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公開番号2024032140
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2022135633
出願日2022-08-29
発明の名称アナログメモリ素子およびニューラルネットワーク
出願人日本電信電話株式会社,国立大学法人東北大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 29/82 20060101AFI20240305BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】簡易な構成のアナログメモリ素子およびニューラルネットワークを提供する。
【解決手段】本発明に係るアナログメモリ素子10は、電流誘起によりスピン流を生じる反強磁性材料からなるチャネル構造12を備え、チャネル構造が、一の方向に配置される第1のチャネル12_1と、第1のチャネルと垂直な他の方向に配置される第2のチャネル12_2と、第1のチャネルと所定の角度をなす第3のチャネル12_3と、第3のチャネルに垂直な第4のチャネル12_4とにより構成され、第1および第2のチャネルそれぞれに一の書き込み電流14_1および他の書き込み電流14_2が印加され、第3のチャネルと第4のチャネルとのいずれか一方に読み出し電流が印加され、他方に読み出し電圧が出力される。
【選択図】 図1A
特許請求の範囲【請求項1】
電流誘起によりスピン流を生じる反強磁性材料からなるチャネル構造を備え、
前記チャネル構造が、
一の方向に配置される第1のチャネルと、
前記第1のチャネルと垂直な他の方向に配置される第2のチャネルと、
前記第1のチャネルと所定の角度をなすように配置される第3のチャネルと、
前記第3のチャネルと垂直に配置される第4のチャネルとにより構成され、
前記第1のチャネルに一の書き込み電流が印加され、
前記第2のチャネルに他の書き込み電流が印加され、
前記第3のチャネルと前記第4のチャネルとのいずれか一方に読み出し電流が印加され、他方に読み出し電圧が出力される
ことを特徴とするアナログメモリ素子。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記一の書き込み電流により、前記一の方向のネールベクトルが、前記他の方向に配向するように90°程度回転し、
前記他の書き込み電流により、前記他の方向のネールベクトルが、前記一の方向に配向するように90°程度回転する
ことを特徴とする請求項1に記載のアナログメモリ素子。
【請求項3】
前記一の書き込み電流が印加されたときの前記読み出し電圧の値と、前記他の書き込み電流が印加されたときの前記読み出し電圧の値とが異なる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアナログメモリ素子。
【請求項4】
前記一の書き込み電流および前記他の書き込み電流が電流パルスであって、
前記電流パルスの数に応じて前記読み出し電圧の値が異なる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアナログメモリ素子。
【請求項5】
前記一の書き込み電流の密度および前記他の書き込み電流の密度に応じて前記読み出し電圧の値が異なる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアナログメモリ素子。
【請求項6】
前記一の書き込み電流の密度および前記他の書き込み電流の印加方向と、パルスの数と、密度との少なくともいずれかが変数として入力される入力部と、
請求項1又は請求項2に記載のアナログメモリ素子により構成され、前記入力される変数に応じて多値で出力するシナプス部と、
前記アナログメモリ素子の出力の総和を出力する出力部と
を備えるニューラルネットワーク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易な構造のアナログメモリ素子およびニューラルネットワークに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、医療、経営、金融市場など様々な分野において、高度なデータ処理・分析が可能である人工知能に関する研究が盛んに行われている。
【0003】
この人工知能の研究において、ニューロモルフィック・エンジニアリング(Neuromorphic engineering)では、神経回路や情報処理様式を電子アナログ回路で模倣して、工学的な側面から研究することで、人間の脳の構造や仕組みについて理解が進められている。
【0004】
そこで、人間の脳の神経回路を構成しているシナプスのようなアナログ的信号出力を可能とする素子の開発は喫緊の課題である。
【0005】
従来のスピントロニクスでは、主に磁性体を用いた「1」か「0」に限定された2値出力において、スピン流による強磁性体磁化の反転などが実証され(非特許文献1)、磁気ランダムアクセスメモリなどに応用された。
【0006】
一方、多値出力を可能とするアナログ素子やニューロモルフィック素子は、スピントロニクス分野において、スピントランスファートルクを用いた自励発振(非特許文献2)、隣接反強磁性体からの交換バイアス磁場による強磁性体磁化の多磁区化により実現されている(非特許文献3)。これらの素子は自発磁化により情報保持を行うため、メモリ素子に必然的に要求される不揮発性も兼ね備えている。
【0007】
また、ニューロモルフィック・エンジニアリング技術に基づき、学習機能による音声認証(非特許文献2)や連想記憶(非特許文献4)など人間の脳に近い動作が可能であることも実証されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
L. Liu et al, "Spin-Torque Switching with the Giant Spin Hall Effect of Tantalum", Science 336, 555 (2012).
J. Torrejon et al, "Neuromorphic computing with nanoscale spintronic oscillators", Nature 547, 428 (2017).
S. Fukami et al, "Magnetization switching by spin-orbit torque inan antiferromagnet-ferromagnet bilayer system", Nat. Mater. 15, 535 (2016).
W. A. Borders et al, "Analogue spin-orbit torque device for artificialneural-network-based associative memory operation", Appl. Phys. Express 10, 013007 (2017).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述のアナログメモリ素子は強磁性体/絶縁体/強磁性体や反強磁性体と強磁性体との多層構造で構成され、素子構造が複雑であるため、汎用性に乏しいという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述したような課題を解決するために、本発明に係るアナログメモリ素子は、電流誘起によりスピン流を生じる反強磁性材料からなるチャネル構造を備え、前記チャネル構造が、一の方向に配置される第1のチャネルと、前記第1のチャネルと垂直な他の方向に配置される第2のチャネルと、前記第1のチャネルと所定の角度をなすように配置される第3のチャネルと、前記第3のチャネルと垂直に配置される第4のチャネルとにより構成され、前記第1のチャネルに一の書き込み電流が印加され、前記第2のチャネルに他の書き込み電流が印加され、前記第3のチャネルと前記第4のチャネルとのいずれか一方に読み出し電流が印加され、他方に読み出し電圧が出力されることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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