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公開番号2024037360
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-19
出願番号2022142164
出願日2022-09-07
発明の名称加熱井戸の製造方法及び加熱井戸
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B09C 1/06 20060101AFI20240312BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】従来の加熱井戸において、熱は、輻射により処理対象領域に伝達される。輻射による熱伝達は、伝導による熱伝達に比べて熱伝達の効率(加熱効率)が劣る。そこで、本発明は、加熱効率をより高められる加熱井戸を製造する。
【解決手段】汚染土壌の原位置浄化に用いられる加熱井戸の製造方法であって、地中に外管10を設ける外管設置工程と、外管10内に絶縁性ヒーター20を設けるヒーター設置工程と、外管10内に、空気よりも熱伝導率が高い熱伝導性物質31を充填する充填工程と、を有する、加熱井戸の製造方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
汚染土壌の原位置浄化に用いられる加熱井戸の製造方法であって、
地中に外管を設ける外管設置工程と、
前記外管内に絶縁性ヒーターを設けるヒーター設置工程と、
前記外管内に、空気よりも熱伝導率が高い熱伝導性物質を充填する充填工程と、を有する、加熱井戸の製造方法。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記熱伝導性物質が磁性を有する粒状体であり、
前記充填工程において、前記外管内の前記熱伝導性物質を帯磁させる操作と消磁させる操作とを交互に行う、請求項1に記載の加熱井戸の製造方法。
【請求項3】
さらに前記外管の内部に中空管を設ける中空管設置工程を有し、
前記充填工程において、前記中空管内に電磁石を挿入し、前記電磁石に直流電流を通電して前記熱伝導性物質を帯磁させる操作と、前記電磁石に交流電流を通電して前記熱伝導性物質を消磁させる操作とを行う、請求項2に記載の加熱井戸の製造方法。
【請求項4】
汚染土壌の原位置浄化に用いられる加熱井戸であって、
外管と、前記外管の内部に熱伝導性物質が充填されてなる熱伝導層と、前記外管の内部に設けられた中空管と、絶縁性ヒーターと、を有し、
前記熱伝導性物質は、空気よりも熱伝導率が高く、かつ磁性を有する粒状体であり、
前記絶縁性ヒーターの少なくとも一部が前記熱伝導層に挿入されている、加熱井戸。
【請求項5】
前記絶縁性ヒーターが前記中空管に支持されている、請求項4に記載の加熱井戸。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は加熱井戸、より具体的には、汚染土壌の原位置浄化に用いられる加熱井戸、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
揮発性有機化合物(VOC)等で汚染された汚染土壌を浄化する方法としては、掘削して除去する方法(掘削除去法)が知られている。
しかし、掘削除去法では、汚染土壌を大量に搬出、運搬しなければならず、膨大なコストを要していた。
【0003】
こうした問題に対し、例えば、特許文献1には、汚染物質を含む処理対象領域に熱を加え、汚染物質の一部を気化させてこれを吸引し、処理対象領域から除去する、汚染土壌の原位置浄化方法が提案されている。特許文献1の発明によれば、原位置の加熱及び蒸気抽出により汚染物質の除去効率を高めることが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4509558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の加熱用井戸(加熱井戸)は、スリーブ管(外管)の内部にヒーターとして電熱線を配し、外管と電熱線とは、空気によって絶縁されている。高温(例えば、100℃以上)に加熱した電熱線の熱は、放射(輻射)により処理対象領域に伝達される。輻射による熱伝達は、伝導による熱伝達に比べて熱伝達の効率(加熱効率)が劣る。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、加熱効率をより高められる加熱井戸及びその製造方法を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を有する。
[1] 汚染土壌の原位置浄化に用いられる加熱井戸の製造方法であって、地中に外管を設ける外管設置工程と、前記外管内に絶縁性ヒーターを設けるヒーター設置工程と、前記外管内に、空気よりも熱伝導率が高い熱伝導性物質を充填する充填工程と、を有する、加熱井戸の製造方法。
[2] 前記熱伝導性物質が磁性を有する粒状体であり、前記充填工程において、前記外管内の前記熱伝導性物質を帯磁させる操作と消磁させる操作とを交互に行う、[1]の加熱井戸の製造方法。
[3] さらに前記外管の内部に中空管を設ける中空管設置工程を有し、前記充填工程において、前記中空管内に電磁石を挿入し、前記電磁石に直流電流を通電して前記熱伝導性物質を帯磁させる操作と、前記電磁石に交流電流を通電して前記熱伝導性物質を消磁させる操作とを行う、[2]の加熱井戸の製造方法。
[4] 汚染土壌の原位置浄化に用いられる加熱井戸であって、外管と、前記外管の内部に熱伝導性物質が充填されてなる熱伝導層と、前記外管の内部に設けられた中空管と、絶縁性ヒーターと、を有し、前記熱伝導性物質は、空気よりも熱伝導率が高く、かつ磁性を有する粒状体であり、前記絶縁性ヒーターの少なくとも一部が前記熱伝導層に挿入されている、加熱井戸。
[5] 前記絶縁性ヒーターが前記中空管に支持されている、[4]の加熱井戸。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加熱効率をより高められる加熱井戸が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る加熱井戸の構成を概略的に示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る絶縁性ヒーターの構成を概略的に示す断面図である。
図2のC-C線の断面図である。
本発明の一実施形態に係る加熱井戸の製造方法を説明するための断面図である。
本発明の一実施形態に係る加熱井戸の製造方法を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の加熱井戸は、汚染物質で汚染された汚染土壌が存在する処理対象領域を加熱して汚染物質を除去し、土壌を浄化する原位置浄化に用いられる。汚染物質の除去は、汚染物質を揮発あるいは昇温により汚染物質の粘性を低減させることで流動性を大きくし(以下、「揮発等」ともいう。)、吸引処理を容易にして行われる。
本発明の製造方法で製造される加熱井戸は、外管と、熱伝導層と、絶縁性ヒーターと、を有する。さらに中空管を有してもよい。熱伝導層は、空気よりも熱伝導率が高い熱伝導性物質が、外管の内部に充填されることによって形成されている。
以下、本発明の加熱井戸の製造方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の図は、その構成をわかりやすく説明するための模式図であり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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