敷設するとともに、前記凹部の内外を貫通する管部材を設置するようにした遮水構造の構築方法であって、
(1)請求項4~6のいずれか一項に記載の管部材ユニットを、前記第一の合成樹脂板が前記凹部の外部側の位置に、前記第二の合成樹脂板が前記凹部の内部側の位置に、前記管部材が前記凹部の内外を貫通する位置に設置する工程
(2)前記第一の合成樹脂板と前記遮水層を構成する下層遮水シートを接合する工程
(3)前記第二の合成樹脂板と前記遮水層を構成する上層遮水シートを接合する工程
を有してなることを特徴とする遮水構造の構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物を埋立処分する廃棄物処分場等に適用される遮水構造、遮水構造に用いられる管部材ユニット及び遮水構造の構築工法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、廃棄物を埋立処分する廃棄物処分場においては、地面に形成された凹部の全面、すなわち、側壁部及び底部に、遮水シートと保護材とを備えた遮水層を敷設するとともに、凹部の内外を貫通する管部材を設置するようにして、凹部に溜まった水を外部に排出するようにしている。
そして、廃棄物処分場では、凹部に溜まった水が凹部の内外を貫通して設置された管部材によって構成される排水管以外の部分から漏洩しない構造とすることが求められており、このため、一般的には、2枚の遮水シートを用いた二重遮水構造を採られている。
この場合、特に漏洩のおそれがある部分として、遮水シートと凹部の内外を貫通して設置される管部材との接合部分が挙げられ、この部分の水密性を高めることが要請されていた。
【0003】
上記要請に応えるものとして、
(1)管部材を2枚の遮水シート片に貫通させ、遮水シート片と管部材を熱溶融させた樹脂で接合し、遮水シート片と管部材とで形成される空間に遮水材を充填する方法(特許文献1)
(2)管部材を遮水シートよりも剛性の高い1枚の遮水板に貫通させ、遮水板と管部材を熱溶融させた樹脂で接合し、遮水板に遮水シートを接合する方法(特許文献2)
等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5419137号公報
特許第6527477号公報
【0005】
しかしながら、特許文献1及び2で開示された方法には、それぞれ以下の問題点があった。
(1)特許文献1に開示された方法の問題点
・遮水シート片と管部材を熱溶融させた樹脂で直接溶着して接合することが難しい。
・遮水シート片と管部材とで形成される空間に遮水材を充填する作業が工事現場での作業となり、手数と時間がかかる。
(2)特許文献2に開示された方法の問題点
・遮水板が1枚のため、遮水板と管部材との接合部分が一箇所となり、二重遮水構造を採らない部分が生じるため、その部分における水密性の維持の信頼性が低い。
・管部材の上方位置において、遮水板に下層保護マット、下層遮水シート、中層保護マット、上層遮水シート及び上層保護マットがこの順で積層、接合されているが、中層保護マットが障害となり、遮水板に上層遮水シートを接合することが難しく、水密性の維持の信頼性が低い。
・管部材の下方位置において、遮水板に下層遮水シート、上層遮水シート及び上層保護マットがこの順で積層、接合されているが、下層保護マット及び中層保護マットは配置されていない。このため、管部材の下方位置は保護マットによる保護が弱く、損傷を受けやすく、水密性の維持の信頼性が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記特許文献1及び2で開示された方法が有する問題点に鑑み、工事現場での作業を簡易にできるようにしながら、合成樹脂板と凹部の内外を貫通して設置される管部材との接合部分及び合成樹脂板と遮水シートの接合部分の水密性の維持の信頼性を高めることができる遮水構造、遮水構造に用いられる管部材ユニット及び遮水構造の構築工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の遮水構造は、
地面に形成された凹部に、遮水シートと保護材とを備えた遮水層を敷設するとともに、前記凹部の内外を貫通する管部材を設置するようにした遮水構造であって、
前記管部材には、前記管部材が貫通する、第一の合成樹脂板と、前記第一の合成樹脂板より外周形状が小さな第二の合成樹脂板とが、それぞれ一体に接合されてなり、
前記第一の合成樹脂板が前記凹部の外部側の位置に、前記第二の合成樹脂板が前記凹部の内部側の位置に設けられ、
前記第一の合成樹脂板と前記遮水層を構成する下層遮水シートが接合され、
前記第二の合成樹脂板と前記遮水層を構成する上層遮水シートが接合されてなる
ことを特徴とする。
【0008】
この場合において、前記第一の合成樹脂板と前記第二の合成樹脂板のそれぞれが、前記管部材の外周側の箇所で、接合部材により接合されてなるようにすることができる。
【0009】
また、前記第一の合成樹脂板及び第二の合成樹脂板の各曲げ弾性率が、850MPa以上であることができる。
【0010】
また、同じ目的を達成するため、本発明の遮水構造に用いられる管部材ユニットは、
地面に形成された凹部に、遮水シートと保護材とを備えた遮水層を敷設するとともに、前記凹部の内外を貫通する管部材を設置するようにした遮水構造に用いられる管部材ユニットであって、
前記管部材には、前記管部材が貫通する、第一の合成樹脂板と、前記第一の合成樹脂板より外周形状が小さな第二の合成樹脂板とが、それぞれ一体に接合されてなる
ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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