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公開番号2024044915
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150741
出願日2022-09-21
発明の名称グラスウール組成物
出願人旭ファイバーグラス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03C 13/00 20060101AFI20240326BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】本発明は、Cr含有合金を含むスピナーを用いてグラスウールを製造する際の、該スピナー表面のCr2O3被膜の破壊を低減したグラスウール組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】以下のガラス組成:SiO2:60.0~70.0質量%、Al2O3:0.5~3.0質量%、CaO:7.0~12.0質量%、MgO:1.0~5.0質量%、B2O3:3.5~8.5質量%、Na2O:10.5~15.5質量%、K2O:2.0質量%以下、Fe2O3:1.0質量%以下を有し、下記式(1)により算出される塩基度B値が0.520以下であることを特徴とする、グラスウール組成物。
【数1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024044915000007.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">15</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">123</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、niはグラスウール組成物中の各成分の質量分率、Biは各成分の塩基度を表す。なお、各成分には、質量分率が0.001以上である成分のみを含めるものとする。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下のガラス組成:
SiO

:60.0質量%以上70.0質量%以下、
Al



:0.5質量%以上3.0質量%以下、
CaO:7.0質量%以上12.0質量%以下、
MgO:1.0質量%以上5.0質量%以下、




:3.5質量%以上8.5質量%以下、
Na

O:10.5質量%以上15.5質量%以下、


O:2.0質量%以下、
Fe



:1.0質量%以下
を有し、
下記式(1):
JPEG
2024044915000006.jpg
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(式中、niはグラスウール組成物中の各成分の質量分率、Biは前記各成分の塩基度を表す。なお、前記各成分には、質量分率が0.001以上である成分のみを含めるものとする。)
により算出される塩基度B値が0.520以下であることを特徴とする、グラスウール組成物。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
以下のガラス組成:
SiO

:61.0質量%以上69.0質量%以下、
Al



:1.0質量%以上2.5質量%以下、
CaO:7.5質量%以上11.5質量%以下、
MgO:1.5質量%以上4.5質量%以下、




:4.0質量%以上8.0質量%以下、
Na

O:11.0質量%以上15.0質量%以下、


O:1.5質量%以下、
Fe



:1.0質量%以下
を有する、請求項1に記載のグラスウール組成物。
【請求項3】
以下のガラス組成:
SiO

:62.0質量%以上68.0質量%以下、
Al



:1.0質量%以上2.5質量%以下、
CaO:8.0質量%以上11.0質量%以下、
MgO:2.0質量%以上4.0質量%以下、




:4.0質量%以上7.5質量%以下、
Na

O:11.5質量%以上15.0質量%以下、


O:1.0質量%以下、
Fe



:1.0質量%以下
を有する、請求項1に記載のグラスウール組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グラスウール組成物に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
断熱吸音材等の素材となるグラスウールは、一般に、繊維化装置を用いて遠心法により製造される。より具体的には、ガラス原料を溶融させて得られた溶融ガラスが、繊維化装置において多数の微小穴が空いたスピナーに導入され、スピナーが高速回転することにより生じる遠心力によりスピナーの微小穴から押し出され、綿状に繊維化されることによりグラスウールが成形される。
このスピナーは、一般に、Cr、Co及びNi等を含む耐熱合金からなる。スピナーが加熱されると、合金表面でCrが酸化されてCr



が生じ、酸化被膜として合金表面を覆うことにより、溶融ガラスによる腐食作用に抵抗する。このように合金に溶融ガラスに対する耐食性を付与することから、Crは合金の構成成分として重要である。
しかしながら、合金表面のCr



被膜は高温の溶融ガラスとの接触により破壊され、溶融ガラスに溶出する。次第に合金表面のCr



被膜が破壊されてなくなると、Co等の高温強度特性を有する合金成分が溶出してしまい、スピナーの腐食や割れが生じやすくなる。
そこで、例えば、特許文献1には、B、Ni、Cr、Co、W等の合金中の主要元素の含有量を調整することにより、溶融ガラスに対する耐食性を向上させたスピナー用耐熱合金が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-99968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、溶融ガラスと合金との接触によるガラス中のクロム成分の変化量については開示されておらず、耐食性の点で更なる改良の余地がある。また、スピナーの腐食軽減のために、スピナーに導入される溶融ガラスを改良した例は報告されていない。
【0005】
そこで、本発明は、Cr含有合金を含むスピナーを用いてグラスウールを製造する際の、該スピナー表面のCr



被膜の破壊を低減したグラスウール組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、特にNa

O及びB



の含有量を調整した特定のガラス組成及び塩基度B値を有するグラスウール組成物とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
以下のガラス組成:
SiO

:60.0質量%以上70.0質量%以下、
Al



:0.5質量%以上3.0質量%以下、
CaO:7.0質量%以上12.0質量%以下、
MgO:1.0質量%以上5.0質量%以下、




:3.5質量%以上8.5質量%以下、
Na

O:10.5質量%以上15.5質量%以下、


O:2.0質量%以下、
Fe



:1.0質量%以下
を有し、
下記式(1):
JPEG
2024044915000001.jpg
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(式中、niはグラスウール組成物中の各成分の質量分率、Biは前記各成分の塩基度を表す。なお、前記各成分には、質量分率が0.001以上である成分のみを含めるものとする。)
により算出される塩基度B値が0.520以下であることを特徴とする、グラスウール組成物。
[2]
以下のガラス組成:
SiO

:61.0質量%以上69.0質量%以下、
Al



:1.0質量%以上2.5質量%以下、
CaO:7.5質量%以上11.5質量%以下、
MgO:1.5質量%以上4.5質量%以下、




:4.0質量%以上8.0質量%以下、
Na

O:11.0質量%以上15.0質量%以下、


O:1.5質量%以下、
Fe



:1.0質量%以下
を有する、[1]に記載のグラスウール組成物。
[3]
以下のガラス組成:
SiO

:62.0質量%以上68.0質量%以下、
Al


【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、Cr含有合金を含むスピナーを用いてグラスウールを製造する際の、該スピナー表面のCr



被膜の破壊を低減したグラスウール組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について、詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
【0010】
〈グラスウール組成物〉
本実施形態のグラスウール組成物は、以下のガラス組成を有する。
SiO

:60.0質量%以上70.0質量%以下、
Al



:0.5質量%以上3.0質量%以下、
CaO:7.0質量%以上12.0質量%以下、
MgO:1.0質量%以上5.0質量%以下、




:3.5質量%以上8.5質量%以下、
Na

O:10.5質量%以上15.5質量%以下、


O:2.0質量%以下、
Fe



:1.0質量%以下。
また、本実施形態のグラスウール組成物は、下記式(1)により算出される塩基度B値が0.520以下である。
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2024044915000002.jpg
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(式中、niはグラスウール組成物中の各成分の質量分率、Biは前記各成分の塩基度を表す。なお、前記各成分には、質量分率が0.001以上である成分のみを含めるものとする。)
(【0011】以降は省略されています)

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