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公開番号2024047895
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153659
出願日2022-09-27
発明の名称真皮細胞外マトリックス産生促進剤
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/19 20060101AFI20240401BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】真皮細胞外マトリックスの産生を促進させ、真皮性の皮膚老化を予防又は改善する技術を提供する。
【解決手段】炭酸ガスを有効成分とする真皮細胞外マトリックス産生促進剤であって、該真皮細胞外マトリックス産生促進剤はエアゾール原液100質量部に対して炭酸ガスを0.1～5質量部含有するエアゾール製剤を皮膚に塗布後3分以上放置することにより使用される、真皮細胞外マトリックス産生促進剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
炭酸ガスを有効成分とする真皮細胞外マトリックス産生促進剤であって、該真皮細胞外マトリックス産生促進剤はエアゾール原液１００質量部に対して炭酸ガスを０．１～５質量部含有するエアゾール製剤を皮膚に塗布後３分以上放置することにより使用される、真皮細胞外マトリックス産生促進剤。
続きを表示（約 320 文字）【請求項２】
前記塗布が、皮膚１ｃｍ
２
当たり０．０１～１ｇのエアゾール製剤の塗布である、請求項１記載の真皮細胞外マトリックス産生促進剤。
【請求項３】
前記塗布が、１～４８時間の間隔を空け、反復して行われる、請求項１又は２記載の真皮細胞外マトリックス産生促進剤。
【請求項４】
真皮細胞外マトリックスがコラーゲン、エラスチン及びヒアルロンから選ばれる１種以上である、請求項１～３のいずれか１項記載の真皮細胞外マトリックス産生促進剤。
【請求項５】
真皮性の皮膚老化を予防又は改善するための、請求項１～４のいずれか１項記載の真皮細胞外マトリックス産生促進剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、真皮における細胞外マトリックス量を増加する、真皮細胞外マトリックス産生促進剤に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
皮膚にみられるシワは、表皮性のシワと真皮性のシワに大別される。表皮性のシワは表皮の乾燥に由来する一過性のものであるのに対し、真皮性のシワは皮膚深部の真皮を構成する構造体が加齢や光老化により量的・質的に変化することにより形成され、目立ちやすく、老けた印象や疲れた印象を与える場合が多い。したがって、真皮性のシワを予防・改善することは、中高年者のクオリティ・オブ・ライフ（ＱＯＬ）向上を考える上で重要な課題となっている。
【０００３】
シワの形成に関わる真皮の構造体として、細胞外マトリックス（ＥＣＭ）があり、細胞外マトリックスは加齢や紫外線により減少したり変性することが知られている。主要な細胞外マトリックスとして、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸等が挙げられ、これらが分解・変性することで真皮性のシワ形成が誘導されると考えられている。したがって、この真皮細胞外マトリックスの分解や変性を抑制し、当該細胞外マトリックス量を維持又は増加することがしわの予防又は改善に有用であると考えられている。
【０００４】
一方、炭酸ガスの生理作用として一般的に血行促進作用が知られており、炭酸ガスの血行促進作用を利用した化粧料や入浴剤などが検討されている（特許文献１）。また、近年、炭酸ガスを皮膚（皮内・皮下）内に直接注入する炭酸メソセラピーと言われる療法が、炭酸ガスにより真皮層の剥離やコラーゲンの再構成を誘導したり、血流を促進することによる肌のはり・ツヤ・シワ改善に有用であることが知られている。また、炭酸ガスを溶け込ませた炭酸パックが、皮膚の再生効果と血流改善効果を有することが知られている。
また、炭酸ガスには創傷治癒効果があることも報告されている（非特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１１－９３８７７号公報
【非特許文献】
【０００６】
PLoS ONE. 2015; 10(2): e0117106.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は、真皮細胞外マトリックスの産生を促進させ、真皮性の皮膚老化を予防又は改善する技術を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明者は、真皮細胞外マトリックスの産生促進には、特定の低ｐＨ環境が重要であり、炭酸ガスの所定の適用法が、当該ｐＨ環境の実現に有用であることを見出した。
【０００９】
すなわち、本発明は、以下に係るものである。
炭酸ガスを有効成分とする真皮細胞外マトリックス産生促進剤であって、該真皮細胞外マトリックス産生促進剤はエアゾール原液１００質量部に対して炭酸ガスを０．１～５質量部含有するエアゾール製剤を皮膚に塗布後３分以上放置することにより使用される、真皮細胞外マトリックス産生促進剤。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、真皮細胞外マトリックスの産生を効果的に促進させ、シワを予防又は改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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