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公開番号2024035663
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022140263
出願日2022-09-02
発明の名称育児ストレス度の検出方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類G01N 33/68 20060101AFI20240307BHJP(測定;試験)
要約【課題】バイオマーカーを用いて、乳児の母親の育児ストレス度の検出方法を提供する。
【解決手段】以下の工程(A)及び(B)を含む、乳児の母親の育児ストレス度の検出方法:
(A)乳児の母親から採取された生体試料中のオキシトシン量を測定する工程、
(B)前記オキシトシン量を基準値と比較し、前記母親の育児ストレス度を検出する工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の工程(A)及び(B)を含む、乳児の母親の育児ストレス度の検出方法:
(A)乳児の母親から採取された生体試料中のオキシトシン量を測定する工程、
(B)前記オキシトシン量を基準値と比較し、前記母親の育児ストレス度を検出する工程。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
育児ストレスが親役割によって生じる規制、社会的孤立、夫との関係及び親の健康状態から選ばれる要因から生じるストレスである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
生体試料が唾液である、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
生体試料の採取及び保存に必要な用具及び試薬、並びにオキシトシン量を測定するための試薬を含有する、請求項1~3のいずれか1項記載の方法に用いられる乳児の母親の育児ストレス度の検出用キット。
【請求項5】
乳児の母親から採取された生体試料中のオキシトシン量の情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された前記オキシトシン量の情報を基準値と比較し、前記母親の育児ストレス度を検出する検出手段と、前記検出手段で検出された結果を出力する検出結果出力手段、を備える乳児の母親の育児ストレス度の検出システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマーカーを用いた育児ストレス度の検出方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、核家族化、近隣者との関係の希薄化等により、養育者は育児ストレスが蓄積しやすい環境にある。育児ストレスは過度に増えると虐待やネグレクトにつながる危険性が高いため、育児ストレス度の客観的指標(マーカー)を同定し、指標に基づいたケア開発が必要である。しかしながら、育児ストレス度のマーカーは未だ同定されていない。
【0003】
これまでストレスのバイオマーカーとして、コルチゾールやオキシトシンが見出されている(非特許文献1、特許文献1)。しかしながら、乳幼児を持つ就労女性の育児ストレス度と職業性ストレス度のスコアは相関しないため(非特許文献2)、ストレッサーが異なるとバイオマーカーも異なることが示唆される。またオキシトシンに関しては、負荷されるストレッサーや対象者によって挙動は異なることが知られており、看護師の職業性の身体的・精神的ストレス負荷でオキシトシンは低下するが(特許文献1)、社会的ストレスや学生の勉強に対するストレスでは上昇する(非特許文献3、非特許文献4)ことが報告されている。そのためストレッサー、そして対象者ごとに、バイオマーカーの挙動を含めて明らかにする必要がある。
【0004】
児童福祉法では1歳未満が乳児、1歳以上が幼児とされ、育児ストレス要因は、乳児と幼児の母親で育児ストレッサーが異なり、乳児(4ヶ月児)の母親では「精神的サポートの無さ」や「育児ヘルプのなさ」であるのに対し、幼児(1歳6か月児)の母親では「居場所づくり」であることが報告されている(非特許文献5)。このように乳児を持つ母親と幼児を持つ母親で育児ストレスの要因が異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-20136号公報
【非特許文献】
【0006】
野村ら,バイオフィードバック研究,36,1,23-32,2009
平岡ら,小児保健研究,63,6,647-652,2004
Jong et al., Psychoneuroendocrinology, 62, 381-388, 2015
Kuchenbecker et al., Stress, 24, 4, 370-383, 2021
手島,原口,福岡県立大学看護学部紀要1,15-27,2003
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、バイオマーカーを用いて、乳児の母親の育児ストレス度の検出方法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、育児ストレスと母親の唾液中のオキシトシン量及びコルチゾール量との関係を解析したところ、1歳未満の乳児を持つ母親の唾液中オキシトシン量と育児ストレス尺度スコアが有意な負相関を示し、オキシトシンを指標として乳児の母親の育児ストレス度の検出が可能であることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の1)~3)に係るものである。
1)以下の工程(A)及び(B)を含む、乳児の母親の育児ストレス度の検出方法:
(A)乳児の母親から採取された生体試料中のオキシトシン量を測定する工程、
(B)前記オキシトシン量を基準値と比較し、前記母親の育児ストレス度を検出する工程。
2)生体試料の採取及び保存に必要な用具及び試薬、並びにオキシトシン量を測定するための試薬を含有する、1)の方法に用いられる乳児の母親の育児ストレス度の検出用キット。
3)乳児の母親から採取された生体試料中のオキシトシン量の情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された前記オキシトシン量の情報を基準値と比較し、前記母親の育児ストレス度を検出する検出手段と、前記検出手段で検出された結果を出力する検出結果出力手段、を備える乳児の母親の育児ストレス度の検出システム。
【発明の効果】
【0010】
本発明の方法によれば、被験者への負担をかけることなく、乳児を持つ母親の育児ストレス度の検出が可能となり、ストレス状態にある親子関係の早期発見や、ストレス軽減のための早期介入が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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