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公開番号2024051241
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157298
出願日2022-09-30
発明の名称ブローアンドブロー成形装置
出願人東洋ガラス株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類C03B 9/197 20060101AFI20240404BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】バッフルマークをびんの径方向内側に配置することができるブローアンドブロー成形装置を提供する。
【解決手段】
ブローアンドブロー成形装置1は粗型4、ファンネル5、及びバッフル6を有する。バッフルの下部は、下から順に配置されたバッフル側型面41、第1外周面42、第1姿上面43、及び第2外周面44を有する。第2外周面は、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、ファンネルの内周面上部29と面接触可能である。第1姿上面は、環状の平面に形成され、その外周縁において第2外周面の下端に接続され、第2壁面24と面接触可能である。第1外周面は、第1姿上面の内周縁から下方に向けて延び、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、第3壁面25に面接触可能である。バッフル側型面は第1外周面の下端縁に接続する。バッフルは、第1姿上面に開口する圧縮空気通路51を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
粗型、ファンネル、及びバッフルを有し、ガラスゴブからパリソンを成形するためのブローアンドブロー成形装置であって、
前記粗型は、前記粗型の内部に形成された粗型空洞部と、前記粗型空洞部の上端から前記粗型の上端面に延びる上部接続孔とを有し、
前記上部接続孔は、上から順に配置された第1壁面、第2壁面、及び第3壁面によって形成され、
前記第1壁面は、前記粗型の前記上端面から下方に延び、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、
前記第2壁面は、上方を向く環状の平面に形成され、その外周縁において前記第1壁面の下端に接続され、
前記第3壁面は、前記第2壁面の内周縁から下方に向けて前記粗型空洞部の上端に延び、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、
前記ファンネルは、上下に開口した筒形に形成され、
前記ファンネルは、前記第2壁面に面接触可能な下端面と、前記第1壁面に面接触可能な外周面下部と、前記第1壁面と同じ傾きを有する内周面上部とを有し、
前記バッフルの下部は、下から順に配置されたバッフル側型面、第1外周面、第1姿上面、及び第2外周面を有し、
前記第2外周面は、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、前記内周面上部と面接触可能であり、
前記第1姿上面は、環状の平面に形成され、その外周縁において前記第2外周面の下端に接続され、前記第2壁面と面接触可能であり、
前記第1外周面は、前記第1姿上面の内周縁から下方に向けて延び、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、前記第3壁面に面接触可能であり、
前記バッフル側型面は前記第1外周面の下端縁に接続し、
前記バッフルは、前記第1姿上面に開口する圧縮空気通路を有するブローアンドブロー成形装置。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記第2外周面は、前記第1壁面と面接触可能である請求項1に記載のブローアンドブロー成形装置。
【請求項3】
前記粗型空洞部の上端は、上方に向けて水平断面積が小さくなっている請求項1に記載のブローアンドブロー成形装置。
【請求項4】
前記粗型空洞部を形成する粗型側型面の上端部と前記第3壁面とのなす角度が70度以上130度以下である請求項3に記載のブローアンドブロー成形装置。
【請求項5】
前記バッフル側型面は、上方に向けて凹んだ凹面に形成され、
前記粗型側型面の上縁は、前記バッフル側型面と滑らかに接続している請求項4に記載のブローアンドブロー成形装置。
【請求項6】
前記バッフルは、前記第2外周面の外周縁から径方向外方に延び、下方を向く第2姿上面を有し、
前記第2姿上面は、前記ファンネルの上端面に面接触可能である請求項1に記載のブローアンドブロー成形装置。
【請求項7】
前記ファンネルは、前記第3壁面の下端の内径よりも小さい内径を有する請求項1に記載のブローアンドブロー成形装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスゴブからパリソンを成形するためのブローアンドブロー成形装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
