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公開番号2024035832
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2023142237
出願日2023-09-01
発明の名称シュウ酸沈殿法により有機溶液からウラン(VI)及びアクチニド(IV)をストリッピングする方法
出願人コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ,サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィック,ウニヴェルシテ・ドゥ・モンペリエ,エコール・ナショナル・シュペリウール・ドゥ・シミ・ドゥ・モンペリエ
代理人個人,個人,個人
主分類G21C 19/46 20060101AFI20240307BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】有機溶液からウラン(VI)及びアクチニド(IV)をストリッピングする方法を提供すること。
【解決手段】硝酸U(VI)濃度が硝酸An(IV)濃度よりも高く、かつ硝酸U(VI)及び硝酸An(IV)濃度の合計が、≧55g/Lとなるような濃度で、U(VI)及びAn(IV)が硝酸U(VI)及び硝酸An(IV)として存在し、有機希釈剤中にトリ-n-ブチルホスフェートを含む、有機溶液からU(VI)及びAn(IV)をストリッピングする方法である。また、使用済核燃料の硝酸への溶解から生じる水性溶液を処理する方法であって、ストリッピング法が実施される、方法とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
硝酸ウラン(VI)濃度が硝酸アクチニド(IV)濃度よりも高く、かつ硝酸ウラン(VI)濃度及び硝酸アクチニド(IV)濃度の合計が、55g/L以上となるような濃度で、ウラン(VI)及びアクチニド(IV)が硝酸ウラン(VI)及び硝酸アクチニド(IV)として存在し、有機希釈剤中にトリ-n-ブチルホスフェートを含む、有機溶液からウラン(VI)及びアクチニド(IV)をストリッピングする方法であって、
- 有機溶液と、2mol/Lから6mol/Lの硝酸及び18g/L以上の濃度のシュウ酸を含む水性溶液との間の少なくとも1回の接触であり、有機溶液/水性溶液の体積比が1以上であり、水性溶液中のシュウ酸の濃度及び有機溶液/水性溶液の体積比が、ウラン(VI)及びアクチニド(IV)の完全な沈殿の化学量論的条件に関してシュウ酸が不足するように選択され、それによって、0.5から5の間のU(VI)/アクチニド(IV)の質量比で、シュウ酸塩形態のアクチニド(IV)及びシュウ酸塩形態のウラン(VI)の画分を含む沈殿物が得られる、接触と、次いで
- 有機溶液及び水性溶液からの沈殿物の分離と
を含む方法。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
有機溶液が、25%から35%(v/v)のトリ-n-ブチルホスフェートを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
有機溶液が、30%(v/v)のトリ-n-ブチルホスフェートを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
水性溶液中のシュウ酸の濃度が、20g/L以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
水性溶液中のシュウ酸の濃度が、22g/L以上である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
有機溶液/水性溶液の体積比が、1.5以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
硝酸を含む水性溶液で沈殿物を1回又は複数回洗浄する工程を更に含み、各洗浄に続いて水性溶液からの沈殿物の分離が行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
有機希釈剤を含む有機溶液で沈殿物を1回又は複数回洗浄する工程を更に含み、各洗浄に続いて洗浄有機溶液からの沈殿物の分離が行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
アクチニド(IV)が、プルトニウム(IV)又はトリウム(IV)である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
アクチニド(IV)が、プルトニウム(IV)である、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済核燃料の処理の分野に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
より具体的には、本発明は、シュウ酸沈殿法によって、制御されたU(VI)/アクチニド(IV)比で、ウラン(VI)及びアクチニド(IV)を含む有機溶液から、ウラン(VI)の画分と合わせてアクチニド(IV)のすべて又はほぼすべてをストリッピングする方法に関する。
【0003】
また、本発明は、使用済核燃料を硝酸に溶解することから生じる水性溶液を処理する方法であって、ストリッピング法が実施される、方法に関する。
【背景技術】
【0004】
現時点では、フランスの原子力発電施設(electronuclear installation)での原子炉の運転は、同位体235が豊富な天然酸化ウランで構成される燃料、及び場合によってはMOX燃料(「Mixed OXide燃料」から)と呼ばれるウラン及びプルトニウムの混合酸化物で構成される燃料の使用に基づいている。
【0005】
MOX燃料により、使用済核燃料の処理から発生するプルトニウムをリサイクルすることが可能となる。
【0006】
使用済核燃料は、現在、PUREX法によって処理されており、この方法は概略的に、
- 燃料に含まれる元素(ウラン、プルトニウム、マイナーアクチニド、核分裂生成物、腐食生成物)を溶液に浸出させるように、燃料を硝酸に溶解する工程と、
- 液液抽出により、再処理可能な元素、すなわちウラン(VI)及びプルトニウム(IV)を、この場合には最終廃棄物を構成することが意図されている他の元素から分離する工程と、
- ウラン(VI)及びプルトニウム(IV)を、一方がウランのみを含み、もう一方がプルトニウムのみを含む2つの水性流に分配する工程と、
- ウラン(VI)及びプルトニウム(IV)を分配した後、やはり液液抽出によってそれらを別々に精製する工程と、
- 精製されたプルトニウム(IV)をシュウ酸沈殿法によって酸化プルトニウム粉末、PuO

に変換し、続いてこのようにして得られた沈殿物を焼成する工程と
からなる。
【0007】
MOX燃料の製造には、MIMAX法が使用され、この方法は概略的に、
- それぞれ酸化ウラン、UO

、及びPuO

の2種の粉末の微粉化された均質な混合物を得るように、これらの粉末をともに粉砕する工程と、
- 混合物のプルトニウム含有量を燃料に必要な含有量に調整するように、このようにして得られた混合物をふるいにかけ、次いでUO

粉末で希釈する工程と、
- 混合物をペレットの形態にプレスし、ペレットを高温で焼結する工程と、
- ペレットの寸法を規格に合わせて調整するように、それらを修正する工程と
から構成される。
【0008】
PUREX法及びMIMAS法のすべての操作は、2008年に発行されたフランス原子力庁(CEA)の原子力局(Nuclear Energy Directorate)の研究論文「Treatment and recycling of spent nuclear fuel - Actinide partitioning - Application to waste management」(Editions Le Moniteur、ISBN 978-2-281-11377-8)、以下参考文献[1]に詳細に記載されている。
【0009】
COEX(商標)法と呼ばれるPUREX法の重要な発展は、国際特許出願PCT WO-A-2007/135178(以下、参考文献[2])に提示されている。
【0010】
これは、PUREX法で得られるのと同等のウラン及びプルトニウムの回収及び精製を確実にすると同時に、COEX(商標)法はPUREX法と同様の溶解及び分離工程の後、ウラン(VI)の分配及びプルトニウム(IV)の分配を実施して、ウラン及びプルトニウムの混合物を含む第1の水性流、並びにウランのみを含む第2の水性流を得ることが可能とするためである。第1の水性流のウラン及びプルトニウムが液液抽出によって精製されると、この流は、ウラン及びプルトニウムのシュウ酸共沈、並びに得られた沈殿物の焼成によって、MOX燃料の製造に直接使用することができる混合酸化物(U,Pu)O

の粉末を調製することがその役割である、いわゆる「共変換」作業場(workshop)を供給する。
(【0011】以降は省略されています)

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