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公開番号2024033237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022136719
出願日2022-08-30
発明の名称ガラス物品の製造装置及び製造方法
出願人日本電気硝子株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03B 5/167 20060101AFI20240306BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】白金成分の酸化蒸発による移送管の損耗を確実に抑制する。
【解決手段】ガラス物品の製造装置は、溶融ガラスGmを移送する白金又は白金合金製の移送管の管状部10と、管状部10の周囲を囲むケーシング12とを備え、管状部10は、ケーシング12の外部に突出する突出部10axを含む端部10aを有する。管状部10の外周面のうち、突出部10axを含む端部10aの外周面のみに溶射膜19が形成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
溶融ガラスを移送する白金又は白金合金製の移送管と、前記移送管の周囲を囲むケーシングとを備え、前記移送管が前記ケーシングの外部に突出する突出部を含む端部を有するガラス物品の製造装置であって、
前記移送管の外周面のうち、前記突出部を含む前記端部の外周面のみに溶射膜が形成されていることを特徴とするガラス物品の製造装置。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記溶射膜が、前記突出部を含む前記端部の外周面の全周に亘って形成されている請求項1に記載のガラス物品の製造装置。
【請求項3】
前記溶射膜が、ジルコニア溶射膜である請求項1又は2に記載のガラス物品の製造装置。
【請求項4】
前記溶射膜の膜厚が、50~500μmである請求項1又は2に記載のガラス物品の製造装置。
【請求項5】
前記突出部が、着脱可能な保温部材で覆われている請求項1又は2に記載のガラス物品の製造装置。
【請求項6】
ケーシングに周囲が囲まれた白金又は白金合金製の移送管を熱膨張させる予熱工程と、前記予熱工程の後に、熱膨張した前記移送管により溶融ガラスを移送してガラス物品を製造する生産工程とを備えるガラス物品の製造方法であって、
前記予熱工程の前に、前記移送管の外周面のうち、前記移送管の端部の外周面のみに溶射膜を形成する溶射膜形成工程をさらに備え、
前記予熱工程では、前記移送管の熱膨張により、前記溶射膜が形成された前記移送管の端部の少なくとも一部を前記ケーシングの外部に突出させることを特徴とするガラス物品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、板ガラス等のガラス物品の製造装置及び製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス物品の製造装置は、溶融炉で生成された溶融ガラスを成形装置まで供給するために、白金又は白金合金製の移送管を備える。移送管の周囲は、金属製のケーシングによって囲まれている。ケーシングの内部には、ケーシングの内面と移送管の外周面との間に耐火物が配置されており、この耐火物によって移送管が保持されている。この状態で、移送管の端部は、ケーシングの外部に突出した突出部を有し、突出部は、ケーシングの外側で他部材(他の移送管など)と連結されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ここで、白金又は白金合金製の移送管では、酸素との接触により、白金成分が酸化して蒸発し、損耗するおそれがある。そこで、これを防止するために、特許文献2には、移送管の外周面のうち、少なくともケーシングの内部に位置する移送管の中間部の外周面に溶射膜を形成することが開示されている。なお、以下では、白金成分が酸化して蒸発する現象を「酸化蒸発」というが、この現象は「酸化揮発」とも呼ばれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-108258号公報
WO2019/045099号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者は、鋭意研究の結果、ケーシングの内部に位置する移送管の中間部の外周面に溶射膜を形成すると、次のような問題が生じることを知見した。
【0006】
溶射膜には、移送管の熱膨張などに起因して、亀裂が生じる場合がある。この場合、溶射膜の亀裂部分以外では、移送管は溶射膜によって保護された状態が維持される。そのため、溶射膜の亀裂部分において、酸化孔食により移送管の酸化蒸発が集中する。しかしながら、ケーシング内に位置する移送管の中間部の外周面に形成された溶射膜の状態は、ケーシングが邪魔になって外部から視認できない。つまり、溶射膜の亀裂が生じても、その亀裂を早期に発見できない。その結果、溶射膜の亀裂部分において酸化孔食が進行し、移送管の局所的な損耗が却って生じやすくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、白金成分の酸化蒸発による移送管の損耗を確実に抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 上記の課題を解決するために創案された本発明は、溶融ガラスを移送する白金又は白金合金製の移送管と、移送管の周囲を囲むケーシングとを備え、移送管がケーシングの外部に突出する突出部を含む端部を有するガラス物品の製造装置であって、移送管の外周面のうち、突出部を含む端部の外周面のみに溶射膜が形成されていることを特徴とする。
【0009】
ケーシングの外部は、ケーシングの内部に比べて酸素量が多くなりやすい。そのため、移送管の突出部を含む端部は、ケーシングの内部に位置する移送管の中間部に比べて、酸素と接触する機会が多く、白金成分の酸化蒸発による損耗が生じやすい。また、ケーシングの内部に位置する移送管の中間部の外周面に溶射膜を形成すると、上述のように酸化孔食による中間部の局所的な損耗が却って生じやすくなる。そこで、本願発明では、移送管の外周面のうち突出部を含む端部の外周面のみに溶射膜を形成する範囲を限定している。突出部を含む端部であれば、ケーシングの影響を受けずに外部から視認しやすいため、端部に形成された溶射膜に亀裂が生じてもそれを早期に発見できる。つまり、移送管を溶射膜によって保護しつつ、酸化孔食による移送管の局所的な損耗も抑制できる。
【0010】
(2) 上記(1)の構成において、溶射膜が、突出部を含む端部の外周面の全周に亘って形成されていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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