ガラスゴブからパリソンを成形するためのブローアンドブロー成形装置が公知である。成形装置は、合せ面に空洞部を形成する一対の粗型と、空洞部の下端を閉じると共に、パリソンの口部を形成する口型と、空洞部の上端に接続され、ゴブの空洞部への落下を誘導するファンネルと、空洞部の上端又はファンネルの上端に接続されるバッフルとを有する。バッフルには、セッツルエアーを供給するための空気通路が形成されている。バッフルがファンネルに接続された状態では空気通路の端部がファンネルの内部に接続し、セッツルエアーが空洞部に供給される。一方、バッフルが粗型に直接に接続された状態では空気通路の端部が粗型によって閉塞される。この状態において、バッフルの下端は、パリソンの底部に対応した型面を構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第2993874号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献に係るブローアンドブロー成形装置では、バッフル下部の外周部に設けられたテーパ状のバッフル側当接面が、ファンネル上部の内周面に設けられたテーパ状のファンネル側当接面に面接触することによって、バッフルとファンネルとが接続される。バッフル側当接面は、粗型の上端部に設けられた粗型側当接面に面接触することによってバッフルと粗型とが接続される。ファンネル側当接面は、バッフル側当接面の直径及び粗型側当接面の直径に応じた直径になる。バッフルの型面と粗型の型面との接続部は、パリソンの外周側に配置される。バッフルの型面と粗型の型面との接続部は、バッフルマークとして成形後のガラスびんに跡として残る。バッフルマークをびん底の径方向内側に配置するために、バッフルの型面と粗型の型面の径を小さくする方法がある。しかし、バッフルの型面と粗型の型面との接続部が鋭角となるため、接続部が欠けたり、摩耗したりする虞がある。その結果、バッフルマーク付近に咬み出しなどの欠点が生じる虞がある。このため、従来のブローアンドブロー成形装置では、バッフルマークをびんの径方向内側に配置することが難しいという問題がある。
【0005】
本発明は、以上の背景を鑑み、バッフルマークをびんの径方向内側に配置することができるブローアンドブロー成形装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、粗型(4)、ファンネル(5)、及びバッフル(6)を有し、ガラスゴブ(G)からパリソン(P)を成形するためのブローアンドブロー成形装置(1)であって、前記粗型は、前記粗型の内部に形成された粗型空洞部(14)と、前記粗型空洞部の上端から前記粗型の上端面に延びる上部接続孔(16)とを有し、前記上部接続孔は、上から順に配置された第1壁面(23)、第2壁面(24)、及び第3壁面(25)によって形成され、前記第1壁面は、前記粗型の前記上端面から下方に延び、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、前記第2壁面は、上方を向く環状の平面に形成され、その外周縁において前記第1壁面の下端に接続され、前記第3壁面は、前記第2壁面の内周縁から下方に向けて前記粗型空洞部の上端に延び、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、前記ファンネルは、上下に開口した筒形に形成され、前記ファンネルは、前記第2壁面に面接触可能な下端面(27)と、前記第1壁面に面接触可能な外周面下部(28)と、前記第1壁面と同じ傾きを有する内周面上部(29)とを有し、前記バッフルの下部は、下から順に配置されたバッフル側型面(41)、第1外周面(42)、第1姿上面(43)、及び第2外周面(44)を有し、前記第2外周面は、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、前記内周面上部と面接触可能であり、前記第1姿上面は、環状の平面に形成され、その外周縁において前記第2外周面の下端に接続され、前記第2壁面と面接触可能であり、前記第1外周面は、前記第1姿上面の内周縁から下方に向けて延び、下方に向けて幅が狭くなる円錐面に形成され、前記第3壁面に面接触可能であり、前記バッフル側型面は前記第1外周面の下端縁に接続し、前記バッフルは、前記第1姿上面に開口する圧縮空気通路(51)を有する。
【0007】
この態様によれば、バッフルの第2外周面とファンネルの内周面上部とが面接触することによってバッフルとファンネルとが接続される。また、バッフルの第1外周面と粗型の第3壁面とが面接触することによってバッフルと粗型とが接続される。第1外周面は、ファンネルの直径と関係なく、直径を小さくすることができる。これにより、第1外周面の下端に設けられるバッフル側型面の直径を小さくすることができる。また、第1外周面に面接触する第3壁面が円錐面に形成されているため、粗型側型面の上端部の角度を傾斜させても、粗型側型面と第3壁面との接続部がなす角度を比較的大きく維持することができる。これにより、粗型側型面とバッフル側型面との接続部を粗型側型面の径方向内側に配置することができる。これらによって、バッフルマークをびんの径方向内側に配置することができるブローアンドブロー成形装置を提供することができる。
【0008】
上記の態様において、前記第2外周面は、前記第1壁面と面接触可能であってもよい。
【0009】
この態様によれば、第1外周面、第1姿上面、及び第2外周面が、対応する第3壁面、第2壁面、及び第1壁面に当接するため、粗型にバッフルが安定性良く支持される。
【0010】
上記の態様において、前記粗型空洞部の上端は、上方に向けて水平断面積が小さくなってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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