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公開番号
2024030329
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-03-07
出願番号
2022133138
出願日
2022-08-24
発明の名称
塗布具
出願人
株式会社サクラクレパス
代理人
個人
主分類
B43K
8/02 20060101AFI20240229BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約
【課題】一筆で二重線を引くことができる塗布具であって、長期間にわたって2本の線とも明瞭に描くことができる塗布具を提供する。
【解決手段】塗布具1は、複数の塗布体部を有し、塗布体部の先端部分を塗布対象物10に接触させて塗布液を塗布するものである。塗布具1は、複数の塗布体部として、第一塗布液を塗布する第一塗布体部3と第二塗布液を塗布する第二塗布体部5を有する。第一塗布体部3と第二塗布体部5は、それらの先端部分3a、5aが互いに接触することなく並設されている。第一塗布液は、グリセリンを含有する水性の第一インキ組成物からなり、第二塗布液は、グリセリンを含有する水性の第二インキ組成物からなる。第一インキ組成物におけるグリセリン濃度をA重量%とし、第二インキ組成物におけるグリセリン濃度をB重量%としたとき、AとBの差の絶対値が0~17である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の塗布体部を有し、前記塗布体部の先端部分を塗布対象物に接触させて塗布液を塗布する塗布具であって、
前記複数の塗布体部は、第一塗布液を塗布する第一塗布体部と、第二塗布液を塗布する第二塗布体部を含み、
前記第一塗布体部と前記第二塗布体部は、それらの先端部分が互いに接触することなく並設されており、
前記第一塗布液は、グリセリンを含有する水性の第一インキ組成物からなり、
前記第二塗布液は、グリセリンを含有する水性の第二インキ組成物からなり、
前記第一インキ組成物におけるグリセリン濃度をA重量%とし、前記第二インキ組成物におけるグリセリン濃度をB重量%としたとき、AとBの差の絶対値が0~17である、塗布具。
続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
前記第一インキ組成物におけるグリセリン濃度が1~50重量%である、請求項1に記載の塗布具。
【請求項3】
前記第二インキ組成物におけるグリセリン濃度が1~50重量%である、請求項1に記載の塗布具。
【請求項4】
前記絶対値が0~7である、請求項1に記載の塗布具。
【請求項5】
前記第一インキ組成物におけるグリセリン濃度が1~50重量%であり、
前記第二インキ組成物におけるグリセリン濃度が1~50重量%であり、
前記絶対値が0~7である、請求項1に記載の塗布具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙等の対象物に塗布液を塗布する塗布具に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
所謂マーキングペンのように、フェルトや合成樹脂等で作られたペン先チップを有する塗布具が広く知られている。このような塗布具として、一度の筆運びで(一筆で)二重線を引くことが可能な塗布具がある。
【0003】
特許文献1には、幅広描線用ペン先部と幅狭描線用ペン先部とを、一直線上の近接した位置に並設したマーキングペンが開示されている。このマーキングペンでは、幅広描線用ペン先部の先端部分と幅狭描線用ペン先部の先端部分との間に隙間がある。そのため、紙面等に描線を引くと、引かれた描線は、間隔を開けて平行に延びた2つの線となる。
【0004】
特許文献2には、一軸のペン先を有する中芯式多色マーキングペンが開示されている。特許文献3には、ペン先部を一軸とした多色マーカーが開示されている。これらのマーキングペン/マーカーでは、ペン先が一軸であるので、描かれた描線は多色であるが1つの線となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平01-258999号公報
特開2004-27081号公報
特開2000-43469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されているような、2つの独立したペン先部を有し、2本の描線を同時に描くことができるマーキングペンにおいては、2本の描線が共にかすれることなく明瞭に描けることが求められる。これは製造時のみならず、使用開始後、キャップを装着した状態で長期保存した場合にも求められる。そこで本発明は、一筆で二重線を引くことができる塗布具であって、長期間にわたって2本の線とも明瞭に描くことができる塗布具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、一筆で二重線を引くことができる水性マーキングペンにおいて、キャップを装着した状態で長期保存を経た場合に、片方の描線のみがかすれる現象が起こることに気づいた。そして、その解決策を見出すべく検討を重ねたところ、各々のペン先部(塗布体部)に供給されるインキの組成を工夫することで、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
本発明の一つの態様は、複数の塗布体部を有し、前記塗布体部の先端部分を塗布対象物に接触させて塗布液を塗布する塗布具であって、前記複数の塗布体部は、第一塗布液を塗布する第一塗布体部と、第二塗布液を塗布する第二塗布体部を含み、前記第一塗布体部と前記第二塗布体部は、それらの先端部分が互いに接触することなく並設されており、前記第一塗布液は、グリセリンを含有する水性の第一インキ組成物からなり、前記第二塗布液は、グリセリンを含有する水性の第二インキ組成物からなり、前記第一インキ組成物におけるグリセリン濃度をA重量%とし、前記第二インキ組成物におけるグリセリン濃度をB重量%としたとき、AとBの差の絶対値が0~17である、塗布具である。
【0009】
本態様は、複数の塗布体部を有し、前記塗布体部の先端部分を塗布対象物に接触させて塗布液を塗布する塗布具に係るものである。本態様の塗布具では、複数の塗布体部が、第一塗布液を塗布する第一塗布体部と、第二塗布液を塗布する第二塗布体部とを含み、それらの先端部分が互いに接触することなく並設されている。そのため、一筆で二重線を引くことができる。そして本態様では、第一塗布液を構成する第一インキ組成物と第二塗布液を構成する第二インキ組成物におけるグリセリン濃度(重量%)の差が特定範囲内である。本態様によれば、長期保存を経ても、片方の描線のみがかすれる現象が抑えられ、高い筆記性能が維持される塗布具を提供することができる。
【0010】
好ましくは、前記第一インキ組成物におけるグリセリン濃度が1~50重量%である。
(【0011】以降は省略されています)
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